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前回【3/10】はこちら 初回【1/10】はこちら ■土曜、午前0時 ベッドの上に広げられた薫の身体は、うっすらと赤みを帯びている。 大きく息づく豊かな胸の上で、乳頭はぴんと天井をさしていた。 下半身は汗とおれの唾液と、薫自身が溢れさせた液で濡れて光っている。 それに、薫は全身に汗をかいていた。 薫の汗はおれの汗のようにだらだらと流れはしない。 朝露のように、無数の玉の汗が裸身を覆っている。 薫の顔は真っ赤だった。 別に意地悪をしていたわけではないけ
前回【5/10】はこちら 初回【1/10】はこちら ■金曜、午後11時30分 ベッドの上で膝を立てて横たわる薫。 「……あっ………………いやっ…………」 おれはその膝と膝の間に手を差し入れて、ゆっくりと開いていった。 かすかに薫の膝から抵抗を感じたが…… それは実に弱々しく、義務的なものだった。 「……や……だっ……」薫の二重の垂れ目が、薄目でおれを見る「……は、恥ずかしいよぅっ……」 おれは気にせず、薫の膝を開く手にぐいっと力を入れる。 「……
前回【7/10】はこちら 初回【1/10】はこちら ■金曜、午後10時50分 「ねえ、先、お風呂に入ろうよお……」部屋に入るなり抱きついてきたおれに、薫がくすぐったそうに言う「ねえったら……ち、ちょっと待ってよ……ねえっ……」 「いや、いますぐしよう」 おれは耳を貸さずにポニーテールにした薫の髪の匂いを嗅ぎ、首筋にキスをした。 「……んっ」薫が敏感に反応する。「ま、待って……あっ」 紺のブレザーを剥ぐように脱がせて、ブラウスの上から乳房を鷲掴みにする。 見た
前回【3/7】はこちら 初回【1/7】はこちら ■ そんなこんなで、鳴門さんの部屋に僕が度々訪れるようになってから3ヶ月になる。 僕が部屋に来て、なんだかあやしいムードになる度に、鳴門さんはいつも鏡やテレビを覆う、あの“儀式”を繰り返す…… じゃあ、ずっとそのままにしとけばいいじゃないか、と思わないでもないが、まあ鳴門さんがそうしたいなら別に僕がそれに文句を言う筋合いはない。 「いったい、誰が見てるってんですか?」 ある日、なんとなく鳴門さんに僕は聞い
前回【2/5】はこちら 初回【1/5】はこちら ■ 「いやらしい……すっごくいいよ……かわいいでえ……」 「…………」 いや本気で、アホやない? アホやろ? ……って思ってましたけど、口には出しませんでした。 できるだけ軽蔑の冷たさが出ないように、拗ねたような顔で夫を……ヤスを睨みます。 半分は本気で、半分は演技……そんな表情をしてみせることが、ヤスを喜ばせることになる、と思ったから。 なんせ夫は本気なのです。 不能、じゃなくて、インポテンツ、じ
前回【4/5】はこちら 初回【1/5】はこちら ■ 『わあ……あたし今……アホなエロ小説みたいなことしてるよ……』 セーラー服を着た少年の手を強引に引っ張って電車を降りたのは、輝とともに通う学習塾のある駅だった。 今日はもう、学校をサボることに決めた。 学校をサボるなんて、これまで頭に思い浮かべたこともなかった…… とにかく、今の千春は強烈な感情に支配さている。 一体、自分でもこれからどうなるのか、まったく先が読めない。 千春は少年の手を引きな
前回【1/5】はこちら ■ 「あっ……あ、あっ……んっ……そ、そんなっ……ああっ……」 輝にとってそれは目もくらむような感覚だった 千春はこともなげに、輝のその部分を口に含むと、舌で転がし始めた。 ……んちゅっ……ちゅばっ……ちゅるっ……んちゅっ……くちゅっ…… 普段自分の指でその部分を弄くりまわすときに味わう感覚など、小さなあくびがもたらす快感くらいに感じられるほど、それは刺激的だった。 そして輝は翻弄される。 最初に感じたのはするどい痛みの
