『篇西風 -関西若手戯曲集-』 掲載イメージ
目次
戯曲掲載イメージ
編集後記
西陽〈ニシビ〉プロジェクトメンバーの一人で、
今回の戯曲集の発案者のキャメロン瀬藤謙友と申します。
この度は、本戯曲集を刊行できる事となり非常に嬉しく思います。
資金面や出版方法など様々な課題がありましたが、多くの方々のご支援ご協力のもと、このような形で世に出せる事となり、驚くと同時に貴重な機会を得られたと感謝しております。
戯曲集発刊の経緯について少し触れさせていただきます。
私自身、大学在学中から関西の若手演劇シーンを盛り上げるにはどうしたらいいのかと考える機会が多く、コロナ禍では殊更悩むことが増えました。
たくさんの面白い作品があるにもかかわらず、実際に足を運んで観ることが難しくなった世の中を歯がゆく思っておりました。あっという間に時間は過ぎ、大学を卒業し、就職してから２年近くが経った、2024年のことです。
コロナ禍における関西の若手演劇シーンの取り組みを記録しなければと考えていた矢先に、劇団不労社の西田さんから関西の若手を中心としたコミュニティ作りのアイデアを伺いました。
JR大阪環状線・天満駅の裏手で豚足を食べながら「まずは形のある物を作りませんか？例えば戯曲集は？」などと矢継ぎ早に今回の戯曲集の構想を述べた事を覚えています。
そこから西陽〈ニシビ〉が始動、気づけば企画として動き出し、携わるプロジェクトメンバーも増えていきました。
「コロナ禍に発表された関西の作品を集めた戯曲集」を構想した当初、ここまで多くの作品が集まることになるとは思いませんでした。
快く戯曲を提供してくださった劇作家の皆様、そして戯曲集の編纂にあたり中心的な役割を果たしてくださった西陽〈ニシビ〉のメンバーたちには感謝してもしきれません。
出版について何も分からない私たちをプロフェッショナルな視点から支援してくださった株式会社ユニオン・エーの皆様、中でも真っ先に企画に賛同してくださった編集長の円城新子さん、そして窓口役となってくださった久野泰輝さんにお礼申し上げます。
そして戯曲集のデザイン・装丁をはじめ、膨大な量の作業を快く引き受けてくださった山田世紀末さんに心から感謝申し上げます。
本来であれば各作品や上演された状況など解説を多分に挟みたいところですが、紙幅の都合上割愛させていただきます。
いずれの作品も力作ですので、まずはじっくりと戯曲と向き合っていただければと存じます。
コロナ禍は平等に酷く厳しい時期でした。
そんな世の中でも、もがき苦しみながら発表された作品をこうした形で後世に残す事ができ、安堵しています。
これからも苦難の時代が続くかもしれません。その時もまた、共に演劇の火を灯し続けていける事を切に願っております。
2024年7月末
コロナ禍第11波の最中 隔離中の自宅から
キャメロン瀬藤謙友
戯曲集『篇西風』とは？
『篇西風 -関西若手戯曲集-』 コロナと歩んだ4年間/2020-2024
◆収録内容
【収録戯曲】
私道かぴ（安住の地）『筆談喫茶』
こんにち博士（南極ゴジラ）『贋作ジュラシックパーク』
岡本昌也『ボレロの遡行』
西田悠哉・永淵大河（劇団不労社）『生電波』
下野佑樹（[フキョウワ]）『SANC・SANC・SANC』
川村智基（餓鬼の断食）『対岸は、火事。』
泉宗良（うさぎの喘ギ）『はらただしさ』
藤井颯太郎（幻灯劇場）『鬱憤』
神田真直（劇団なかゆび）『文化なき国からー喜劇一幕』
藤代耕平（ヨルノサンポ団）『コンビニエンス・スペースシップ』
中辻英恵（白いたんぽぽ）『初心者のための永遠』
企画制作・編集：西陽〈ニシビ〉
(泉宗良・川村智基・キャメロン瀬藤謙友・中村彩乃・西田悠哉・吉岡ちひろ)
デザイン・装丁：山田世紀末
著作・発行：株式会社ユニオン・エー
*各収録作品の著作権はそれぞれの作家に帰属します
978-4-908679-17-9 C0074 ¥2400E
全 384 ページ
定価 本体 2,400円+税
◆販売形態
西陽〈ニシビ〉オンラインストア
予約受付開始:2024年9月7日(土)
掲載劇作家および西陽〈ニシビ〉プロジェクトメンバー関連公演物販
詳細は西陽〈ニシビ〉公式 Xもしくは販売のお知らせをご覧ください。
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