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第2種電工・技能 改良型複線図【ゾーン式複線図】 <0-2 これがゾーン式>

nishi_morinaga

第0-2回 ゾーン式複線図の実際

これがゾーン式複線図

候補問題No.2をゾーン式複線図で書いたのがこちらです。

通常の複線図で書いたものと比べてみましょう。

2つの図を見比べておわかりになるかもしれませんが、ゾーン式複線図は通常の複線図に対して以下のような違いがあります。

①ジョイントボックス内を3つのゾーンにわける
②埋込連用取付枠部分の複線図を省略
③2.0mm線の接続点を○で囲む
④器具の記号は簡略化

一つずつ説明していきます。

①ジョイントボックス内を3つのゾーンにわける

ゾーン式複線図の1番の特徴であり、ゾーン式の名称もここからつけています。
ジョイントボックス内を、ドイツの自動車メーカーのマークのように線を引いて、3つに分割します。
なぜ、3つかというと、電線の役割が主に3つ、つまり、接地側線、非接地側線、スイッチかえり線(スイッチからランプレセプタクルなどの器具につながる線)の3つがあるからです。この3つの役割に合わせて、ジョイントボックスを基本的に下図のように3つにわけます(候補問題によって一部例外があります)。
いうまでもないことかもしれませんが、あくまで仮想的にわけるのであって、実際の作業で接続点の位置を3つにわけるわけではありません。(それは、通常の複線図でも、実際の作業の時に●の位置を意識しないのと同じです)

3つのゾーンにわけると何がいいのか?

ゾーンにわけることのメリットをあげてみます。

・線の役割、接続点の役割が視覚的に定着する
通常の複線図を書くときでも、線の役割を意識して(電源からの非接地側線とスイッチの非接地側線をつないで……、などと考えて)書くわけですが、書いてしまうと、せっかく意識したのに、その意識したことを複線図に反映させる手段がありません。例えば、線の脇にBと書いて非接地側の線だとわかるようにはできますが、いまひとつ、明示的とは言えず、ぱっと見、非接地側との接続なのか、スイッチかえり線の接続なのか、わかりにくくなってしまいます。
その点、ゾーン式にわけて書けば、その接続点が、非接地側なのか、接地側なのか、スイッチかえり線なのかが、ゾーンの場所によって明示的です。書くゾーンを決めることによって、意識したことが図に反映できるのです。そして、実際の作業の際に何をやるのか、その意味も含めてはっきりするのです。

・●をどこに書くのか迷わない
線の役割ごとにゾーンを決めて書くようにすれば、当然ですが、●(接続点)を書く位置がおおまかに決まります。従来の複線図が円のどこでも書いていいのに比べて、書く位置がだいたいでも決まっていると、意外とスムーズに書き進められます。作業の指針があるというのは大事なことです。

②埋込連用取付枠部分の複線図を省略

埋込連用取付枠の部分は、複線図のなかでも一番手間がかかるところではないでしょうか。候補問題No.1の埋込連用取付枠部分はまだシンプルな方ですが、問題によっては(例えば、No.10など)、ちょっとややこしくて、ぱっぱっと書けないものもあります(もちろん、習熟度によりますが)。
しかも、複線図の段階で考えて書いても、実際の作業の段階でもう一度考えてしまうことは、前回書いた通りです。複線図を書いても、複数正解がある実際の結線を特定できないので、埋込連用取付枠部分に関して、複線図は作業指示書としての役割を負いきれないといえます。
手間の割にあまり役に立たないのであれば、複線図は省略して別の方法を考えた方がいいと考えました。その方法とは作業段階の「ルール」です。埋込連用取付枠の部分は、複線図に手間をかけるより、実際の作業の「ルール」で対応した方がすスムーズです。この「ルール」については、改めて説明したいと思います。
本来であれば、すべてを複線図におこすべきなのでしょうが、試験の作業をスムーズにするため、自分のために書く複線図ですから、書いた方がいいところは書き、実際の作業に任せた方がいいところは省略するなど、柔軟に、自由にアレンジしていいのだと思います。

③2.0mm線の接続点を○で囲む

複線図を書いても明示的にならないことのひとつに、リングスリーブ、刻印の種類があります。これは自分で考えないといけません。種類を特定する方法がいろいろ紹介されていますが、いずれにしても自分で計算したり、表を思い出したりして、小とか中とか決める必要があります。
実は「2.0mm線の接続点を○で囲む」も特定する方法の一種です。ただ、とてもシンプルな方法ではないかと自負しています。2.0mm線の接続点を○で囲みさえすれば、あとはほぼ自動的に種類を特定することができます。接続点に集まっている線の数に○の数を足す、これだけで、簡単に特定することができます。詳しくは、改めて説明します。

④器具の記号は簡略化

4つ目は、これまでの3つに比べると大きな話ではありません。各自で書きやすいように自由にアレンジすればいいことだと思いますが、器具の記号にしても、律儀に正確に書く必要はなくて、実際の作業に役に立つかどうかで、決めていいのだと思います。
器具の種類は単線図を見ればわかることですし、出題される器具は限られていますので、ゾーン式複線図では、ランプレセプタクル、引掛シーリング(基本、スイッチと連動する器具)は丸、四角だけで表現し、記号の中には、スイッチとの関係がわかりやすいように、イ、ロ、ハの別を記入する、と決めています。
コンセントは、非接地側、接地側、両方の線が必要ですので、ランプレセプタクル、引掛シーリングと区別するために正式な記号に近い書き方をしています。

それでは、次回からゾーン式複線図の書き方を、候補問題を一つずつ取り上げながら解説していきたいと思います。
埋込連用取付枠部分のルールやリングスリーブ、刻印の種類の特定の仕方についても、その都度説明します。

Ⓒnishi morinaga

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