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江東区発信の要に 「ことみせ」とは?


「情報発信が課題」ともいわれる江東区で認知度が高まっているのが情報媒体「ことみせ」だ。魅力発掘発信事業との位置付けで区が運営しているが、どんな取り組みをしているのか。
 ことみせは、区内の飲食店や小売店などを紹介する冊子の発行やサイトの運営を通し、江東区の魅力を発信するために作られた。2014年4月から事業を開始し、来年に10年を迎える。単なる情報発信だけでなくクーポン券もついているためお得に江東区を楽しめるところも特徴だ。
 参加したい店舗は登録料1000円を払えばホームページなどに掲載される。登録店は今年6月に1000店を超えた。冊子の発行部数は3万4000部で、駅や地域の文化センターなどに置かれている。「ことみせにお店を紹介してほしい」(区内の店舗関係者)との声は多く、地域イベントに出店するなど着実に地元に浸透している。今後はふるさと納税でのことみせ活用も検討されている。
 ただ、課題もある。区内での認知度は高くなってきたが、区外の人や外国人観光客らへの周知は進んでいない。ことみせのインスタグラムのフォロワー数も約1700人にとどまっている。区はホームページに英語記事を作成するなどして海外に向けた発信も行うが、まだまだ改善の余地がある。区の担当者は9月議会決算審査特別委員会で「ことみせだけの発信では限界があり、各登録店舗が自店のSNSアカウントで個々の魅力を効果的に伝えるためのワークショップの開催等も検討している」と答弁した。
 清澄白河といえばコーヒー、亀戸といえば餃子など少しずつ区内の認知度が上がってきている。ことみせのさらなる活用でにぎわい創出を目指すことが求められている。

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