制度やハードが変わっても、万引き抑止は“声掛け”が基本
万引き増加への懸念が高まっている今、店頭ではどのような対策を取る必要があるのか。万引きをはじめとする店舗のロス対策コンサルティングを行う豊川奈帆氏にお話を聞いた。
豊川奈帆(とよかわ・なお)
株式会社ウェリカジャパン代表取締役。全国万引犯罪防止機構理事。店舗の万引き・内引きを中心としたロス対策コンサルティング、店舗セキュリティの勉強会開催や専門誌への執筆、テレビの万引き特集での取材協力などを通して、セキュリティの啓蒙活動に取り組んでいる。
https://www.eureka-japan.co.jp/
万引き対策はいまがチャンス
――レジ袋の有料化が始まり、万引き被害の増加が懸念されています。
実際に万引きがどのくらい増えているかについては、書店さんもまだ数値を把握できていないところかと思います。私としても、万引きの増加を危惧してはいますが、今までもやろうと思えばやれる店舗が多かったため、万引き犯の“分母”が大きくなるとは思っていません。ただマイバッグの悪用という手口でやりやすくなっていますので、一人当たりの万引き額が増え、被害額が大きくなっていくことは考えられます。
――万引き対策についても強化が必要ですね。
対策については今がチャンスだと思います。書店のお客様は特にオペレーションの変化に敏感だという印象がありますが、今回は法改正がなされてのことなので、それに伴ってこれまでのやり方を変えても、いまならクレームは発生しにくいのではないでしょうか。
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