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2024年 4月 みたもの

 先週終わらせた幻日のヨハネのデッキ構築型ローグライクゲームの実績解除をしようと毎日のようにプレイしてしまっています。
 いろいろと縛りをつけてプレイするとこれがなかなか難しく、でえらい手間取っているところです。一周するのに時間がかかるのもネック。そろそろゼノブレイドに手を付けたいところですがはてさて。

 ゲームの話は置いておいて、4月も面白い作品がいっぱいありましたので感想垂れ流していきます。今月のサムネイルはKアリーナ(シャニ6th)となっております。


52ヘルツのクジラたち

 一般的なクジラのものと違う周波数で鳴き声を発する“52ヘルツの鯨”。どれだけ叫んでも届かない声を持つ存在である彼らを、自らの境遇と重ね合わせてしまいながら生きている人たちの物語。

 原作は全く知りませんが、志尊淳氏が今まで見たことのないビジュアルで出演しているのが気になって鑑賞。

 この物語に出てくる多くの人物は社会的弱者であったり、どちらかと言えばマイノリティと呼ばれる立場に属していることで苦しんでいる人たち。難しい役どころのオンパレードであったと予想できますが、真に迫る素晴らしい表現に引き込まれます。

 ゆっくり溶けていくように歩み寄る杉咲花・桑名桃李両氏の掛け合いや、苦悩を抱えて生きる志尊氏の醸し出す優しくも常に何かを押さえつけていたような緊迫感。丁寧な感情の描き出しに打ちのめされる感覚を多く持ちました。

 この作品で個人的に思ったのは、悪役として描かれている新名主税のこと。宮沢氷魚氏の怪演により、新名という男は身勝手で他人のことを慮る意識に欠いてしまう人物として描かれます。

 当然、彼の行ったことは紛れもなく悪と断じることのできる行為だと思います。でも私はどうしても彼のことを考えてしまう。彼の叫びもまた、52ヘルツだったのではないだろうか、誰も彼のことを見ていなかったのではないだろうか、と。

 少なくとも劇中で、彼を気に掛ける人というのは一人たりともいないんですよ。最初こそ貴胡と恋仲になりますが、結局は彼女の心は彼のものにはならなかったですし。
 大会社の御曹司としてしか彼を見る者はいなかったのではないだろううかと、そう思ってしまう。

 彼の有様を肯定はすることは出来ません。しかし、「周囲に聞こえない声を上げる者」について描いているこの作品を見てしまったら、彼というクジラが存在していた事実から目を逸らしてはいけないのではないかとそう思ってしまいます。

オッペンハイマー

 作品そのもの以上に周りを取り巻く環境がとても騒がしかった一本。いや本当に日本で普通に見れて良かったなと思ってますよ。

 とにかく、当時のアメリカ・当時の研究者のことに対して徹底的にリアリティを持つ映像を作り出したんだろうなという印象です。
 
 我々は敗戦国側の国民だということもあり、30年間日本で過ごして染みついてきた感情の面で直感的に理解するというのは少しばかり難しいと思います。しかしこの映画では徹頭徹尾、爆弾を落とした側がどのように動いたのかということが描かれているわけですよね。単純にその視点からの表現って言うのは私にとってみれば貴重なものです。まずその点で有意義なフィルムだと思っています。

 この作品で描かれるオッペンハイマーという研究者って、全くもって聖人でも何でもないんですよ。というか登場人物全員割とぶっ飛んでる。まぁ時代が違うとは言え、ですが。

 ということもあり好印象を持つことはあまり無いんじゃないかなと思いつつ、好印象を持つこととキャラクターに魅力を感じるということとが別の話であることもあるというのが創作物の面白いところです。み~んな自分勝手。

 しかしやっぱ力のある映像をお出しするのがお上手ですよ。緊張感のある劇伴と合わせて、受ける賞賛と生まれる感情にとんでもない乖離が生まれるオッペンハイマーの意識の歪みを表す凱旋演説(?)のシーンなどはとても強く記憶に残ります。

四月になれば彼女は

 私、藤井風というアーティストが好きなんですね。
 特撮の畑から芽生える作物で育っているので佐藤健氏も当然好きなんですね。なのでとりあえず見ました。

 エンドクレジットと共に流れてくる藤井風の歌声ってのがもう素晴らしい破壊力なので良かったです。

 肝心の本編ですが、う~んなんともノリきれないっていう印象。
 描きたい心の動きは分かるんですけど、そこに至るまでの経路が結構突拍子が無いというか……。

 創作物、あまりに現実的過ぎるとそれはそれで退屈だったりすることもあると思いますが、これはこれで劇的なドラマが行き過ぎてたじろぐみたいな。

 世界各地の美しい風景を巡り巡る森七菜 という映像の求心力には目を見張るものがありましたが。なんともなんともという感じ。

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション

 後編が楽しみってのがまず。原作未読です。
 
 前後編の前編はマジで種撒きに徹する構成になっていまして。後編への引きは結構良かったというかシンプルに気になるので観に行きたいと思っています。

 日常の崩壊、訪れる危機 を描くためにほぼほぼ映画一本分を平穏パートに費やすのって結構リスキーだと思うんですけどね。この思い切りは嫌いじゃない。

 まぁぶっちゃけ前半退屈でしたよ。主演のふたりの演技も予告見た限りだと結構楽しみにできるんじゃないかと思っていましたけど、そうでもなかったですし。今思うと前半の退屈要素ってそこが大きいかもしれない。

