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デジモンサヴァイブ(クリア後感想編)

どもです。

最近発売されたゲーム「デジモンサヴァイブ」の話がどうしてもしたかったのでこの記事を書いております。
シリーズを通してもかなり異質な作りで、知らない人にも紹介したい内容だったので筆を執らせていただきました。


前置き

・デジモンとは

携帯ゲーム機発のコンテンツ「デジタルモンスター」の略で、異なる世界に住み、人と同じように生活し成長するモンスターのことです。

アニメ/ゲームでまちまちですが、本稿ではアニメ側の設定で把握していただければ大丈夫です。


・アニメにおけるデジモン

主人公たちとデジモンは1:1のパートナー関係で繋がっており、デジモンは人間の感情に強く影響を受けます。
その結果、一時的なパワーアップとして「進化」することができます。

それ以外のデジモンは成長として非可逆の進化で力をつけます。

デジモンが死に至った場合、パートナー関係は継続しますが記憶を失いデジタマ(卵)として新たな生を受けます。
人間の死がデジモンにどういった影響を与えるかについては、作中で明確に描かれたことはありません。


はじめに

デジモンサヴァイブとは

詳しくは公式サイトを見ていただければ大体のことが書いておりますので、ざっくりとだけ。

課外キャンプに来た子供たちが突然の崩落に遭い、バラバラに。
気絶から目覚めた先は異世界で、更には見知らぬ怪物が跳梁跋扈。
そこで小さな怪物に出会い……

主な登場人物は見知らぬ世界に投げ出された少年少女とそのパートナー関係にあるデジモン8組。
彼らおよびパートナーの生末、物語の結末はプレイヤーの選んできた選択肢「道義」「調和」「激情」によって大きく変化していきます。


よかった点

・ストーリーが面白い

通ったルートにもよると思いますが、とにかくストーリーが面白くて引き込まれます。
まだ「激情」ルートのみのプレイですが、今までのデジモンのお約束が通用したりしなかったりといい意味で予想を裏切られ続けました。

ホラーテイストな雰囲気の作風から常に命の危機と隣り合わせの緊張感を途切れさせることなく、その中で間違えたりぶつかったり折れたりしながらも前を向かざるを得ない、リアルすぎるデジモンアドベンチャー無印といった作品でした。

アニメより年齢が一回り上なことで「未知への恐怖」の面が大きく出ており、モンスター側から「お前を守る」と言われても心を許すまでにかかる時間が人それぞれだったり、わからないことへの調査とそのリスクについて度々仲間内で衝突を繰り返すことでよりリアルな人間像が描かれております。

終始こんな感じだぞ!

選択肢によって物語が変化するだけでなくキャラとの好感度も物語に影響しその選択もかなり手が込んでいるので、初見時では微妙だなって印象でもしっかり愛着が湧きやすい作りになっているのは好印象でした。

基本設定がアニメ準拠なため序盤は全肯定botになりがちなパートナーデジモンたちも、人間の感情をぶつけられそれぞれ自身で思い悩み考え決断していく姿が見られます。
「人間の物語のために戦うだけの存在」以上に「共に戦うことを選んでくれた存在」として描かれているのが嬉しかったです。

今までのデジモン作品であまり描かれていなかった「死」について深く掘り下げているのも評価点です。
ネタバレなので今回は書かないですが、選択肢によっては全員で生還できないだけでなく、もっと酷いことになったりするかもしれません……

総合すると、絶対地上波では絶対流せないけど心の底から見たいと思っていた人とデジモンの物語といった印象でした。


・登場デジモンのチョイスが良い

今まではデジモンのゲームが出るたびに「またアドベンチャー組かよ…」みたいなレベルで味方デジモンのチョイスが決まっており辟易気味だったのですが、本作ではアグモン以外のパートナーはマイナーなデジモンで構成されているため、誰に進化するのかもわからない、どういう性格設定かわからないワクワク感を常に持ったままプレイできました。

また一般デジモンも今までゲームで冷遇がちだったver.5より、タスクモン、デルタモン、フライモンとオタク大喜びな人選から、ディノレクスモン、ボルトパウタモンなどそもそも知ってる人がほぼいないデジモンまで参戦しているのはこのゲームくらいです。
もちろん完全に寄せるとコア層以外バイバイな作品になるので、アドベンチャー組が全員いるのも評価点です。


賛否両論な点

・一部のやりとりが冗長すぎる

一例として、戦力のない相手に足止めされる展開があるのですが、会話→和解できず撤退される→足止め→会話→和解できず撤退される……をひたすら繰り返すパートがあり、非常に野暮ったいです。
他にもいくつか展開が進まないまま同じようなやりとりを繰り返すパートがあるため、ある程度そういうものとして受け入れる器が求められます。


・味方の進化がネタバレされる

登場デジモン数がそう多くないので、野良デジモンの進化ルートにもきっちりと味方の進化体が含まれています。
それだけなら図鑑を見ない限り問題ないのですが野良デジとしても容赦なく登場するため「進化イベントだ!うぉぉぉ!!」と上がったテンションを「これモブで見たヤツじゃん…」と下げられる場合があります。
ポケモンでいう御三家が進化する前にその先が野生やトレーナーで出現するみたいな。
この辺りはアプデで総数の追加などで改善して欲しい点ですね。


・難易度が高め

難易度ノーマルでプレイしたのですが、ストーリーのためにとにかく先に進むことを優先すると積むレベルで敵がしっかり強いです。
自分は収集優先でフリーバトルを過剰に繰り返したつもりだったのですが、ラスボスより低レベルで挑むことになりました。

また味方が離脱した戦闘が多数ある上に敵の方が数が多く属性相性が強力なゲームなので、一般デジモンをしっかり育成しておかないとキツい場面も少なくないです。

加えて戦闘中の宝箱や探索パートで回収しなければ回復技を拾えないまま進む羽目になるので、大雑把なプレイをすればするほど難しくなります。

更には味方キャラが完全体以降に進化するためには友好度が一定以上必要なので、1人に構いすぎたり逆に嫌っていると露骨に戦力外になります。
自分は1人だけ最終戦直前でやっと完全体(究極体ではない)になるくらいでしたし……

とはいえ元々周回前提な作りなので2週目以降は気にならない点かもしれません。
あと薄々察しているのですが「激情」ルートの難易度が他より高かっただけかもです。
比較してないのでわからないですが。


おわりに

今回はクリア後感想として思ったことをサックリとまとめてみました。
個人的には最高に面白いゲームでしたので、余裕ができた時に時間を取って他ルートも遊んでみたいと思っております。

最近じっくりとゲームをする機会もなくRPGすら触れておらず、それより読み物としての側面が強いアドベンチャーゲームで不安な面もあったのですが、そんなこと杞憂だと言わんばかりに情緒をぐちゃぐちゃにしてくれる素晴らしいゲームでした。

自分がニッチ層だと理解しているので世間的には目立たず埋没してしまう作品だろうとは思いますが、もし万が一にでも興味を持った方がいらっしゃいましたら是非とも遊んでみてください。

いい意味で後悔することになると思いますよ…!

それでは、またの機会に。

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