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【発酵さぎょう日記①】

2年かけてここまで来た。この身体とは仲良く、うまくやっていくしかない。

 あとは日本酒と発酵、それを伝える為の『おもちゃ箱構想』を少しずつ具体化するだけだ。

 『まずはおもちゃ箱のサイズはどうしよう?僕の手の届くサイズだから5坪くらいだろうか?』

 僕は数ヶ月前、そんな事をある居酒屋さんで考えていた。5坪のサイズ感をつかむためだ。

 ところでその店のカウンターにはスポーツドリンク、胃腸薬、目薬、眼鏡、ゴキブリジェットなどがところ狭しと並べてあった。

 恐らくご店主はスポーツドリンクで胃腸薬を飲み、目薬を差して眼鏡をかけてからゴキブリ退治するのだろう。

 冷蔵庫には、ダニアースが冷やしてある。(ノミの心臓では、真似できない恐怖の演出だ。) 

まさかのテレビ下冷蔵庫にダニアース。
お客様にとってもスリリングなディスプレイ。

 お客は僕1人、唯一注文した焼き鳥2本の提供までに何と40分・・・。

 え?
 これはもしかして?
 もしかすると‼︎
『僕、店ば畳みますのでアナタ後をよろぴくお願いします♪』という沈黙の遺言?

 いやそうでないと、絶対おかしいもん。末期的におかしいもん、この状況は。

 それから3ヶ月後、不動産屋さんから『あの5坪の店が空きました。』と僕に連絡が入った。

 小学生でも予想できそうな、僕の直感は見事的中した。
 かくして僕のおもちゃ箱探しは続くのであった。

40分かけて、満身創痍で丁寧に焼かれたレバー。
こればかりは美味しくいただきました。

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