 別にこき下ろすほど下手とかってわけでもなかったですし、声質とか中々キャラクターにマッチしてて悪くないなとは思いましたけどね。ちょっと本業の役者で見たかったかな……というのは紛れもない本音。

 だったので。終盤の展開自体もそうですし、スクリーンに映る画が一気に突然異物で埋め尽くされる瞬間の気持ち悪さは筆舌に尽くしがたい。この落差は個人的には手放しで良かったんじゃないかと思っているところですね。

 なんにしても後編楽しみにしてるんですよこれ。あと劇中で描かれる街並みが学生時代飽きるほど見た景色だったっていう私的な沸きポイント。

DUNE 砂の惑星PART2

 や~~~~良かった!!!

 1作目がああだったのでハードル下げてたっていうのもあるのかもしれませんが、この世界観を使って見たかったものがじゃかすか出てきてくれたので非常に満足でありましたよ、ええ。

 やっぱりね、サンドワームみたいなバケモノが大活躍してるとうれしくなっちゃいますよね。

 恐らく世界観の作り込みが果てしないからなのでしょう。うだうだ説明が冗長的な面があるところがあったりはしますけども、映像的な派手なブレイクが上手い具合に挟まってくれるので前作を見ていた時よりもスムーズに楽しめました。

 そもそもが前作の時から映像面での砂の世界の作り込みは個人的には満足していて、ファンタジックなマシンやツール・カルチャーの表現は良かったんですよ。すんごい地味だったけど。

 そこの地味さが鳴りを潜めて現れたのはエンターテイメント要素満載の派手ムービー。こうなってくると前作も今見たらずっと面白く感じるかもしれませんね、DUNEの世界が脳みそに馴染んだので。

 興行も順調だそうで、続き見たいですね是非とも。

THE IDOLM@STER SHINY COLORS 6thLIVE TOUR Come and Unite! Fantastic Fireworks

 シャニマスさんの6thライブでした。
 
 大阪のものにも参加していて、なので横浜公演に行くつもりはなかったのですが友人がチケットを余らせていたので参加させてもらうことに。めっちゃいい席だったのでよかった。

 基本的には大阪の時に感じたことと同じですが、今回大きな違いと言えばKアリーナという会場。

 ユニット甲子園でも思いましたけど、音響が暴力なんですよ。Love Letterがマジでヤバい。いまだにあのドゥンドゥン耳に残ってますもん。

 あんなの聞かせられたら近いうちにまた浴びたいんですけど、本当にどう考えてもあの環境はどちらかと言えば音波攻撃に分類されるものだと思うので連続使用は危ないと思う。

 あとはですねやっぱり斑鳩ルカ、絶対そこに落とし穴があるんですよ。俺は詳しいので知っているんですけど。

 マジでゲームやってないので本当に分からないんですけど、今後の展開で光の斑鳩ルカに反転したときにステージに改めて一人で立つ彼女が見たいんですよ。一見すると変わらない状況に見えるようで、そこには確実にコメティックのメンバーに背中を押されている斑鳩ルカがいるんだって。そういうステージが見たいんですよっていうのを今現在何も知らない私が語る権利がないためコミュを読みたいと思っているっていう話。彼女ならきっとそうするんじゃないかって思ってしまっているこの推測を確信に変えたい。そんなこと言う資格がない状態だけど思うだけはゆるしてほしい。

陰陽師0

 ゴールデンカムイからこっち、山崎賢人という役者への信頼がうなぎのぼりなので観に行きました。

 流石の白組の映像表現でしっかり面白くて、すんごいよくまとまってるんですよ。エンターテイメントの優等生。スパイファミリーの1話見たときくらい。

 全くもって見て損はしないと思いますしおススメも出来るんですけど、まとまりが良すぎて爆発力に欠けちゃってるかな……というのが個人的な思うところ。

 いやでもまぁピュアピュアスーパー善人貴族の染谷将太はま~~~~~~~~~じでアルティメットに最高なのでおススメなんですよね。

 超人だがその性質故にか孤独の道を選んでしまう安倍晴明が魔を滅するヒーロームービーだと思っていたら、実は突然純真無垢な青年に絆されて心をうっかり開いてしまうバディムービーであることに気付きさえしてしまえばウハウハで楽しめるんですけど……。
 はぁ、染谷将太……。陰がある役でもない役でも人を狂わせる天才か?書いててやっぱおススメ映画な気がしてきた。ストレートな映画好きよりオタクに向いてると思うのにオタクはこの映画がやっていることすらも知らない。
 主題歌BUMPなのに。オタクってBUMP OF CHIKEN好きだろ???


 ゴジラコングをまだ見れていなかったりキングオも早く見に行かなきゃだし5月って鬼平も楽しみだし、来月も良い作品に出合わんことを……。

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