奥さんをウチのダンナに寝取られたという男が来た
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ぜんぜん知らない男だったけど、どうにもしょぼくれた奴で、ひどく憔悴している感じだった。
だからわたしはその男の言っていることが、本当らしく思えた。
「こんなこと……ほんとうに情けない話なんですけど、どうしてもおたくのご主人とは一度お話しなければ居ても立っても居られなかったものでして……」
「はあ……でも、ほんとうの話なんですよね……」
旦那がいつものように会社に出かけて、1時間くらいたった頃だからちょうど8時半くらいだったろうか。
わたしは朝からお酒を飲