目と鼻と月

目と鼻と月の
影が
ロビーに連続して
隊列のように
怒声
鳴り響くから意識を
閉じて
嵐の後の集落を
過剰にゆれる
異常者の
呼吸が永久に
静かで
ああ あれは月と
やっと世界同士の連結がみられる
異常者のまとまりは不定形で
視野の移ろいと共に
岩 水 シャボン玉
やあ 暖かくなりましたねと
徘徊者のあいさつ
月がいま 目の中 静かな羽が 堕ちて
応える僕の振動は 静かであれ


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