PP西村

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PP西村

フリーのwebライター、webコンテンツエディターです。リテールマーケティング(販売士)1級所持。 ここではゲーム、本、絵画、映画の感想や、そこでふと引っかかった言葉について書いています。 よろしければ、フォローいただけると嬉しいです。

最近の記事

#3「トルネコの大貢献!後継者問題に悩む中小小売業」~ゲームとお店~

お店:エンドール城下町の店 登場するゲーム:『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』 提供サービス:武器・防具・消費アイテムなどの販売 『ドラクエ4』の「トルネコの店」は、地域に買い物場所を提供するだけでなく、治安維持の効果もあるのだ。 トルネコは『ドラクエ4』に登場する、自分の店を持ちたがっているポッチャリ商人。 本作には、トルネコが地元の武器屋での下積みを経て、エンドール城下町の老人から空き店舗を買い取るというストーリーがある。 トルネコに店を売却した人物は、自身

    • 「涼宮ハルヒの憂鬱」の書き出し1文を読んでみた。

      好きな小説をあらためて読む。なぜこの1文から始まったのだろう。 しかしまあ、何とも五月蠅い書き出しだ。 こってりとした修飾語に、長くて読点の少ない独白が特徴的な本作だが、一人で物事を考えているときって、みんな案外こんな感じで言葉が脳みそを駆け巡っているのかもしれない。 思考をいちいち文字に書き起こすと、人はみな「こってり人間」になるのではないだろうか。 それにしても「たわいもない世間話にもならないくらいのどうでもいい」とか、「サンタなどという想像上の赤服じーさん」とか、そこ

      • #2「サトミタダシの店内BGMに効果は?」~ゲームとお店~

        お店:サトミタダシ 登場するゲーム:『女神異聞録ペルソナ』『ペルソナ2罪・罰』 提供サービス:回復アイテムを中心とした商品の販売、買取 ペルソナ1~2に登場するドラッグストアチェーン。 本作でシナリオを手掛けた里見直氏の名前を、マツモトキヨシ風にもじったお店である。 「♪ヒットポイント回復するなら~」の店内BGMがとても洗脳的印象的だ。 初代ペルソナが発売された1996年ごろから、日本の大手ドラッグストアは、調剤だけでなく食品や日用雑貨も扱い始めた。 スーパーから客を奪

        • 「金閣寺」の書き出し1文を読んでみた。

          好きな小説をあらためて読む。なぜこの1文から始まったのだろう。 幼児とはいったい何歳ぐらいを指すのだろう? まずは調べてみよう。 法律などによって定義は変わるようだが、児童福祉法によると1歳から小学校就学前までを「幼児」と呼ぶらしい。(参照:厚生労働省「各種法令による児童等の年齢区分」) なるほど、ではざっくり「幼稚園児ぐらい」と考えてみるか。 確かに、このぐらいの年齢で親から繰り返し聞かされた話というのは、その後の人生に何らかの影響を与えそうだな。 いわゆる原体験というや

        #3「トルネコの大貢献!後継者問題に悩む中小小売業」~ゲームとお店~

          #1「ボルタック商店は本当にボッタクっているのか?」~ゲームとお店~

          お店:ボルタック商店 登場するゲーム:『ウィザードリィ 狂王の試練場』ほか 提供サービス:武具・アイテムの販売、鑑定、買取、呪われた武具の解呪 「ボルタック商店」とは、ウィザードリィ1~3などに登場するお店。 冒険者がダンジョンから持ち帰った武器や防具、巻物などのアイテムを鑑定したり、鑑定済みのものを買い取ったりするサービスを行っている。 さて、この「ボルタック商店」。 日本のウィザードリィファンからは、名前をもじって"ボッタクル"商店という愛称(蔑称?)で呼ばれていた

