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リズミカルな曲とフレーズで興味をそそる、佐藤雅彦が手がけたコイケヤのCM3本を紹介。

コイケヤというメーカーは、カルビーほどの知名度はありませんが、「のり塩ポテトチップス」といった定番商品以外にも、「スコーン」「ドンタコス」といった、一見変わった名前を製品名に使って、製品への興味をひきつけようと、工夫されているメーカーだと思います。

個人的に、コイケヤのCMが大好きです。カルビーという王道に対抗するためなのか、面白いCMを数々発表してきました。2012年代には阿部サダヲさんをCMに使った先生シリーズが話題になりましたが、今回は少しですが、放送当時に話題になった、「スコーン」「ドンタコス」「ポリンキー」のCMを紹介します。いずれもクリエイターは佐藤雅彦さん。1994年頃の作品だと思うのですが、今見ても面白いと思う点があります。

僕は、今回改めて観直して、3つのCMに共通する特徴を発見しました。

「同じフレーズを繰り返す」
「曲や唄の中に商品名や特徴を入れる」
「リズミカルに歌うことで、言葉を覚えやすくする」
「画面構成はシンプルに。余計な要素を入れない」

製品と特徴を「CMを通じて視聴者に商品と特徴(企業名)を覚えてもらう」ための最大限の工夫を、限られた時間と予算を遣って成し遂げているすばらしい映像作品だと思います。ぜひご覧になってください。

コイケヤ「スコーン」

「スコーン、スコーン、コイケヤスコーン」の繰り返しと、「カリッと、サクッと、おいしいスコーン」の繰り返しだけで出来ているCMなのですが、手拍子とステップの音が妙に心地よくて、フレーズが頭から離れません。

コイケヤ「ドンタコス」

これも「ドンタコスったら、ドンタコス」の繰り返しが、妙に心地よいのと、登場する外人「うれしい、たのしい、ドンタコスが食べれるー」というフレーズにあわせた、踊りがコミカルで、妙に印象に残ります。

改めて見返すと、カメラが全く動かない映像も踊りに目をいかせるために重要なポイントなのかな、と思いました。

コイケヤ「ポリンキー」

「ポリンキー、ポリンキー」で始まる歌の中で、うまく製品の特徴である三角形を強調しているところが、うまいなぁと感じます。あと「教えてあげないよ、ジャン!」で、視聴者に興味をあおる終わり方が巧妙です。

※この記事は2012年11月にnishi19 breaking newsに公開した記事を再編集して掲載しています。

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