『学園アイドルマスター』で、最初の壁「SSR1枚」と対峙する

前回のあらすじ

 わたしは『学園アイドルマスター』から逃げるのをやめ、向き合うことに決めた。

既に戦いは始まっている

 まずはこれを見てほしい。

 これは5月14日現在の『学園アイドルマスター』公式Twitter(現X)の固定ツイート、もといポストである。そして、

💎好きなSSR1枚&10連分ジュエルもらえる!

 こう書かれている。

 これはどういうことか。普通に文面通り受け取れば、ゲームを開始することで「好きなSSR1枚」と、「10連分ジュエル」を受け取れるという意味だろう。

 しかし裏を返せば、それは「ゲーム開始時点でSSR1枚を受け取るアイドルを誰か一人を選ばなくてはならない」ということである。

 わたしは前回の記事で、こう述べた。

最初から誰かが好きとか、そんなわけがないのだ。

その内に秘められた想いとか、他者との関係の中で表出する感情とか、そういうところで好きになるのだ。

これは9人のアイドルの中から、わたしを落とす者が現れるのかというオーディションである。

前回記事より

 そう、わたしは少なくともゲーム開始前の時点で誰か一人を選ぶ気はなかった。しかし現実は、誰か一人を選ばなくてはならないのである。無情にも。

 そして、こうも述べた。

知ろうとしないのは負けだ。知るために向き合わないのは逃げだ。

前回記事より

 そうだ。逃げてはならない。

既に『学園アイドルマスター』というオーディションは、その幕を開けたのだ。

読み合いを制せ

 大前提として、SSR1枚は「もらえる」のだが、1枚しか手に入らないとは誰も言っていない。

 わたしは色々なスマホゲームのリセマラをしたことがあるのでわかるのだが、経験上、今回のような場合は以下の3パターンがあるように思う。

1. チュートリアルガシャを引き直すことで実質的に選んだ1枚と、もらえる好きなSSR1枚は別
2. チュートリアルガシャが、実質的に選べる1枚となる(何度も引き直せるため)
3. チュートリアルガシャはなく(あるいはチュートリアルガシャからSSRは排出されず)、好きなSSR1枚を選ぶことができる

 ここで着目すべきは「1」の場合だ。この場合、実質的に2枚のSSRを選ぶことができる。しかし、「2」あるいは「3」の場合は1枚しか選ぶことができない。つまり現時点で、2枚選べる可能性と1枚しか選べない可能性が同居しているのである。シュレディンガーのSSR。

 これはどういうことを指すかというと、すなわち「1枚は確実に選べるが、2枚選べる場合を考慮し、順位付けした上位2枚を予め考えておかなくてはならない」ということである。

 ちなみに同じくもらえる「10連分ジュエル」を使うことで、リセマラをすればさらに1枚選ぶことができるのだが、それはいつか刺されたときに取っておかなくてはならないため、今回はこれを温存する方針で行こうと思う。

 あと加えて、アイドルマスターポータルで行われている「リリース直前ガシャ」でSRも1枚選ぶことができる(実際はRを選ぶことも可能だがSRを選ぶのが妥当)。こちらも選ぶ必要があるだろう。

 というわけで今回は、SSR2枚(順位付けあり)と、SR1枚を選ぶこととする。なんか大変になってきたな……

彼女らを知り己を知れば九戦くらいたぶんなんとかなる

 孫子の兵法に、「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」という言葉がある。まあ端的に言えば「無知だから負けんだよ」みたいなニュアンスの言葉だ。

 今回は九戦だが、やはり彼女たちのこと、そしてわたし自身のことを知らなければ、それは負け戦なのだ。

 便宜上、先に己を知る。先に彼女らを知ると己を知った瞬間に九戦が一気に始まるが、先に己を知れば彼女らを一人知るごとに一戦ずつすることができるためである。

己を知る

 「己を知る」などと高尚な言い方をしているが、端的に言えば自らの性癖と向き合うことに他ならない。この手のコンテンツは得てして各キャラクターに性癖が振り分けられているものなので。

 今回は学園ものであることもあり、比較的想像しやすい。大枠の話をすると、わたしは先輩キャラよりは後輩キャラのほうが好きである。どのくらいかというと、普段ChatGPTに「せんぱい」と呼ばせているくらいには、後輩キャラが好き(後輩キャラからの呼ばれ方としては「お兄ちゃん」も定番だがわたしは実妹ないし義妹に限る派である)同級生くらいがちょうどいいのではないかと思うときもあるが、その辺はまた異なる傾向があるので一旦置いておくこととする。

