見出し画像

【ガストロノミー】7/29江川亜蘭誕生日 記念Short Story:誘惑のSea Side

このお話は【ガストロノミー】のある日のサイドストーリー、ヒロイン目線のお話です。
※アプリゲーム内ミニシナリオをアレンジして再掲載です(アプリは現在サービス終了しています)。

【Gastronomie2~ご主人様とメイドの美食倶楽部~】
新作シチュエーションCD発売中!詳しくはこちらから!
http://ninoya.jp/gastro2/

<アプリシナリオ>


誘惑のSea Side


海水浴から帰宅後、亜蘭さんは日焼けの痛みに悩まされていた。

あなた「亜蘭さん、大丈夫ですか」

江川亜蘭「正直、大丈夫ではない。
炎天下、砂浜の上でいつのまにか寝ていたのが、まずかったな。

あなた「太陽が移動しますから、日陰の位置が変わってしまって」

江川亜蘭「正直に言ってくれても構わない。
私の寝相が悪かったと」

あなた「いえ。そんなこと……」

確かに彼の寝相は自由奔放で、思い出すと笑いがこみあげてくる。

あなた「保湿液を塗りますから、背中を見せて下さい」

江川亜蘭「ありがとう」

瓶から透明な液体を手のひらにとり、彼の背中に塗布する。

あなた「冷たいですか?」

江川亜蘭「あついから冷たいほうがいい。
それにお前の指が、優しくて気持ちいい」

あなた「ふふふ、良かったです」

江川亜蘭「いつかと反対だな」

あなた「そう、ですね」

以前彼に日焼け跡をいたずらされたことを思い出し、頬が熱くなる。

江川亜蘭「もうそのくらいで大丈夫だ」

あなた「そうですか?
では、次はこちらを」

振り向いた彼の頬を両手でふんわりと挟む。

江川亜蘭「これは?」

あなた「化粧水です。顔は身体より皮膚が薄い箇所ですから、
お手入れした方が良いですよ」

江川亜蘭「ならばお願いしよう」

あなた「目を瞑ってくださいますか」

亜蘭さんは静かに目を閉じる。
軽く押し込むように化粧水を肌にしみこませていくと、
ふいに彼の体が軽く傾いた。

あなた(亜蘭さん……寝てる?)

手をとめて顔をのぞきこんだ瞬間、ぱっと彼の瞼が開く。

江川亜蘭「終わりか?」

あなた「あっ……すみません。まだです」

江川亜蘭「接吻をねだられたのかと思ったが、違うのか」

あなた「なっ……」

江川亜蘭「両手で顔を包まれて、そんな物欲しそうな顔をされたら、
勘違いもする」

あなた「……それは」

江川亜蘭「図星だろう」

あなた「違います! 私は、亜蘭さんに見蕩れていただけで……あっ!」

恥ずかしさのあまり、今度は自分の両頬を隠すようにおさえる。

江川亜蘭「ほう? 見蕩れてくれるとは光栄だ。
この容姿に生まれてきたことに今日初めて感謝する」

あなた「わ、忘れて下さい……これで終わりです、亜蘭さん」

江川亜蘭「待て。
お前、さっきから私の身体を見ないようにしてないか」

あなた「……あまり、男性の裸体をじろじろ見るのもおかしいでしょう」

江川亜蘭「なるほど。
お前にはもうひとつの訓練が必要なようだな」

あなた「え」

江川亜蘭「男の裸体を見ることに免疫をつける訓練を命じる」

あなた「そっ、そんな訓練がどうして必要なんですか」

江川亜蘭「お前が私の裸を前にそんな顔するからだ。
言っただろう。お前の恥ずかしそうな顔は男を欲情させる。
だから、私の体で慣れろ」

あなた「そんなこと言われても……」

江川亜蘭「じゃあ、私の身体に痕をつけてみたまえ。
お前と同じ場所がいい。胸のところに」

あなた「そんなの、できません。しかも、こんな明るいところで」

江川亜蘭「じゃあ、私と毎回一緒に風呂へ入れ。
その方が慣れるのが早そうだ」

どちらも困る。
困るけど、どちらかといえば……

あなた「分かりました……じっとしてて下さい」

おずおずと彼の胸へくちびるを寄せ、小さく吸ってみる。
けれど、1回では痕がつかない。

江川亜蘭「がんばれ」

あなた「面白がってるでしょう」

江川亜蘭「もちろん」

私は何度も奮闘した末、ようやく成功して顔をあげた。
すると。

あなた「そんな嬉しそうな顔なさらなくても」

江川亜蘭「嬉しいときに、嬉しい顔をしないでどうするんだ。
日焼け跡の痛みなど、すっかり飛んでしまったぞ」

あなた「ふふ。亜蘭さんったら」

亜蘭「また海へ遊びに行こう。
今度はお互い日焼け止めを塗って」



END

シナリオ:NINOYA
(2016年8月配信イベント”誘惑のSea Side”エクストラシナリオより)


#小説
#ガストロノミー
#シチュエーション
#シチュエーションCD
#女性向けシチュエーションボイス
#ご主人様とメイドの美食倶楽部


このサービスはみなさまのサポートのみで成り立っております。サポートしていただけたら、喜んでもっと更新いたします。