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ゲームとことば#7「メーデー(遭難信号)」

クルーズ船の運航などが徐々に再開されているようだ。様々な人々がかつての生活を取り戻そうとしている。感染症で混乱したあの頃、特に早い段階でダメージを受けたであろう船舶関係の携わる方々の成功を祈りたい。

早速縁起悪い話で申し訳ないが、船や飛行機の遭難の際、無線で「メーデー」と言うシーンが映画などで見られる。
この「メーデー」は雑音などとの取り違えを防ぐため、本当に遭難した場合は「メーデー、メーデー、メーデー」と3回繰り返さないといけないそうだ。

3DSなどで発売された「バイオハザードリベレーションズ」に登場するクリーチャー「スキャグデッド」は、人として意識があったころの記憶からか、「メーデーメーデーメーデー」とT-アビスに感染しても何度も繰り返しつぶやき、ファンからは「メーデーさん」の愛称で親しまれて(?)いる。

スキャグデッドはブニブニと肥え太った怪物で、上体にはかすかに人の形を残しているものの、右肩には巨大な口がぱっくり、手はチェーンソー、口からとらばさみを吐き出す、という暴れっぷりである。
捕まったら即死。ガスボンベの爆発を巻き込みつつ戦おう。

登場シーンがこれまた恐ろしい。
プレイ中盤、施錠されたドアを内側から何者かがガンガン叩いている場面に遭遇する。しかも中からは「メーデー」とか細い声が聞こえるではないか。
できることならこのまま立ち去りたいが、中を確認しなければ先に進めない。
意を決して錠前を破壊すると先述のクリーチャーが飛び出す、という流れだ。

何とか倒して部屋を確認すると、そこには一人の人間がウイルスに侵され、正気を失っていく様を記した手記が見つかる。
つまり本作の「かゆうま」担当大臣だ。
他の雑魚クリーチャーとの違いを見る限り、どう考えても偶然の産物、突然変異のたぐいだが、この先なぜか複数体登場する。まあこれもバイオらしいっちゃあバイオらしい。

ちなみに、虚偽の遭難信号を発すると罪に問われ、アメリカでは最大で懲役6年、25万ドルもの罰金を科される可能性があるとのこと。
良い子のバイオハザードファンのみんなは、クルーズ船に乗っても無線機で「メーデーさん」の真似はしないようにね!


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