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イヤさの見本市。

こないだ書いたばっかりなのに、

書かずにいられない『ベルばら』である。

いま20話をこえ、いよいよフランス革命への火種が現れてきた。
嵐をもたらす暗雲がだんだん濃くなる。毎回なにかしら嫌なことが起こり、危うさが高まっていく。わかっているのに「そんなことしてたら、革命起きちゃう」と心配に思う。

それにしても、これほど多種多様な「イヤさ」を集めたアニメというのも珍しい。デュバリー夫人、ポリニャック夫人、ジャンヌという三大悪女を中心に、フランス宮廷の名も無い貴族たちもなかなか非道い。よくもまあこれだけ悪いことが思いつき、実行できるもんだと思う。

毎回終わった後には、ふーっとため息をつきたくなる。
なのに面白いのだ。ずっとカタルシスなく進む「イヤさの見本市」なのに、これはどういう種類の面白いだろうか。

踏ん張る唯一の良心、オスカルも最近、耐えきれずに剣を抜こうとする場面が増えた。それが人間らしく感じられて、ますます好きになるわけだが、さすがに暗雲の圧が強すぎる。アンドレとロザリーだけでは振り払えないほどに。

オスカルもアンドレもアントワネットも、これからどんな結末を迎えていくのだろう。なんとなく知っているが、その通りでないといいなと思う。きっと大変だろうに先が観たい自分もいる。

『ベルばら』、複雑なアニメである。でも面白い。

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