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教務・校務でのChatGPT活用 vol.2 〜授業の導入アイデア出し〜

こんにちは!ライフイズテック サービス開発部のにっぴです。

「教務・校務でのChatGPT活用」シリーズ、第2回のテーマは「授業の導入アイデア出し」です!

それでは、ぜひこちらのリンクからChatGPTにログインし、実際に入力を試しながら読んでみてください。


授業の導入部分で生徒に問いかける「発問」と、「導入ネタ」の2つに分けて、それぞれアイデア出しを試してみましょう!

導入の発問のアイデア出し

1. まずはシンプルなプロンプトテンプレートを試してみる

発問用のプロンプトテンプレートのフォーマットは次の通りです。まずは、「命令」「学年」「教科」「学習内容」だけのシンプルなテンプレートで、どんな発問が生成されるのか試してみましょう。

発問用のプロンプトテンプレートのフォーマット
発問のアイデア出し実験

テンプレートの見出し「### 〜〜」の下の行に、学年、教科、学習内容をそれぞれ書きます。プロンプトが完成したら、メッセージを送信してみましょう!

  • 発問用のプロンプトテンプレート(コピペ用):

### 命令
授業の導入で、教師から生徒に問いかける発問例を10個考えてください。

### 学年
ここに授業を実施するクラスの学年を書く

### 教科
ここに授業の教科を書く

### 学習内容
ここに授業の学習内容を書く

【入力時の注意点】
・メッセージを送信:Enter(エンター)
・メッセージ内で改行:Shift(シフト) + Enter(エンター)

そのまま使えそうな案や、発問を考えるヒントになりそうな案もありますが、ちょっと具体さが足りなかったり直接的すぎる内容だったりと惜しい感じですね。

2. 発問の条件を加えたプロンプトを試してみる

もっと良い発問案を生成させるために、プロンプトを改良してみましょう。

ChatGPTは教育に特化したものではないため、良い発問を考えるためのコンテクスト(背景情報)が足りていないことが考えられます。「生徒から多様な考えが出そうな内容にする」など、普段の授業づくりで発問を考えるときに大切にしているポイントを条件として与えてみましょう。

  • 改良版プロンプトテンプレート:

### 命令
授業の導入で、教師から生徒に問いかける発問例を10個考えてください。

### 学年
ここに授業を実施するクラスの学年を書く

### 教科
ここに授業の教科を書く

### 学習内容
ここに授業の学習内容を書く

### 発問の条件
- 100字以内
- 疑問文にする
- 生徒から多様な考えが出そうな内容にすること
- 高校生にわかりやすい表現にすること

最初の発問案と比べてみてどうでしょうか?特に、有料版のGPT-4の方では、身近な場面かつ誰でも考えやすそうなものになりましたね。

ここからは、さらに発問案を改良するためのTips2つをご紹介します!

Tips① 対話をしてブラッシュアップ

Tips① 対話をしてブラッシュアップ

「身の回りにあるものを使って聞くのもいいかも?」のような相談形式でもOK!ChatGPTと一緒に案を揉んでいく感覚で、アイデアやフィードバックを返してブラッシュアップしていきましょう。

Tips② いろいろなテーマで試す

Tips② いろいろなテーマで試す

テーマ(学習内容)によって良いアイデアが出やすいものとそうでないものがあるかもしれません。学習内容の部分をいろいろと変えてみましょう!

発展編 生徒の反応例の生成

発展編:生徒の反応例の生成

ChatGPTは、発問案を作るだけでなく、発問に対する生徒の反応例を考える場面でも活用できます。発問を一つ選んで、必要あれば内容や表現を調整し、反応例を挙げさせてみましょう。「セリフの形で」「10個」など、形式や個数を具体的に指示することがポイントです!特に、数を多くあげさせることで、自分一人では思いつかないような反応例を引き出すことにつながります。


導入ネタのアイデア出し

それでは次に、授業の導入ネタを生成させてみましょう。

1. まずはシンプルなプロンプトテンプレートを試してみる

導入ネタのプロンプトのフォーマット

テンプレートの見出し「### 〜〜」の下の行に、学年、教科、学習内容をそれぞれ書きます。プロンプトが完成したら、メッセージを送信してみましょう!

