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認知症ケアの在宅介護と施設ケアの決定的ちがい

今日は、在宅介護と施設ケアの違いを話します。

認知症の方を在宅でみていく苦悩・喜び・挫折

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情報量の不足

在宅で見ていかれる場合、まずは絶対的な認知症に対する知識・関わり方のコツが不足しています。認知症の方が、BPSDの症状が出た場合、怒ってしまって、関係がギクシャクします。

分かっていてもちゃんとしてほしい
毎回だと呆れて怒れてしまう、
男性の介助者の場合多いのは、怒ったり、過保護すぎたりするときがあり、認知症の人の心が離れていきます。

なので、

・早めに認知症のケアをよく知っている友達にコツを聞いたり

・家族の会もあるので聴いてみる

・専門医にみてもらう(アドバイスもそうですが、若くしてなられた場合、お給料も心配。診断を早く受けられていると、障害者年金の待機期間1年6ヶ月を、なかなか受診しなかった人に比べて早くもらえるので、家計的にもやさいいので考えてみるとよいです。)

といいと思います。


ただ、

・頭ごなしにいわれるところ、

・雑談のところ、

・知識を教えてくれるところ、教えてくれないところなどなど、

いろいろな会があるので、自分にあった会をみつけるといいと思います。

いくつかの会を、はしごしないと、なかなか、自分にあった会がみつからないのも現状です。

一方で、家のメリットは

・施設にいるより、家の方が安い。家だと住居費と食費がかからないからです。介護保険の1割負担はありますが・・・
・家族からの愛情を伝えられるし、認知症の方も感じられる。
・なれたところで過ごせるのは、認知症の方の心が安定する。
・認知症状の進行が遅れます。はっきり遅れます。何も取り組んでいない人は、すぐに認知症がすすみます。
・認知症の方と一緒にがんばれる。喜びも、かなしみも、受け止めあいながらできます。


認知症の症状はすすみます

在宅サービス、サロン、デイなど、いろいろなサービスを使って、症状の進行が緩やかでも、症状はすすみます。

認知症の中度期、重度期になってきたら、トイレの場所間違えによる失敗や徘徊という名の行動から行方不明になられたり、着替えも自分では順序だててきれなかったりしてきます。

また、介護者の家族も、仕事があったり、子供の面倒があったりと、徐々に時間も心の余裕も無くなっていきます。真面目な人はとくに抱え込むでしょう。あと、世間体が気になる人も心のバランスが崩れます。

限界がきて、施設サービス利用となるのですが、家のときと全く違うという認識をもってもらったほうがいいと思います。

施設の現状

テレビなどのメディアでも言われている通り、そもそも人がいません。というか、今にはじまったことではありません。

介護保険が始まったときからそうです。施設を作るときの配置人数というのがきめられているのですが、この数が少なすぎるのです。1人の職員に3人の利用者で介護するという計算なのですが、休みとかとると、人減りますよね。

そうなんです。

総数で考えた計算なので、もともと足らないんです。

100人の利用者がいたら、33人スタッフがいる。これで、施設の設置基準は満たします。

1:3 になるじゃんとなるのですが、

実際は、100人の利用者:(33人のスタッフ - 休むスタッフ16人ー夜勤スタッフ3人)

となり、実質、1:7で利用者の方と向き合います。さらに夜勤は、グループホームで1:9、小規模でも1:20~30、大きい施設だと、1:50となります。

さらに昨今の人手不足、国のお金不足による減算傾向、質の低下で、10年前いわれていた、その人らしいケアには、程遠い状況にあります。

オーストラリアのブライデンさんが、頑張ってくださったのに・・・

施設をつかうにあたって

という上記の状況にあるので、はっきりいって、西欧式の介護を日本で求める事は難しいです。

一部の人はがんばってます。工夫でなんとかされてます。

また、軽度期ならある程度、病気の知識をもっていれば、介護者のサポートを入れて、その人らしく社会とつきあっていかれることもできると思います。

ですが、中度期、重度期になってくると、生理的な現象(排泄、食事、睡眠)のケアがメインになっていることが実情です。一緒に過ごしたり、活動したりする機会は皆無です。

つまり、それだけ、手厚い介護ができる環境(物も人も)、お金もないというのが現状です。

施設慣れしておく

在宅でいくら一生懸命されていても、症状はいまのところ、絶対にすすみます。

結論からいうと、認知症の初期から中度期になるまでに、ご自身のことはある程度できるけど、もの忘れが、ちょくちょくでるうちから、デイサービスにいき、ショートステイもいやいやながらでも、慣れておくと、実際に中度期になられたときに違ってきます。

施設にあずける事はかわいそう、おもっていたのとは違う というご意見があるとおもいます。実際に違うので。

だからこそ、早い段階で、まーここなら、許せるわ、がまんできるわ というところを、ご本人が表現してくれているうちに、探しておくのが良いと思います。

お金のある人は、至れり尽くせりの施設があるので、はじめから入っておくのもいいでしょう。

でも、契約書はよくみておいてください。医療的なこと、身体介助、認知症 により介助が必要になったときにどうなるのか、終の棲家にならないこともあったり、高いお金だけ払って、だされることもあるので、ご注意を。

まとめ

家でのケアは、本人・家族にとっても住み慣れたところなので安心。
認知症の行動が意味が分かりづらいので、ちゃんと調べましょう
いずれくる住み替えのことも考えて、少しずつ、サービスに慣れましょう
サービスに過度な期待は、やめましょう。ストレスになります。
施設の現状は厳しく、ご家族の求めているものと合致していない場合がある。 
完璧なところが少ないので、妥協点はどこか、家族ではなす


いろいろ、ゆったりと書いてきまーす。