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「多剤服用のリスク」といわれても・・そんなことわかってましたよね・・・・先生方・・・

去年の10月22日のNHKさんの「クローズアップ現代+」という番組で、多剤服用の深刻なリスクについて番組が作られていました。

そうなんですよね。

認知症においても症状に対して真逆の薬が出ていたり、効果ないのに患者さんに言われて処方したんだろうなあというケースも多々あります。

でも、多剤服用のリスクはずっと前からわかっていたことです。

では、どうして薬の数を減らさないのでしょうか?

町のお医者さんと施設の違い

家から施設に入所されるとすごい量の薬を飲んでいる方がいます。でも、

それが普通です。どうしてか?

それは、町のお医者さんの場合、

①お薬手帳など持っていなくて、薬剤師さんとも相談していなくて、複数のお医者さんにかかって、その時々の症状を伝えて(寝れない、物覚えが悪くなった、怒ってどうしようもない等)薬を処方してもらった結果、チェック機能が働かず積みあがってしまったケース

②患者の押しが強くて、お医者さんが薬が重複していることをわかっていても出さざるを得ないケース

があります。

それに・・・

町のお医者さんも薬を処方して利益をださないといけないのと、一人一人の薬を時間をかけて整理しても儲けにはつながりません。

当然、整理するお医者さんが減っても不思議ではありませんよね。

だって、仕事として儲からないのだもの。

施設の場合

医療保険を使える施設は、薬を整理する必要はありませんよね。だって、整理しても儲けにならないのですから。よほど先生がよくできた人か、暇でない限り、できないことだと思います。

医療保険の使えない施設もあります。薬代も含めての施設です。そういったところは薬の整理をします。だって施設が払わないといけないので、できるだけ重複している薬はなくした方が施設の稼ぎが増えるわけですから。

でも、いままで飲んでいた薬が減るので、トラブルの原因にもなります  

薬とはどのようなものなのか

じゃ、薬を飲んだ方がいいのか、悪いのかでいうと、飲まないにこしたことはありません。あまり症状がでていないのにお守りのように薬を飲んでいると肝心な時に薬が効かなかったり、多剤服用で薬の作用が重なると、お薬だったはずが毒に変わってしまうからです。

例えば・・・・

認知症のお薬のドネペジル(アリセプト)というお薬は、アセチルコリンを阻害する物質を上手く調整して、脳にアセチルコリンを多く残して、神経同士がつながりやすくする薬として認められたお薬です。

でもその作用機序は、大昔は、嘘を見つける毒としてつかわれていたり、作用が強い場合は神経ガスとして使われていたりもします。

逆にアセチルコリンの作用を弱める薬も普段からのんでたりします。下痢止めや風邪薬にも含まれていたりします。

上手く使えば薬になりますが、量が多かったり、薬同士の相性が悪かったりすると、毒にもなるのです。

整理しないまま薬を飲むということは、作用が重なったり、真逆だったりして、結果、多量摂取となり、薬が毒になる可能性を自分で高めていることになっているということです。

まとめ

当然、お医者さんが見てくれて出してもらった薬は、必要なときに、必要な量を飲みましょう。

でも、薬の整理することも大事だと知っておきましょう。そのために

①今飲んでいる薬と新たに処方される薬とで、相性が悪くないかお医者さんに聞いてみましょう。

薬剤師さんに相談しましょう。すごく丁寧に教えてくださいますよ。

勝手に飲んだり、飲まなかったりするのはやめましょう。



いろいろ、ゆったりと書いてきまーす。