  • 導入ネタ用のプロンプトテンプレート(コピペ用):

### 命令
授業の導入のアイデアを5個考えてください。

### 学年
ここに授業を実施するクラスの学年を書く

### 教科
ここに授業の教科を書く

### 学習内容
ここに授業の学習内容を書く

### 導入の条件
10分以内で終わる内容にすること

【入力時の注意点】
・メッセージを送信:Enter(エンター)
・メッセージ内で改行:Shift(シフト) + Enter(エンター)

「情報通信ネットワーク」の実演やクイズのアイデアは使えそうですね!一方で、「シミュレーション」の方は準備が大変そうなものや、短時間で実施するのが難しそうなものが多いかも?

2. 導入のパターンを加えたプロンプトを試してみる

シミュレーションのもっと使えそうな導入ネタを生成させるために、導入のパターンを示すプロンプトテンプレートを使ってみましょう。実はこの「導入のパターン」の文面も、ChatGPTで生成したものです!

  • 改良版プロンプトテンプレート(コピペ用):

### 命令
授業の導入のアイデアを5個考えてください。

### 学年
ここに授業を実施するクラスの学年を書く

### 教科
ここに授業の教科を書く

### 学習内容
ここに授業の学習内容を書く

### 導入の条件
10分以内で終わる内容にすること

### 導入のパターン
1. 関連性の強調
- 日常生活との関連:授業内容が学生の日常生活や趣味とどう関連するかを説明します。これによって、学生はその主題が自分にとってなぜ重要であるのかを理解しやすくなります。
- 将来のキャリアとのつながり:授業で学ぶ内容が将来の仕事やキャリアにどう役立つのかを説明することで、学生のモチベーションを高めます。

2. 興味を引く質問や事実の提供
- 驚きの事実:学生が知らないような驚くべき事実を提供することで、好奇心を刺激します。例えば、科学の授業であれば、日常で感じる現象の科学的な背景などが挙げられます。
- 質問形式の導入:授業の主題に関連する興味深い質問を投げかけ、学生自身に考えさせる方法も効果的です。例:「なぜ空は青いのだと思いますか?」
- 議論を促す問い:他の学生と議論するような問いを投げかけることで、クラス全体の関与を促します。

10分以内で実施できそうな導入のアイデアが出てきましたね。GPT-4では、すべて質問形式になっています。「導入のパターン」がどれも説明や質問、問いといった内容になっているからかもしれません。ぜひ、「導入のパターン」の部分をいろいろと変えて試してみてください。

導入ネタのアイデアを生成させるときに使えるTipsを2つご紹介します!

Tips① 出力フォーマットを与える

Tips① 出力フォーマットを与える

案をより具体化するために、出力フォーマットを与えてみましょう。以下のテンプレートをコピーして、最初のプロンプトテンプレートの最後に追加して生成させるか、chatの続きで与えててみてください。

  • 出力フォーマット(コピペしてこのまま使用):

### 出力フォーマット
- テーマ:
- 取り上げる出来事や場面、事実、名言など:
- 発問:
- 展開:
  • GPT-4の入出力例(シミュレーション)

Tips② いろいろなテーマで試す

導入の発問アイデア出しのときと同じように、学習内容の部分をいろいろと変えてみましょう!

ある程度良さそうな導入ネタが見つかったら、次の発展編をぜひ試してみてください。

発展編① 学習指導案の作成

発展編① 学習指導案の作成

導入のアイデアを一つ選んで、学習指導案を書かせることもできます。「学習指導案を書いてください」くらいざっくりでも意外と書いてくれます!さらに精度を上げたい場合は、学習指導要領のフォーマットや条件などを与えてみましょう。

発展編② 生徒の反応例の生成

発展編② 生徒の反応例の生成

発問アイデアと同じように、生徒の反応例を生成させてみましょう。一発でこれ!という反応例を出させるというより、フィードバックしてブラッシュアップしていくのがおすすめです。例えば、ちょっと優等生的な反応例が多いな……というときは、「優等生的なセリフではなく、つまずきや疑問があると良いです。」などの具体的なフィードバックをすると、それを踏まえて反応例を調整してくれます。

いかがでしたでしょうか?

「こうなって行き詰まった……」「こうしたら上手くいった!」などなど、ぜひコメントを頂けると嬉しいです。



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