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江東区ロケ地で存在感 ドラマや映画で

 江東区内でドラマや映画が撮影されることで、ロケ地の存在感が高まっている。江東区ではロケ地の観光活用も視野に検討を進めている。
 19歳、29歳、39歳の3人の女性を中心に自分の生きる道を模索するヒューマンラブストーリーで現在放送中のTBSドラマ「9ボーダー」。撮影されているのは清澄白河や森下エリアだ。清澄白河にある銭湯が舞台という設定で、夜の萬年橋や隅田川など美しい景色がたびたび登場する。商店街では大島の中の橋商店街も登場する。SNSでは「ロケ地を見に行ってみた」「清澄白河満喫できた」と視聴者が現地に足を運んだ様子も投稿されていた。
 9ボーダーでは、江東区のマスコットキャラクターコトミちゃんのぬいぐるみが映るなど江東区の情報が随所にちりばめられている。区も撮影に協力しているといい、観光協会はSNSで「聖地巡礼」情報を発信するなどして区内観光へつなげたい考えだ。
 米映画界最大の祭典である第96回アカデミー賞にもノミネートされた映画「PERFECT DAYS」では、亀戸が撮影場所に。主人公の平山(役所広司)が生活していたのは亀戸のアパート。天祖神社も映っており、地元やネット上で話題になっている。
 江東区内では以前からドラマや映画、CMなどでたびたび区内のスポットが使われている。都心から近く、水辺や自然豊か、古い建物も多くあることが要因とみられる。国の観光庁もロケツーリズムについて「観光振興の取組につながる観光資源として有望」と指摘している。
 区ではシティプロモーション強化を目指しており、ロケ地の観光活用に注目が集まっている。そのためにも撮影が円滑に進むよう、制作者との調整が重要だ。今年3月の新年度予算委員会ではロケ地活用についての質疑も出た。地域振興部長は「ロケ地の情報の把握が必ずしも十分でないといった課題がある」と答弁し、体制整備に向けた検討を実施する方針を示した。

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