見出し画像

不妊治療 ネット時代の情報選択とクリニック選び。不妊症看護認定看護師の解説

2021年8月29日放送の妊活ラジオでは、前回に引き続き、不妊症の専門クリニックIVF大阪クリニックの看護師長で不妊症看護認定看護師の小松原千暁さんをゲストにお迎えして、妊活の正しい情報収集の仕方について、お話を伺いました。

妊活ラジオ」は、FM西東京にて毎週日曜あさ10:00~放送中です!アイジェノミクス・ジャパンのYouTubeチャンネル「妊活研究ラボ」でも、アーカイブ配信しています。

本日のゲスト、小松原千暁看護師は不妊症看護認定看護師です。不妊症看護認定看護師は、日本看護協会によって定められた認定資格で、熟練した看護技術と知識を有し、質の高い看護を提供できると認定された看護師のみに与えられます。

妊活に関する情報があふれている時代

ネット上にあふれる情報の中には、根拠がなかったり、間違った情報もたくさんあります。間違った情報に惑わされないようにするには、その情報の発信元をしっかり確認することが大切とのことです。医療学会や医療施設が発信している情報であれば問題ないと考えて良いでしょう。

IVF大阪クリニックでも、患者様ご自身がネット検索で見つけてきた治療法について、実施可能かどうかとの質問を受けることが非常に多くあるそうです。

そのような場合、IVF大阪クリニックでは、その情報がどんなものだったのかを医師のもとでしっかりと確認し、本当に必要な治療であるかどうかの判断を患者様にご理解いただいたうえで、相談しながら進めていくそうです。

小松原看護師のお話では、大手書籍販売サイトの売れ筋上位10位ほどを見ても、本当にしっかりとした医学的根拠のある不妊治療関連本は2冊ほどしかないというのが現状だそうです。ランキング上位の本であっても、安易に参考にすることはできないのですね。

最近は、医療施設もYouTubeなどで積極的に情報配信を行っているので、そういった情報を参考にしていただいたり、通院先の医師に直接相談するなどしてほしいとのことです。

クリニック探しはどうしてる?

IVF大阪クリニックでは、初診の患者様に対して、不妊治療を受けるための病院・クリニック選びについてのアンケートを行っています。そしてその際、半分くらいの方からは「口コミ」を参考にしている、という回答が返ってくるそうです。

その他には、クリニックのウェブサイトを見てきたという方や、クリニック検索サイトの「婦人科ラボ」を見てきたという方もいらっしゃるそうです。

小松原看護師は「婦人科ラボ」について、医師による監修がしっかり入っていて、信頼できる情報源の一つとして挙げておられます。

アイジェノミクス・ジャパンも、婦人科ラボと共同でオンラインラボツアーを開催したり、取材レポートを配信していただいたことがあります!

ERA・EMMA・ALICE・PGT-A検査ラボツアー
https://www.fujinka-lab.com/ninkatsu-lab-extra-1/

アイジェノミクス・ジャパン本社 ラボ訪問レポート
https://www.fujinka-lab.com/column-igenomix-labo/

IVF大阪クリニックでは、音声のライブ配信SNS「クラブハウス」を活用した情報配信も行っているそうです。

小松原看護師は、配信のなかで、患者様からの不妊治療に関する悩み、不安など、さまざまな質問にお答えしています。また心理士さん、漢方の先生、不妊治療経験者によるNPOなどと共同でルームを立ち上げるなど、活躍されています。質問や会話が続き、なかなか配信を終えられないほど盛り上がることもあったそうです。

クリニック選びの苦労

クラブハウスの配信に参加された患者様から実際に伺った体験談の中には、クリニック選びの大変さ、大切さが分かるエピソードもありました。

「1年間も人工授精を続けたのに妊娠しなかった。それにも関わらず体外受精を提案してもらえなかったのは、そのクリニックで体外受精をやっていなかったから。」

「タイミング療法に取り組んだが妊娠せず、自身の卵管が通っているか先生に聞いたところ、卵管造影検査ができない施設だったという理由で提案されていなかったことがわかった。」
※子宮卵管造影検査は、不妊治療のごく初期に行われることの多い一般検査の一つです。詳しくは、前回の記事もぜひ参考にしてみてください。

など。

適切なタイミングで、最適な治療を提案するものクリニックの大切な役割りです。現代の不妊治療においては、女性の年齢という大きな壁がある以上、時間との闘いという側面は無視できませんので、最適な治療オプションが提示されないことによる時間のロスは、出来る限り避けたいトラブルです。

小松原看護師は、「性教育のなかで妊孕性の話をきちんと説明していただくことも、治療に関する選択の幅を広げることに繋がっていくのではないか」とお話くださいました。


不妊の約20%は 子宮内膜の問題が原因です。

体外受精を始める前に。不妊治療で悩んだときに。
- 不妊治療のための遺伝子検査ラボ アイジェノミクス -


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?