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伝わらないもどかしさ

 前回、お客さんが困っている臭いの苦情がメーカーやデベロッパーに伝わらないなんてことを書きました。この「ニオイを伝えられない」という困難は、苦情になる嫌な臭いに限ったことではなく「良いニオイ」を伝えるときにも同じく困難を来すのです。

 写真は某通信大手が試験的に行った『香り伝達システム』正式名称は何と命名されていたのか忘れました。写真の左が外見。

 この『心を込めて擦れば幸運が訪れる』かも知れないような壺から、コンテンツの内容に従った香りが発散されて情報により臨場感を与える……はずだったようです。話題になったかどうかもわからないうちにフェードアウトしたような気がします。

 写真の右半分が壺の中身で、6種の香料カートリッジが充填されています。これでどれだけのコンテンツに合った香りを作り出すことができたのか、大いに疑問です。その昔、アメリカの映画で観客に香りの出るカードを渡して場面に応じてカードを嗅ぐなんて企画物があったそうですが、そっちの方がまだリアルだったりして。

 何にせよ。21世紀に入ってかなり経っていますがいまだに「ニオイ配信」は成功たとは言えないようです。世界中だんだんキナ臭くなってきてはいますが。

 そんなこんなで、今日の話題は「芳しき香りを分析すると、何やらどんどん味気なくなる」お話です。

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