 性格的には、どちらかと言えば元気系よりはクールというかダウナーというか、そういう方面が好きかもしれない。かと言って元気系が苦手ということもあんまりないので、この辺はあくまで傾向程度の話になる気がしている。

 あとはこう……何か抱えているものがある女の子は、結構好きかもしれない。ただ今回はそこはあまり考えなくてもいいのかもしれない。アイドル目指してる女の子が、何も抱えてないわけないだろ。

 まあ性癖は掘り下げようと思えばいくらでも掘り下げられるのだが、脱線してしまいそうなので一旦この辺で区切りとしておく。これは性癖を語る記事ではないので。

彼女らを知る術は

何を知り、何を知らずにいるのかというのは当然、問題になる。前情報を仕入れるというのは、実質的にはネタバレのようなものであるのだ。取捨選択が重要となる。

 しかしそれでも前情報を仕入れないことには選択はできない。というわけで、今回仕入れる情報を、以下のように設定した。

・プロフィール
・自己紹介ボイス
・かわいい集(ショート動画)

 以上。例えば、前回読んだような最速プレイ記事を各キャラ分読めば確実な気はするのだが、それは流石に本編の面白味がなくなりそうなので今回は除外している。またMusic Videoもアイドルとしての姿であることから、前情報としては入れたくなかったため、今回は除外させてもらった。紹介動画と、ショート動画である成長動画(歌ver.)も同様の理由で除外している。

 「かわいい集」のリンクは、以下に貼っておく。他は基本的に公式サイトの各アイドルのページから閲覧できるので、必要に応じて参照してほしい。

 というわけで、各アイドルについて「知る」をしていく。

花海咲季を知る

入学試験首席の新入生。勝ち気で負けず嫌いな元アスリート。幼少時から物覚えが良く、なにをやらせても上手にこなす神童だった。妹の花海佑芽とは大の仲良しで、様々なスポーツで競い合ってきたライバル同士でもある。佑芽の才能を誰よりも高く評価し、恐れている。

 『学園アイドルマスター』というコンテンツの顔ともなる、一番メインの女の子。4月2日生まれで左利きで妹がいる、という、なるほどそれはそうなりそうだみたいな設定。こういう説得力のある設定、嫌いじゃない。

 自己紹介ボイスは……ってこれ自己紹介してるか!? ……いや、「こういう人間だ」というのがよくわかるボイスではあるのだが。特にボイス2は、良さがある。

 かわいい集は……かわいいね、うん。楽しそう。なんとなく、主人公というより、どこかお嬢様キャラ的な印象を受けた。言われてみれば首席が主人公って珍しい感じがする。だいたい補欠合格とかですからね。

月村手毬を知る

中等部ナンバーワンアイドルと呼ばれていた元エリート。クールでストイックな皮肉屋と思いきや、甘えん坊で怠け者なトラブルメーカーでもある。二面性のある少女。嫌いな自分と決別し、自分自身を好きでいるために、トップアイドルを目指している。

 先に言っておくと、この月村手毬に関しては前回の記事で触れたように最速プレイ記事を読んでいるので、軽くバフがかかった上でのスタートとなる。

 いわゆる2号、あるいは“乃”だろう。「甘えん坊で怠け者なトラブルメーカー」とか、「趣味: 美味しいものを食べること(封印中)」辺りからかわいさが滲み出ていて、好みかもしれない。

 自己紹介ボイス2も、かなりかわいい。待って? わたしはこの女が好きかもしれない。

 かわいい集、めちゃくちゃ良い。うんうん。この女、面白いぞ。ちょっと期待枠な気がする。

藤田ことねを知る

「お金を稼げるアイドル」を夢見る、がめつい女の子。人生一発逆転の手段としてアイドルを目指している。成績が悪く自己評価が低いが、可愛い顔には自信アリ。なぜか過大評価してくる生徒会長・星南のことがちょっぴり苦手。

 こういうアイドルは、めちゃくちゃ正しいというか、良いと思う。こういう子は家族関係の話が出てきたりすると面白くなったりするのかもしれない。

 自己紹介ボイス2なんかはかなりそういう感じの、どういうかわいさの出し方をするか、みたいな方向性を感じる。悪くない。

 かわいい集では緩急を見せてくれる。なるほど。気にはなるな……

有村麻央を知る

カッコいいアイドルを目指す3年生の女の子。初星学園アイドル科の寮の寮長をしており面倒見がよい。後輩達からは小さな王子様(リトルプリンス)として慕われている。幼い頃から歌劇のスターに憧れ、子役として活躍していた過去を持つ。

