HighでFreeな物語 『劇場版 ハイスクール・フリート』を観た

はじまりのおはなし

2016年、4月。『はいふり』という皮を被ったオリジナルアニメ、『ハイスクール・フリート』が幕を開けた。オリジナルアニメの1話にしかできない「タイトル変更」という衝撃の展開は鮮明に覚えている。
その辺りはねとらぼさんが記事にしてるのでそちらを参照のこと。

スタートしたばかりのアニメ「はいふり」、1話放送後に「ハイスクール・フリート」にタイトル変更 ※ネタバレあり
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1604/10/news013.html

この作品の凄いところは、そのキャラクターの多さだ。アイドルアニメでもなかなか聞かないような人数が普通にいる。
ちなみにゲーム版で初登場したキャラクターもいるし、劇場版でも7人くらい追加されている。

そんなこんなで大盛況のうちにTVシリーズは幕を下ろし、円盤は6000枚を超える好調な売り上げを記録し、OVAの制作が決定し、2017年に発売された。そしてこれも10000枚以上売れた。

そして2018年、4月。2周年記念イベントで、劇場版の制作が発表された。

「ハイスクール・フリート」劇場版制作決定PV
https://youtu.be/BQwX0qARU24

『はいふり』関連動画はスマブラの参戦決定シリーズと同じで例外なく鳥肌モノなのだが、これは特に震えた。『ハイスクール・フリート』の続きが見られることがただただ嬉しかったし、それが映画館で、ということがさらに興奮を呼んだ。

で、それが今日ついに公開された、というわけだ。

で、劇場版、どうだったの?



※注意!※
以下、映画のネタバレが含まれます。映画をご覧になる前に読むことは推奨しておりません。



初日朝イチの上映が舞台挨拶ライブビューイング付きだというので、前売券は使わずに特別料金を支払った(この時点で2回目に行くのは確定した)。物販を終え、着席し、今回は特に惹かれなかった予告を真面目に見て、映画泥棒に対し「こいつはまともに撮る気があるんか?」とお馴染みの毒を吐き、スロウスタートの円盤で幾度となく見た「ドゥルルルルルル↑アァニィプレックス↑」を見守り、A-1 Picturesのロゴを見てららマジを思い出すなどしているうちに、映画が始まった。

まあ、とりあえず最高だった。序盤の日常シーンと後半の戦闘シーン、この両方があっての『ハイスクール・フリート』であり、もうその時点で高評価確定演出なのだが、「スーちゃんの登場によりさらに増した艦長と副長の夫婦感」であったり、「TVシリーズから『成長』したキャラクターたちの新たな一面」であったり、「ゲーム版キャラクターの登場」であったり、まあとにかくヤバかった。

そして個人的に感じるものがあったのは、司令部的なところの液晶に表示された学生艦の総称が「HIGH SCHOOL FLEET」だった、というところだ。これには「ああ、これが『ハイスクール・フリート』という作品なんだ」と感じさせられた。
何気ないシーンで視聴者側の心を動かす。これもこの作品の特徴であるのかもしれない。


そして、極めつけは挿入歌にしてTVシリーズのOP主題歌、『High Free Spirits』だ。

この曲なしには『はいふり』を語れない。『High Free Spirits』のおはなし

先日、こんなツイートをした。

https://twitter.com/ninon_slosta/status/1208371389431865346?s=21

想いは届いた。というか、自分が制作側を信じていた、というのもあるだろうか。やはりこの曲あってのこの作品だし、「『ハイスクール・フリート』と言えば何?」と聞かれれば『High Free Spirits』が脳内を流れる人も少なくないはずだ。
それを制作側もわかってくれていたのだろう。今は感謝の気持ちでいっぱいである。
ありがとう、制作側の皆さん。

さて、この曲は『ハイスクール・フリート』という作品を象徴している。そして歌詞が深く、歌詞を読むだけでも胸熱という豪華仕様だ。考察してみるのも面白いかもしれない。
まあそれはまたいつか、気が向いた時にでも。

終わりに:作品タイトル『はいふり』が意味するものは

さて、今回の結論としては「はいふりは最高」ということなのだが、触れておきたい点がある。序盤でも述べたが、『ハイスクール・フリート』という作品はもともと『はいふり』として生を享けた。この『はいふり』は、単に『ハイスクール・フリート』の略称というわけではなく、『High Free』も意味するのではないか?
「High」は「高い」、「Free」は「自由」。気高く、そして自由な作品。それが『はいふり』であり、『ハイスクール・フリート』なのだと自分は考えているわけである。それを今回の劇場版で再確認できた、そんな気もする。

つまるところ、いつの時代も海は自由なのだ。

おまけ:初回鑑賞では気付かなかったが、その後に気付かされた「信濃の魅力」について語る

さて、ここからはまあアフタートークみたいなものだ。とりあえず今回の物販の話から始めなければならない。
映画館の開館1時間前から並び、今回購入したものは以下の通りだ。

・劇場パンフレット(豪華版)
・SDアクリルチャームコレクション×3
(合計:4800円)

で、SDアクリルチャームコレクション(全46種類という沼)の開封結果が、
・ココちゃん(納沙幸子)
・五十六(五十六)
・つばめ専務(河野燕)
であった。まあ特に誰が推しとかは(この時点では)なかったので、「つばめ専務が劇場版キャラなんだなぁ……信濃、信濃ね……」くらいの気持ちで映画館の席に着いた。

映画鑑賞後(舞台挨拶ライブビューイング終了後を意味する)、ふと思った。
あれ?劇場版キャラ、スーちゃん以外そこまで出てきてなくないか?」と。
実際その通りだった。まあ晴風中心になることはわかりきっていたし、そこに文句はないのだが、何となくモヤモヤを抱えたまま帰宅した。

そして、パンフレット豪華版に付いているドラマCD「先輩たちのピンチ?」を聴いた。

するとどうだ?
そこには「先輩たちの姿」があった。映画本編では出番が多いとは言えなかった大和、信濃、紀伊の艦長副長のやりとり(えもい)がそこにはあり、「先輩たちは予めドラマCD限定キャラとして存在していて、劇場版にも登場しました」と言われても違和感がない。さらにその尺が28分。これにパンフレットが付いて3000円。安すぎる気さえした。

中でも、信濃の二人、あず社長とつばめ専務には心奪われた。(主にキャラの多さから)推しが確定していなかったはいふり界に推しができた瞬間だった。

軽く紹介させていただくと、信濃は「いわゆるブラック企業的な船」だ。ただし、船長のあず社長(わかりにくい)が優秀な点は一般のブラック企業とは違う気もする。そこに副長のつばめ専務(こっちはなぜかわかりやすい)のサポートがあって、ちゃんと回っている。その辺の話はパンフレットやドラマCDでも触れられているので、まあ豪華版パンフレットを買えということなのだ。ぜひお買い求め下さい。

まあ、そんなこんなで信濃推しになりました、というおはなしでした。以上!

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