前回【3/10】はこちら 初回【1/10】はこちら ■ 終電の車内はそれなりに混んでいたが、朝のラッシュほどではない。 終電ガールとテシガワラの身体の間には、それなりの間隔があった。 二人は向かい合って立っていたが、不自然ではないくらいに距離を保っている。 終電ガールはずっと下を向いたまま、顔を上げることができなかった。 ホームから車内という密閉された空間に閉じ込められると…… ホームにいたとき以上に自分たち二人が、周りからどのような関係として見られ
前回【8/10】はこちら 初回【1/10】はこちら ■ 「……帰りたい……帰りたい……」 気がつけば、冷え切った駅のベンチで、うわごとのように呟いていた。 全身がべとべとし、下半身にはもう感覚がない。 スカートは元通り身につけているので、誰かが履かせてくれたたのだろう。 目隠しに使われていたスカーフは、輪になったまま首に引っかかっていた。 「……帰りたい?」テシガワラの声がした。「どこに?」 見上げると、テシガワラと終電ガールの尻を犯したあのOL…
前回【2/3】はこちら 初回【1/3】はこちら ■ 長らくお待たせいたしました。 ようやくエッチなシーンです。 「あっ……んっ……うっ……んんっ……ドウヤマさんっ……も、もうっ……」 わたしは広いキングサイズのダブルベッド上で全裸に剥かれ、カサつくドウヤマの手で全身を撫でまわされ、くまなく体中を舐めまわされていました。 「ほれ、ほうれ……どやいや? 自分もそろそろ、ワシのやり方に馴れてきよったんと違うんかいな……ほれ、ほれ、ほれほれほれほれっ……」 「も、も
前回【3/5】はこちら 初回【1/5】はこちら ■ 「…………」 亜矢の濃紺の下着の股間部分は、染み出した水分のせいで、あからさまにもう一段、色が濃くなっている。 それに手をかけるとき……紗英はもう軽口を叩けなくなっていた。 “マ、マジになっちゃいけない、マジになっちゃいけない……” なんとか、頭の中で黒い背表紙の官能小説に出てくるような台詞をもじった感じの台詞を組み上げ、それを口にすることでこの場を『冗談』にしてしまおうとした。 “ほれほれ、御開帳といこ
前回【2/6】はこちら 初回【1/6】はこちら ■ で、話を戻すと、あたしとさっき待ち合わせした時点で、すでにパンツの中にコンドームを装着してたらしい高野くんは、そのままあたしに飛び掛ってきた。 ゴムに覆われたアレを、ぷるんぷるんさせながら。 「きゃっ……待ってよっ! ……ねえ、ちょっと待ってってばっ……!」 「うるさい! 黙れ!」 「ちょっとっ! 破れる! 服破れるって!!!」 そりゃもう、ものすごい勢い。 あの大人しくてかわいい高野くんが
前回【1/4】はこちら ■ 夫にバイブレータを見せられて数分後、わたしは全裸でベッドに身体を横たえていました。 性的な行為を前提に、夫にまじまじと全裸を見られるのはそれが初めて。 結婚してもう3ヶ月になるというのに、自分が全裸であるという事実、その姿を夫が、性欲をもって眺めているという事実が、わたしの羞恥に火をつけます。 何だか、ものすごくいやらしいことをしているような気がして、わたしの顔は熱くなり、思わずベッドの上で身をよじってしまいました。 両手
前回【9/12】はこちら 初回【1/12】はこちら ■ 念甲の胸に深々と突き立った刃。 事切れた怪僧の倒れる畳に、赤黎い血溜まりが広がり、染み込んでいく。 腥坊主を貫いた刃の柄を、香蓮が握りしめていた。 柄の中身は空洞で、刃は無い。 代わりに、長い撥条が飛び出し、揺れていた。 「そ、それは……」 慎之介は茫と立ったままの香蓮の手から、その見慣れぬ刀を奪い取り、検めた。 その刀は柄の部分が異様に長く、逆に刃は1尺半足らず、と妙に短い。 刃の形もま