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言葉を磨く

③ ことばを鍛える  
考えるため に、 ぼくらがもっている 唯一の翼が、ことば だ。ひとまとまり の状況をさまざまなパーツに切り分けて、そのパーツを関係づける。そして 新たな組み合わせを模索する。それをぼくらはことばで作業する。  だから、いろんなことばをもってるひとはいろんな可能性を試せる。新しいことばを手に入れたなら、それで新しい可能性が開ける。 問いへの緊張に貫かれた、新たな可能性を手探りすることばは、しなやかで、つやつやしている。 ことばを、鍛えなくちゃ。

野矢茂樹. はじめて考えるときのように 「わかる」ための哲学的道案内 (PHP文庫)

野矢茂樹の本に考える技術のヒントの一つとして、上記の「ことばを鍛える」ことについて挙げられていた。2度目に読んだ時に、私はその言葉に妙にピンと来て、「言葉を鍛えるんだ!!」って夢中になっていた事を覚えている。気付けば「鍛える」が「磨く」に脳内変換されていたが、まぁそれは良いとしよう。

「言葉を磨く」というテーマで考えると、ここ最近は殺陣のごとく言葉を切っていくことと、簡潔な文章を効率的に生成していくことばかりしていたように思う。勿論、それはそれで必要なことなので、仕事があるだけ有難い話なのだが、創作的な観点からすると少し話が違うように思える。しかし、たまにイメージをたっぷりに含んだ言葉にも出会うもので、その度に「ああ、最近書けてないなぁ」とか思ったりする。

鮮やかな紅葉で彩られた庭園
朝靄のかかった湖
雨でキラキラと光る芝生

どれも愛おしく、この瞬間を、いかに伝えたら良いのか?自分の中でモゴモゴする。そんな時に自らの言葉を磨くことを忘れていたなぁ、と思い始めた。

すぐその気になってしまう私はついついAmazonでキラキラ系の小説を爆買いしてしまう。大体がキンドル版で読めたことが不幸中の幸いだろうか?
そうやって色んな小説を見て回っていた時に、「言葉を磨く」という観点では英語やシンハラ語だって磨く材料になるのかもしれないと感じた。
恐らく、他の国の言語で言葉を磨けるようになるには言語の裏にある文化的背景とか実際に使ったことでの経験がモノを言ってくるのだろう。そう思うと、英語はおろかシンハラ語なんてまだまだだよなと思ってしまう。

とは言え、アルファベットでもない言語を覚えるのは面白かったりする。母音であるඅඉඋඑඔ(本当は12文字ある)は当初ズラっと並んでいるだけでも挫けそうなぐらい不思議なものだったが、意外と書けた。
話者も少ないせいか、数えるぐらいしか教材がない。しかし、そんな状況でもYoutubeによって学習を支えられている。本当に、文明の利器とは素晴らしい。

私は母音を覚えただけで、すぐに調子に乗ったので、子音も覚えだした。子音は母音の倍の24文字。すぐに学習は進むと思っていたが、勉強中に動物っぽく見える文字がどんな意味なのか調べることで脱線してしまう。
最近のお気に入りは「ඬ්ළළුඬ」。キーボードで打ってみて、初めて知ったけど、たぶんnoteはまだシンハラ語に対応できていない部分があるように思った。きええ、面白い世界だ。


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