年越しが好きだ。
朝、バイトのときにいつも通る神社の境内に、色とりどりの屋台が準備されていた。
「年越しだ」と思い、うれしくなる。
僕は年越しが好きだ。物心ついた頃からずっと好きだった気がする。
子どもの頃は12月と言えば、クリスマスがあって、お正月があって、ずっとお祝いしているみたいな一ヶ月だった。サンタも待ったし、欲しいものも買えたし、学校も休みだし最高だと思っていた。
大人になってからは、クリスマス気分に乗り切れなくて寂しいけれど、
年越しの好きさはそのまま残っているどころか、年々高まっている気がする。今年なんかはもう12月になった頃から「あと一ヶ月かー」といいはじめ、10日、20日と日付が進むごとにあと何日、あと何日とカウントダウンしてはうっとりしていた。
と言っても「もういくつ寝るとお正月、お正月には凧あげて駒を回して遊びましょ」という晴れやかな気分とは違う。むしろ逆で、なんだかこの暮れていく、終わっていくしみじみとした感じがいいのだ。だんだんしーんとしていく感じというかね。
しーん、とした中に、ごーん、と鐘が鳴る。
そうして、今年一年を忘れていく。
これこれ、これですよ。
一年間、いろいろしんどいこともあったし、頑張ったこともあった。
うれしかったことも、残念だったこともあった。
そういうことぜーんぶに「おつかれ」と言って、ねぎらうような気分が年越しにはわっと湧く。普段なかなか自分を誉められない自分としても、この時ばかりは「本当によく頑張ったよなあ」と肩を叩いてやりたくなる。
まして今年は、三年続いた厄年の終わりの年。
「厄」と言う通り、なかなかに大変な三年間だった。そして、それは自分自身が大きく改まるためのしんどさだったと思う。
でも、それも終わる。めっちゃうれしい。
そんなふうにして、2019年の年越しを今か今かと待ち望んでいる。
と同時に「ああ、2019年の年越しが終わってしまうなあ」という寂しい気持ちももう先取りしていたりする。
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