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仙腸関節の関節面の個体差

仙腸関節は、加齢とともに関節包が次第に線維化して、柔軟性と可動性を失っていきます。
仙腸関節は歩行や成長時の体重増加などに伴う負荷の増大に対して、変性変化に富む関節です。
したがって仙腸関節の形態には個体差が大きい。関節面の凹凸が多く適合性が高い場合もあれば(図の右側)、関節面の凹凸が少なく平面的な形状によって動きの遊びが大きい場合もある。(図の左側)

仙腸関節の関節面の形状の個体差

平面的な関節面を持った仙腸関節の方は、骨性の安定性が低いために筋肉による安定性Force closureを必要とする。
筋肉のバランスが崩れると靭帯や関節包に負担がかかり痛みを起こしやすい。
関節の遊びを作るよりも安定性を保つことが痛みの改善につながる。場合によっては骨盤ベルトなどを利用して安定させる。

関節面の凹凸が多く、骨性の安定性が高い仙腸関節は、引っかかるような運動障害を起こしやすいが、徒手療法によって改善させやすい症状の1つである。

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