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妊活と口腔ケア(妊活のひとつに歯科検診を!)

11月8日は「いい歯の日」です。

カウンセリングをしていると「妊活するうえで何が大事ですか?」というような内容のご質問をよくいただきます。

もちろん、食べること、寝ること、体を動かすこと・・・

いろいろありますが、その中の一つに「歯医者さんに行ってね。」というのがあります。


えっ?歯医者さん? 今、歯は痛くないんやけど・・・

痛くないのにわざわざ行くのはなぁ・・・

妊娠となんの関係があるの?

そう思われる方もおられますよね。


そうです。あなたのことですよ~


私の育った時代は、虫歯ができたり、歯が痛くなったら受診していた歯医者さん。むしろ、痛くならないと行くことはありませんでした。

実は、歯は健康な体を維持するためにはとても大切。

「芸能人は歯が命」なあんてテレビのコマーシャルで流れていた時代もありましたが(読者でこのCMを知っておられる方は昔過ぎておられないかも)

芸能人だけではありません。

生活習慣病や認知症などにも関係することがわかってきました。

妊活と口腔ケアについて

妊娠中のママの虫歯や歯周病の菌が早産や低体重児出産の原因になることがあることをご存じですか?また、ママのおなかにいるときから赤ちゃんの乳歯の形成は始まっています。赤ちゃんを迎える前に検診や治療を早めに行っておきましょう。

妊娠中に起こりやすい歯のトラブル

妊娠性歯肉炎:日本人成人の80%以上が歯周病にかかっていると言われています。歯周病があると妊娠中のホルモンの影響で悪化しやすくなります。また、妊娠中は歯茎が腫れたり、歯を磨くと血が出やすくなったりします。妊娠前に原因菌が潜んでいる歯垢を取っておいたり、毎日の歯磨きを丁寧にするよう心がけましょう。

虫歯:妊娠すると唾液が酸性になるので虫歯になりやすくなります。つわりで1日に何度も少しづつ食べ物を食べることで、口の中に常に食べかすが残り小さな虫歯が悪化しやすくなります。 また、つわりで吐き気をもよおし歯磨きが十分にできないこともあります。

歯の神経の痛み:妊娠中に歯髄のなかが充血することがあり、それが神経を圧迫して痛むことがあります。

妊活中に歯科検診や口腔ケアが大事な理由

妊娠中は歯のトラブルが起きやすくなる

・つわりで歯をきちんと磨けない

・口のなかが酸性に傾きやすく、虫歯になりやすい口腔内環境を招く

・ホルモンの関係で唾液が粘つくことで歯周病や歯肉炎をおこしやすい

・妊娠や出産したら、歯医者に受診する時間がなかなかとれない

胎児への影響は?


虫歯や歯周病の菌が妊娠中の胎児に影響して、早産(妊娠37週未満での出産)や低体重児出産(新生児体重2,500g未満)のリスクがあります。

赤ちゃんへの影響は?

赤ちゃんは、もともと口の中は無菌で生まれてきます。
赤ちゃんの虫歯は生後1歳7か月ごろ~2歳7か月ごろの間に大人からうつってしまうと言われています。子どもの虫歯の原因は家族からの垂直感染。虫歯の原因の「ミュータンス菌」がママやパパなど家族の口の中にいたら無菌状態の赤ちゃんにうつすことになるのです。

まとめ

赤ちゃんの歯は、妊娠初期の7週目くらいから乳歯の元が作られ、14週目くらいから永久歯のもとが作り始められます。すごい!生まれてくる前にすでに作り始められるのですね。

赤ちゃんがかわいくてお口の近くにちゅっちゅとキスをしたり、お箸やスプーンなどの食器や口移しでの食べさせたり、冷やすために「ふぅふぅ」する行為などでも、パパやママの虫歯菌をうつしてしまします。

赤ちゃんが生まれる前からのママだけでなくパパも歯の健康とケアが大事なんですね。

時間に余裕のある妊活中に口腔ケアをしていただけたらな、と思います。



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