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No.277 「頼まれごとは試されごと」

「頼まれごとは試されごと」
誰かに頼まれたらそれは試されていると思い、頼んでいる人の予測を上回ったことをしよう。

中村文昭氏

10年以上も前のことだ。恩師・花岡美智子先生が、中村文昭さんという方の講話CDを下さった。中村さんは若い頃、飲み物を買ってきてと頼まれたら、それがたった水一本だけだったとしても全力で走って汗だくになって買いに行っていた。一見無意味に見えそうだが、そうすることで、先輩や上司が「そんなことに全力でやって凄いな!」と評価してくれ、とても可愛がってくれたと話されている。
「頼まれごとは試されごと」
中身の伴った素晴らしい語呂合わせだなと感銘を受けた。

コロナ禍の長いトンネルが抜けた。アナログコミュニケーションの教授法に興味を持つ大学生たちから、私の指導方法を直接見たいとの依頼が増え帯同させている。
開始前の準備で色々と頼みごとをする。
「ホワイトボードをきれいにして」「マーカーとイレーザーを確認して」「椅子を-列×-列に並べて」「荷物置き場を作って」「教材を並べて」などなど…。
そのとき必ず付け加える。

「頼まれごとは試されごとだからね。頼んだことの予測を上回ることをしてね」

帯同したいと願い出る学生はさすがに意識が高い。この言葉だけで、目がキラッと光って即戦力としての動きを見せる。

「頼まれごとは試されごと」
中村文昭さん、今後もこの言葉をたくさん使わせていただきます。


2023年11月


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