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[ー閉ざされた世界ー]第4話

[東区防衛部リーダー:岩谷赤也]
(登場人物)
岩谷赤也
板屋
ヒロキ
東俊明

岩谷は、手を止めて振り向いた。

岩谷「どうも!いらっしゃいま…板屋かい。」
板屋「何だ俺じゃ悪りぃか⁈」
岩谷「いやいや悪くないけど……お客はそっちの青年か?」
板屋「そうそう、ヒロキっていうんだ、しかも猫の能力を宿したんだぜ。」
ヒロキ「あ、宜しくお願いします。」
岩谷「へぇ〜面白いじゃない。ヒロキ君一丁手合わせをしてみようか?」
ヒロキ「え⁈手合わせ⁈」
板屋「お前らしいけど…」
ヒロキ「(板屋を見て)え⁈」

ヒロキは、困惑しながらアジト内の広場に行く。

岩谷「(少し離れた場所に行き)よし、ここなら大丈夫だ。ヒロキ君能力を発動してみてくれないか?」
ヒロキ「え……でも手のひらに肉球が出るぐらい何ですが」
岩谷「頭の中で思い浮かべてみろ。」
ヒロキ「え⁇思い浮かべる……や、やってみます。」

ヒロキは、頭に思い浮かべたイリオモテヤマネコを自分の身体に発現させるイメージをする。

ヒロキ「ん〜〜(集中し最初に発現した場所は腕全体が毛で覆われ始めるさらに集中し)ん〜〜(さらに足や身体全体が猫化し始めた)ん〜……うわ!」

ヒロキの雰囲気が変わる。

ヒロキ「シャ〜〜ア〜」
板屋「おいおい…理性はあるのか?」
岩谷「(冷静に)………」
ヒロキ「……あ、ありますよ……」
板屋「お、喋った。一応は大丈夫そうだな。」
岩谷「ほぅ〜」

少し経ち、ヒロキの身体から野性味が落ち着きいつもの感じに戻る。

ヒロキ「準、準備できました。」
岩谷「分かった始めようか。能力…ちょっと発動…(岩谷の腕が太くなる。)」
ヒロキ「で、でか!でも…今ならやれるかな。」
岩谷「さぁ、来い。」
ヒロキ「行、行きます。」

ヒロキは、助走をつけて岩谷にぶつかる。その攻撃を片手で止める。

ヒロキ「え⁈(シュッと後ろに下がる)じゃあ、これやってみるか…。」
岩谷「へぇ〜色々と考えてるね。ちょっと受けてみようかな?」

ヒロキは、腕に力を込めグッと足に力を入れ岩谷に突撃する。

ヒロキ「うぉ〜〜〜」
岩谷「良い気合いだ。(軽くガードをする。)」

ヒロキが、ぶつかり岩谷が吹っ飛ぶ。

岩谷「(余裕ありそうに)ふぅ〜良い突進だった。でも、まだもう少し力が足りないね〜」
ヒロキ「え?ヤバ!(後ろに下がる)」
岩谷「そんじゃ今度は俺の力を見せようか。」

岩谷は、さらに力を込めると、身体全体から体毛が生え始め、腕が肥大化した。

東「お?赤也さん本気か⁈」
岩谷「俺の能力は、ゴリラだ。止められるかな〜?」

岩谷が、助走せずにヒロキに突撃する。腕を振りかざす

ヒロキ「あ、やばいガードしないと(腕を前に構える)」
岩谷「受けられるか〜〜(どこか楽しそうに)ドッカ〜ン
‼︎

ヒロキは、壁に飛ばされる。

ヒロキ「イッタァ〜」
岩谷「(シュルシュルと戻る)ふぅ〜ここまでだな。君の力は分かった……まぁ〜伸びしろはあるな。じゃあ、中に入るか…板屋も来るだろ?」
板屋「お、良いのか」

アジトの中に入る。東は、一人では歩きにくそうなヒロキの肩をとりながら

東「おつかれさん。疲れたろ?」
ヒロキ「あ…はい、ありがとうございます。」

二人は、一緒にアジトまで向かった。


次回:第5話[この世界って何ですか?]

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