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Season 2: GWENT OPEN #1 準決勝&決勝のまとめ

グウェントプレイヤーのみなさん、おはようございます。

昨日に引き続き、「GWENT OPEN#1」の2日目について振り返っていきます。この日は、準決勝&決勝が行われた他、新拡張と思われるアートが公開されました。

1日目の記事は下記です。

新拡張のテーマは「天候シナジー」か?

「か?」と書いたのは、今日の決勝戦前に公開されるのではないと思われた新拡張情報が実際にはなく、新たなアートが公開されただけだったからです。今日は3枚の新アートが公開されました。

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公式サイトでは謎のカウントダウンが行われており、これの説明が行われることを期待していたのですが……。実況者は「フォグ(霧)」を強調したコメントをしていたので、もしかしたら新拡張は天候シナジーがキーワードになるのかもしれません。カウントダウン終了後に新拡張の特設ページが公開され、1ヶ月かけて新拡張のプロモーションを行うのではないかと思います。

試合の模様はこちらから

1日目に比べると試合間の待機時間が短くなり、進行がスムーズになりました。今日のクオリティならオンライン大会であることを意識せずに見ることが出来ると思います。では、順に優勝者を決める3試合を振り返っていきましょう。

準決勝: 苏墨(SuMo) vs Nik_r

優勝候補の Kolemoen を事実上3タテにした中国の 苏墨 とChallenger優勝者の wangid1 を倒して勝ち上がったウクライナの Nik_r の対戦は、今大会でほぼBAN対象となっているスコイア=テルをお互い通すという意外なBAN指定で始まりました。

1戦目は「闇討ち」ミラーとなります。先攻の 苏墨 は第1ラウンドに勝つために手札を消耗する苦しい戦いとなり、脚本の《死んだふり》を発動させるために温存しておきたい《レイデヤ》を使ってしまいます。これが第3ラウンドに響き、《死んだふり》は即座に Nik_r の《爆弾担ぎ》に落とされてしまい、Nik_r が勝利します。

2戦目は Nik_r が《仮面舞踏会》を2回使いまわし、苏墨のスケリッジを寄せ付けず連勝。

マッチポイントとなった Nik_r に残されたのは《包囲攻撃》入りの「動員ハイランダー」。しかし、3戦目は 苏墨 のスケリッジが《海イノシシ号》の暴力で一矢報います。

苏墨 の反撃が始まるかと思われますが、苏墨 の使うモンスターデッキ「Chinese Blood Scent」に対して「動員ハイランダー」は優位。Nik_r がしっかり《レイデヤ》《アンセイス王子》コンボと《血まみれ男爵》の初期化効果で 苏墨 のポイントを削り切り、決勝進出を決めました。

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Nik_r の北方諸国は「Chinese Blood Scent」キラーとなっており、中国勢はこのデッキに苦しめられた。

準決勝: Demarcation vs Santtu2x

1戦目は脚本なしの兵士・毒ニルフを使う Demarcation と《海イノシシ号》フィニッシャーのスケリッジを使う Santtu2x。早々に手札温存を選択し第1ラウンドを降りた Demarcation に対して、 《ゲディニーズ》の1ターン起動が可能な Santtu2x はセオリー通り第2ラウンドブリーディング。ここで Demarcation が繊細な戦力管理を見せ手札差を得ました。結果は、引き分けになります。

再戦後は Demarcation が《イェネファーの祈祷》を《鴉族女首長》に決め、先ほどより有利な状態で第2ラウンドブリーディングを受け、同様に手札差を得て、今度は勝利します。

2戦目は「反乱」ミラー。Demarcation は《ドラウグ》型、Santtu2x はハイランダー型です。北方諸国同士の対戦ではどれだけパワーカードが使えるか、つまり手札運が重要。第1ラウンドはお互い手札を温存。第2ラウンドの手札が渋かった Demarcation がリーダーアビリティを全て使用し、《アンセイス王子》と《ヴィッセゲルド》も使いながら、相手の盤面を制圧します。腐りかかっていた《アダリア女王》の温存に成功。これが第3ラウンドで《ドラウグ》と《隊商の前衛》のコンボパーツ完成につながり2連勝します。

3戦目は Demarcation の残りデッキである「ワイルドカード」に対し Santtu2x は「再活性」を選択。第1ラウンドを獲った Santtu2x は本日4度目の第2ラウンドブリーデングを敢行し、4回連続で手札差を失います。しかし、《ゲディニーズ》と《海イノシシ号》のポイントが Demarcation を上回り、一矢報います。

崖っぷちで踏みとどまった Santtu2x は4戦目に「反乱」を選択。しかし、シールドを自前で用意できる Demarcation のエンジン型「ワイルドカード」をコントロールしきるには手札が完璧でないと難しく、 Demarcation が勝利し、決勝進出を決めました。

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2戦目の勝利を呼び込んだ Demarcation の第2ラウンドでのリーダーアビリティ全使用。相手のブリーディングを跳ね返し、第3ラウンドのコンボパーツ完成につなげた。勝利後のインタビューでも Demarcation は《アダリア女王》を温存するしか勝ち筋がなかったとコメント。

決勝:Nik_r vs Demarcation

wangid1 と 苏墨 を倒し、今大会の中国勢キラーでなっている Nik_r と、TailBot と Santtu2x 戦で高い技術を見せた Demarcation の決勝戦となりました。

