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【特集】2021-2022 出版業界 総括と展望|ジャンル別 出版概況、トピックス①書籍(日販 仕入部)

■書籍(文芸書、文庫、新書、実用書、写真集、ゲーム攻略本、ビジネス書、資格試験書、専門書、コンピュータ書、児童書、学参・辞典)
※文中の累計部数等は2021年11月30日現在のデータです。

2021年に一番売れた本は『人は話し方が9割』!年間ベストセラーを発表

【書籍 全体概況】
新型コロナの影響が継続し、ジャンル別に明暗が分かれた一年

2021年は、前年に引き続き、新型コロナウイルスの影響を多分に受けた一年であった。2020年は、書店の立地条件により明暗が分かれていたものの、全体では前年超えでの着地となった。2021年はその反動を受けるとともに、東京オリンピック・パラリンピックの開催期間中の低迷もあり、1~10月の店頭売上前年比でみると、98%台と微減で推移している。

ジャンル別に考察すると、好調なジャンルはコロナ禍を象徴しているのが見て取れる。

前年超え・前年並みで推移しているのは、文芸書、児童書、中高学参、資格試験ジャンル。文芸書は、2020年はコロナ影響により新刊の刊行点数が激減していたが、2021年はその反動により回復傾向にある。児童書、学参、資格試験ジャンルは「おうち時間」を象徴するように、引き続き需要の高まりを見せており、これらのジャンルが書籍の売上を下支えしている構造となっている。

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