          #1「ボルタック商店は本当にボッタクっているのか?」~ゲームとお店~

          「ノルウェイの森」の書き出し1文を読んでみた。

          好きな小説をあらためて読む。なぜこの1文から始まったのだろう。 まずどういった情報が与えられているのか、と考えてみる。 この「ノルウェイの森」の書き出しからは、とりあえず主人公の年齢と居場所がわかる。 三十七歳は中年、といって差し支えないだろう。 また、飛行機に乗ったことがある人なら、座席に座った状態で目に映る機内の景色というのもあらかた想像できる。 本作は三十七歳になった僕(ワタナベ)が、二十歳前後のできごとをふいに思い出してしまう、という場面から始まっている。 何度も

          「ノルウェイの森」の書き出し1文を読んでみた。

          ゲームとことば#100「OUR PRINCESS IS IN ANOTHER CASTLE!」

          ピーチ姫はここにはいなかったか。 よし、次のステージに進もう。 これを7回繰り返すマリオ。 『スーパーマリオブラザーズ』はみなさんご存じの通り、マリオがクッパにさらわれたピーチ姫を救出する話だ。 野を越え山を越え海を越えて、その先の城で待ち構える敵を倒すと、奥にはキノコ王国のキノピオが囚われている。 ピーチ姫かと思っていたが、どうやらここにはいないようだ。 助けたキノピオ曰く「OUR PRINCESS IS IN ANOTHER CASTLE!」(プリンセスはこの城にはいま

          ゲームとことば#100「OUR PRINCESS IS IN ANOTHER CASTLE!」

          ゲームとことば#99「星の夢の終りに」

          1995年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたRPG『クロノ・トリガー』。 物語の進行状況に応じて、セーブ画面にタイトルが表示される。 「ラヴォス」の討伐前、最終盤にはこのタイトルがつけられている。 本作のストーリーは、主人公であるクロノたちが能動的に物語を動かすというより、なにか星の運命のようなものに誘われているといった印象だ。 その点をきっちり説明したものとして、終盤に「緑の夢」というイベントがある。 仲間のロボが砂漠の緑化を行うために一旦離脱し、タイ

          ゲームとことば#99「星の夢の終りに」

          合格したよ。販売士1級。

          販売士(リテールマーケティング)1級、科目合格を使って3回目の試験で、ようやく全科目合格を果たす。さーんかーいめー!(懐かしのアンガールズ) 試験結果の審査期間に2週間ほどかかるので、まだ確定ではないがとりあえず安心だ。 そもそも販売士とは何なのかというと、小売業の店舗運営理論、経営理論などに関する知識を問われる資格試験のことである。 日本商工会議所が認定している。 その資格を取ることで即仕事につながるような業務独占資格、名称独占資格ではないけれど、持っていると「小売店に詳

          合格したよ。販売士1級。

          ゲームとことば#98「それとも私のおしりがそんなにみりょく的なのかしら?」

          追いかけても追いかけても追いつけない、強くてかっこいい女性のセリフ。 スクウェア(現スクウェア・エニックス)の名作RPG『ファイナルファンタジー6』。 美麗なドット絵と14人のキャラクターが織りなすドラマティックな群像劇が特徴の本作は、メイン以外のキャラクターも魅力的だ。 ゲーム終盤、セリスが散り散りになった仲間を探す過程で、仲間の一人であるセッツァーとともに「ダリルの墓」へと向かう。 そこはセッツァーのかつての友「ダリル」と飛空艇「ファルコン」が眠る場所だ。 セッツァー

          ゲームとことば#98「それとも私のおしりがそんなにみりょく的なのかしら?」

          ゲームとことば#97「今さら常識に遠慮する気もない」

          摩訶不思議な現実を受け入れるときに使う、とてもおしゃれな言い回し。 『ペルソナ5』は、主人公たち「怪盗団」が異世界で醜い大人の心を盗み、改心させていくというストーリー。 異世界とは、歪んだ欲望を持つ人が心の中に作り上げた世界で、不思議な力を持つ主人公たちにしか行き来できない。 「心を盗む怪盗団」は主人公をリーダーとする高校生集団で、それぞれ何らかの形で悪い大人たちに虐げられてきている。 ストーリー序盤に怪盗団に加わることとなった喜多川祐介は、高校の美術科特待生、画家である。