1戦目は北方諸国ミラー。《包囲攻撃》入りハイランダー型の Nik_r と 《ドラウグ》型の Demarcation。お互い、手札を整えるようにプレイした第1ラウンド後に第2ラウンドが即パス。勝負は手札10枚の第3ラウンドへ。結果、 Demarcation の《ドラウグ》を使ったコンボがパワー勝ちします。

2戦目は《双斧のダグル》《アン・クライトの大剣使い》入りのコンボ型の「再活性」を選択した Nik_r と「ワイルドカード」を選択した Demarcation というマッチアップに。第1ラウンドで Demarcation の《パシフローラ》が速攻で《爆弾担ぎ》に除去されます。これで Nik_r は第1ラウンドを獲得しました。第3ラウンドのラストセイ(最後の一手を出す権利)を得たときのコンボ型スケリッジは強いのですが、 Demarcation が上手く相手のコンボを無力化し、引き分けに持ち込みます。

再戦後も同じ展開となり、Nik_r が第3ラウンドのラストセイを確保します。第3ラウンドのマリガンで《モーグバーグ:恐怖の心》《ダグル》《爆弾担ぎ》を探しにいった Nik_r ですが、これが報われず、Demarcation のエンジンをコントロールしきれるコントロール手段とコンボパーツが得られません。《イムケ》が生き残り続け、シールド用のコインを生み、連勝しました。

後がない Nik_r は脚本使いまわし「名采配」を選択し、Demarcation の残ったデッキである「神秘の残響」を迎え撃ちます。Nik_r は第2ラウンドで予定通り《仮面舞踏会》をデッキに戻し、使いまわしの準備をしっかり決め、手札10枚同士の第3ラウンドへ。 Nik_r が《イェネファーの祈祷》から Demarcation の《巨大オーク樹》を上手く使い勝ちます。「名采配」で《マイグダブラック 》が拾えるという幸運も効きました。

4戦目は Nik_r のコンボ型「再活性」と Demarcation の調和型「神秘の残響」です。マッチアップ的には Demarcation が不利ですが、 Demarcation のデッキリストに入っている《マレーナ》が非常にいい仕事をします。Nik_r の勝ち筋としては早めに《ダグル》を置いて点数を稼ぐことだったと思いますが、《マレーナ》を嫌って、最後まで出すことができませんでした。出したとしても Demarcation の手札には《マレーナ》があったため、即座に移動させられ、点数を出すのは難しかったでしょう。 3-1 で Demarcation が優勝を決めました。

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Demarcation は6コインをあえて使わないプレイを実行。 Nik_r の再活性コンボの打点を下げる。この盤面で、再活性で《ダグル》を復活させ、《モーグバーグ:恐怖の心》を利用しても21点で届かない。 Nik_r は《海イノシシ号》を復活させることを選択し、引き分けに持ち込んだ。

ベストプレイの紹介

ベストプレイ賞

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決勝戦の引き分けとなった第2試合から。Demarcation の第3ラウンドの絶妙なムーブ集。この第3ラウンドは必見です。画像は《アザール・ジェイブド》をあえて《濃霧》の中にプレイしたシーン。ラストセイを確保し手札もほぼ完璧だったコンボ型「再活性」相手に引き分けに持ち込みました。(動画 04:36:00 頃より)

Demarcation は、この後「神秘の残響」でも Nik_r の「再活性」を破っています。2戦目の不利な状況を引き分けにまで持っていったプレイこそが、優勝に近づいた大きな一歩だったと思います。

準ベストプレイ賞

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「準決勝: Demarcation vs Santtu2x」の2戦目の北方諸国ミラーから、第2ラウンドの Demarcation の戦い。手札が渋く、《アダリア女王》が腐りそうになっている中で、リーダーアビリティをすべて使い、《アダリア女王》の温存を選択します。これが第3ラウンドでのコンボパーツ完成につながりました。(動画 02:58:00 頃より)

最強コンボで賞

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決勝戦の Nik_r の大逆転「名采配」。この大会では Nik_r の《イェネファーの祈祷》からの《ヨアキム・ド・ヴェッド》が輝きました。準々決勝でもこの「祈祷ヨアキム」コンボは大活躍しました。(動画 05:32:00 頃より)

場をつなぎ続けたで賞

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1日目は合計3試合が回線落ちによって勝敗が決まってしまい、試合間の準備時間も非常に長かったのですが、実況者がトークで場をつなぎ続けました。とくに Flake は終始しゃべり続ける奮闘を見せました。CDPR の裏方スタッフも大変だったと思いますが、画面上で戦っていた実況者4名の仕事ぶりを記憶に残しましょう。

おわりに

次回の Open 大会の日程も公表されました。今回も賞金総額に売り上げの一部が追加されるバンドルが発売されます。

1日目の大混乱から大幅に改善した2日目のスムーズさを見るに、 CDPR は今回でオンライン大会のノウハウを手に入れたと言えるでしょう。この世界的に困難な状況の中、また一歩前進したのは喜ばしいことです。

今週は「先週のグウェント」はお休みしました。新拡張はたぶん近い!

それじゃ、今週もグウェントでもやらない?

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