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今日は家に帰った。もといた家に。しばらく一緒にいると、なんだか離れたくなった。彼もその方がいいよ。と言っていた。

わたしは、遠くから考えているのが好きなのだと思う。

星を見る感覚と、似ている。

また、通うのも好きなのだと思う。自分のいるところから、彼のいるところに。だから、一旦、帰りたい。

一緒に居すぎると、心と心の境界が曖昧になってちょっと気持ち悪い。いや、なんとなくつまらない。出会うときの、心が触れられるときの少しの緊張と恥ずかしさがなくなってしまうのが嫌だと、思った。

筆記用具だけ持って帰って、あとは残して帰った。結局、帰ったのだけれどもなんだか自分の部屋も違って見えた。きっとまた、彼の家に帰ってくる。その感覚が楽しい。行きたいときに、彼の家に行けばわたしの布団がある。

夜になってからベランダに出て星を見た。手持ちの望遠鏡でも十分、表面の海の様子が見えた。満月の明かりが黄色く写っていて綺麗だった。ゆっくりと空を地平線の方に沈んでいるようだった。わたしの部屋の高いベランダから見ると、わたしと同じ目線に、別の世界の入り口があるように見える。

惑星をこうしてみていると、シャボン玉の中にあるもう一つの世界みたいだ。大気の層の淡い色や、光の散乱が余計にそう思える。星の表面に立って、地球を見てもそう思えるのかもしれない。

明日のことを考える。明日は、体調がよかったら出かけようと思う。気分が悪かったら、まあ、家にこもってもいい。彼の家に行ってもいい。どうせ起きていても、仕事でかまってくれないと思うけど。

最後までお読みくださりありがとうございます。書くことについて書くこと、とても楽しいので毎日続けていきたいと思います!