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「星の王子さま」と「海からの贈り物」

サンテグジュペリの「星の王子さま」とリンドバーグ夫人の「海からの贈り物」

共通するのは、どちらの著者も飛行家であり、不時着の経験があるということ。年代もほぼ一緒だ。

「星の王子さま」は童話と思われているが、カテゴリーは寓話で詩や哲学の要素があると思う。砂漠に不時着した飛行士が星の王子さまと出会い、心を通わせる、優しくて哀しい物語だ。

「海からの贈り物」は、リンドバーグ夫人が誰もいない海辺で必要最小限のもので休暇を過ごし、人生や人との関係について貝の形になぞらえながら考察する美しいエッセイだ。

内容は全然違うこの2冊だけど、孤独の中で自分と向き合った人ではないと、書けないと思う本だ。

飛行士であるということは、空を飛ぶことであり、その経験で自ずと世界を俯瞰して見るまなざしが出来てくる気がする。
また、誰もいない地に不時着して生死の境目を経験したら、何を感じるのだろうか?と想像してしまう。
恐怖や絶望感を超えたときに、一番大切なことや物事の本質、あるいは宇宙の成り立ちを感じることかできるのかもしれない。

この2冊の本について、説明をするのは野暮かもしれない。
行間から感じ取れる静謐さに浸るだけで、言葉はいらない気がする。
ただ、今の時代に必要なエッセンスがたくさんあるような気がしてならないのです。

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