          ゲームとことば#97「今さら常識に遠慮する気もない」

          散歩と写真「福岡県筑紫野市の針摺石」

          久しぶりに母校(高校)の近くを散歩してみた。 変わった景色、変わらない景色、変わったかどうかさえ分からない景色。 たかだか20年程度でも何かしら変化はあるものだが、千年もの遠い昔ならばどんな風景が広がっていたことだろう。 福岡県筑紫野市に『針摺』という土地がある。 「はりすり」と読む。 このような珍しい地名は、たいていユニークな由来を持つものだ。 この日はその由来となった場所を気まぐれに訪れてみた。 西鉄「朝倉街道」駅から徒歩で数分。 閑静な住宅街の片隅に「針摺石」はひっ

          散歩と写真「福岡県筑紫野市の針摺石」

          ゲームとことば#96「BALLOON TRIP」

          ファミコン『バルーンファイト』のCモード。 風船をつけたキャラが海上を果てしなく進み、障害物をよけながら風船を割りつつどこま飛行距離を伸ばせるか挑戦するゲームだ。 ハル研究所時代の岩田さん(のちの任天堂社長。故人)が、わずか3日で作りあげたことでも有名。 本作は足の引っ張り合い2人協力プレイのBモードも楽しいのだが、私はこのCモード「バルーントリップ」が好きだ。 お気楽なBGMとともに独特の浮遊感で、どこまでも飛んでいけるからね。 1つも逃さずに連続で風船を取ると、風船の色

          ゲームとことば#96「BALLOON TRIP」

          ゲームとことば#95「三島財閥」

          はた迷惑な親子喧嘩を繰り返す大企業。それが三島財閥。 3D格闘ゲーム『鉄拳』シリーズは、三島家四代の因縁をはらんだこの民間軍事会社を中心にストーリーが動く。 子が親を、親が子を崖から落としたり火山口に放り投げたりと、嚙み倒したチューインガムより雑に身内を扱う三島家。 「勝手にやってろ」と言いたいところだが、この世界において三島財閥は存在が大きすぎて無視できない。なんせ戦争を仕掛けたりするくらいだから。 漫画やゲームの世界に登場する財閥や企業グループはとにかくスケールが大きい

          ゲームとことば#95「三島財閥」

          美術に疎い素人が名画を見て何か言う#11『鉄道』エドゥアール・マネ

          西洋美術に明るくない私がなんとなく気に入った絵を見て、ド素人なりにかっこつけて感想を述べてみるコーナーです。今回は2人の人物をメインに描いたマネの『鉄道』。 『鉄道』 作者:エドゥアール・マネ 年代:1872~1873年 所蔵:ナショナル・ギャラリー(ワシントン/アメリカ) 『鉄道』という題だが、2人の親子らしい人物がこの絵画のメイン。 鉄道はどうやら柵の向こうのようだが、煙に包まれていて車両の姿がよくわからない。 母親っぽい女性は本を手にこっちを見ている。腕には小さなわ

          美術に疎い素人が名画を見て何か言う#11『鉄道』エドゥアール・マネ

          ゲームとことば#94「提督が鎮守府に着任しました」

          世の中には様々な「お出迎え」がある。 『艦これ』起動時に聞ける表題のセリフは、字面だけ見るとただの業務連絡のようだ。 しかしこれは「自分の役割は何であったか、これから何をすべきなのか」。それを思い出させてくれる、よくできた「おかえりなさい」のあいさつだと思っている。 『艦隊これくしょん-艦これ-』は、軍艦を美少女化したキャラクター「艦娘(かんむす)」を育成して、敵艦隊と戦わせるブラウザゲーム。 メディアミックスやコラボイベントなども盛んで、登場から十年以上ファンに根強く愛さ

          ゲームとことば#94「提督が鎮守府に着任しました」