【特集】2021-2022 出版業界 総括と展望|コロナ禍で加速する変化と、これからの書店像(文化通信社 星野渉)
コロナ禍で加速する変化と、これからの書店像
文化通信社 専務取締役 星野 渉
2021年は新春から新型コロナウイルス感染症の拡大が繰り返され、出版業界でも会合や大がかりな発表会などが開けない状況が続き、営業活動や打ち合わせなどもリモートで行われることが多かった。そんな中でも、大手取次各社による出版流通改革の取り組みや、出版流通の今後を考える上で重要と思われるような動きが発表されるなど、変化はむしろ加速度的に進んでいるように見える。
出版市場へのコロナ禍の影響として最も大きかったのは、やはり電子出版をはじめとしたデジタル化の流れだった。
出版科学研究所の調査で2020年(1~12月)に前年比28.0%増と大きく伸びた電子出版(電子コミックは同31.9%増、文字ものは同14.9%増、電子雑誌は同15.4%減)は、2021年上半期(1~6月)も前年同期比24.1%増と伸び続けた。
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