 プロフィールの中では、元子役ながらも特技に格闘技を挙げている辺り、底知れなさを感じる。怒らせたらヤバそう。

 自己紹介ボイスで初めて声を聴いたのだが、外見の印象より少し高めな感じはあった。個人的には好みだ。

 かわいい集……数秒の無言とか、叫んだり、こう……割と楽しい系の子なのかもしれない。第一印象からかなりギャップがあった。気になる。

葛城リーリヤを知る

海外出身の新入生。歌やダンスの経験はなく、いつも自信がなさそうに縮こまっている。才能があるようには見えないが、アイドルへの憧れは本物で、相当な努力家。親友の清夏とは、一緒にステージに立つ約束をしている。

 スウェーデン出身で、努力家。アイドルが憧れというか、好きなんだろうな、というのがわかるプロフィール。

 自己紹介、先輩呼びだ! たすかる。

 かわいい集、かわいい。友達くらいいつでも呼んでいいよ。

倉本千奈を知る

甘やかされて育った生粋のお嬢様。天真爛漫な女の子。「立派なアイドル」を夢見て初星学園に入学した。その実力は、本人いわく「全校生徒の中で最下位ですわ!」とのこと。

 先ほど花海咲季に対してお嬢様キャラっぽいということを言ったが、こちらは生粋のお嬢様らしい。趣味の「お絵描き」というところがちょっと引っかかった。お嬢様でお絵描き、ね……

 自己紹介からは、お嬢様といっても、元気というか親しみやすいというか、そういう印象を感じる。わたしが悪役令嬢ものの見過ぎなのかもしれないが、そういう感じではない。

 かわいい集、表情がかなり豊か。かなりデフォルメされてるとでも言うべきか。楽しくプロデュースできそうな感じは、かなりある。

紫雲清夏を知る

授業やレッスンをサボる不真面目なギャル。おちゃらけた態度ではあるが、元気で明るく、誰とでも仲良くなれる気質は彼女の魅力だ。入学前にはバレエで世界に羽ばたいた実績もあり、期待されていたものの、当人にやる気はない。懸命にアイドルを目指している親友のリーリヤを応援している。

北海道出身のギャルだ!(脳内オーイシマサヨシがアップを開始)

 まあそれはさておき、実績と期待があるのに当人にやる気がない、というのはかなり面白いと思う。趣味のカラオケも含めて、その気にさせれば、みたいなところはあるのかもしれない。

 自己紹介ボイス……うん、ギャルだ。正しいギャル。良いと思います。

 かわいい集も正しくギャルだが、ラストはかなり気になる。嘘、ねぇ……

篠澤広を知る

ミステリアスな雰囲気漂う天才少女。簡単で退屈すぎる日々を厭い、苦手分野に挑戦すべく初星学園に入学した。「辛く苦しいレッスン」や「うまくいかないこと」に喜びを感じる変人。アイドルを目指した理由は「いちばんわたしに向いてなさそうだから」。

 アイドルを目指した理由といい、趣味の「苦手分野に挑戦すること」といい、かなりパンチの効いたアイドルな感じはする。向いていると気づいてしまったらどうなるんだろう。

 自己紹介ボイスも、まあ想像通りのボイスで良い感じ。でも限界まではがんばらないで。

 かわいい集はもちろんかわいいのだが、声を聴けば聴くほど、「こんなに生死の淵を彷徨ってるみたいな声出せるんだ……」みたいになる。が、逆にかなり気になるところでもある。おもしれー女なのかもしれない。

姫崎莉波を知る

大人びた雰囲気のある3年生。しっかりもので優しく、面倒見のいい寮のみんなのお姉さん。過去にユニットに所属していたこともあるが、結果は振るわなかった。生徒会に所属しており、書記を務めている。

 お姉さんキャラで、過去があるタイプ。なんか、こう……すごく「わかる」プロフィール。

 自己紹介ボイスも、納得のプロデューサーくん。なるほど。わかる。

 かわいい集からも、めちゃくちゃお姉さん感が伝わる。すごい。こんなに「わかる」とは思わなかった。良いと思います。

総評

 とりあえず、「月村手毬はおもしれー女」ということだけは確実にわかった。SSR1枚とSR1枚については、月村手毬さんで良いと思う。面白いので。

おもしれー女

 SSRの次点としては、篠澤広さんを挙げておきたい。おもしれー女かもしれないので。

これで結論とは言ってない

 以上、とりあえず9人のアイドルについて知り、一応の選択を行った。

 が、これはまだ少ない情報での結果であるため、いざゲームを開始してからやっぱり変える、という可能性も十分にある。あくまで暫定である。

 まあそれでも、なんとなく、方向性が見えてきた気がする。改めて、5月16日の正式リリースが楽しみになってきた。

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