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この世で一番厄介な生き物と向き合う産休育休は、大きなスキルアップである。

先日、仲良くしてくださっている先輩と業界における女性の活躍的な雑談になった。女性比率はとても高い業界だけど、いかんせん、役員がまだまだ少ない。

じゃあ、出世できる女性が少ないのはなぜか?子育てしちゃうと休まなくちゃいけないから、スキルが止まっちゃうと。

仕事場のことだけいえば、そりゃそうなんだけど、会社だろうがプライベートだろうが同じ人間なわけで、その人自身が獲得した体験も知識も、どちらにも影響するものだと思うのだ。

スキルアップして戻ってくれるから、評価の一つに組み込んだらいいのにって、私は思っている。そうやって言い訳を一つずつ潰していきたい。出産とか子育てはスキルアップのツールになるのだから。

いまは、男性の育児参加もそこそこ出てきているけど、まだまだ女性が担う役割も負担も大きい。

当社10年ほど前に新卒入社して、4年目に結婚出産のため退職し、2年前に復帰したメンバーがいる。4年間の母親&妻&嫁業を経て復職した彼女は、会社から1時間ほどのところに住んでいるため、フルリモートの短時間勤務である。

10年前に入社した頃、私は社員で彼女と一緒に案件担当をすることもあり「今時の若いもんは」というおじさんバリの感想を持つことが色々あった。

でも、根性あるし、素直さもある人だから、見どころはあるなと思っていた。退職するのはとても残念で、基本的に退職を止めない私が、なんかうまくできないかなーって少しだけ引き留めた人だ。

彼女も働きたい意志を持ちながらも、家庭の事情もあり、一度退職することになった。

いつでも戻っておいで。

オフィスに惣菜屋さんが出張販売

私は退職は止めない。でも、復職は基本的にはウェルカム。隣の芝を見にいったけど、やっぱりここがいいって言ってくれていると捉えて、前よりも強い気持ちでここにいたいと思ってくれているとしたら、きっと会社の大きな力になってくれると信じて。

特に彼女は、辞めたくて辞めたわけではなかったし、今このタイミングは、子育てと家庭に集中することを選んだだけのこと。

いまは、彼女がいた時よりも、人数が格段に増えて、新しいメンバーの方が多いような状態で。再入社したときは、新入社員のような気持ちだったと思う。

戻ってすぐの頃、一つの仕事を一緒にやる機会があった。その時の彼女は、自分の意見や疑問もはっきり発言してくれるようになっていて、テキパキと確実にバージョンアップしていた。

これだから人って面白い。

彼女は新たにできたデジタル事業部で、コーディネーター時代の知識や体験も活かしつつ、システムサポートを担い、ウェブコーティングの修行をしながら、グングン成長中。

彼女以外にも、子育て中のスタッフがたくさんいて、株式会社PCOの忘年会などは、子供たちが参加するので、ママはちょっと大変かもしれないけど、他のメンバーが遊んでくれたりもするし、学校とは違う友達に出会えることは子供達にとっても良き体験だと思っている。

株式会社PCO 暑気払い2023


考え方一つで、人を生かすことも殺すこともできちゃう。権限を持つ人間は心得なくてはいけないと思う。子育てだけじゃなく、介護も、自身の困難も、思い通りにならないたくさんの体験が、その人の栄養になると信じて。

そろそろ、プライベート重視とか、一人でワークライフバランス取ろうとするのはやめたほうがいいんじゃなかって思う。ワークアズライフとか、ワークインライフとか、ワークとライフの境界線に曖昧さがある方が、私は好き。

人口減少・人手不足と言われる時代。今いる人材をどう生かすのかが問われているとも言える。灯台下暗しってのは、そこたら中にあるんだろうな。

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