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ひざこぞうとひじこむすめちゃん

ころんじゃった たっくん 
いたそうです 
そんなとき たっくんとおなじくらい いたいおもいをしているこがいます

そう ひざこぞうくんです 

「いっつもいつも ぼくばっかり  ぼくだってすりむいたら いたいんだよ」
ひざこぞうくんが ぶつぶつもんくを いっていると

「わたしだって ちをながしたわ」
そういったのはひじこむすめちゃん
「わたしたち でっぱっているところは おおぞんだわ」
ひざこぞうくんもおおきくうなずきます

たっくんがベンチでないていいるあいだ
ひざこぞうくんと ひじこむすめちゃんの ぼやきはつづきます

「うちも でっぱってるけど あなたたちのおかげでおおけがしないで すんでいるわ」
といったのは はなのさき姉さん
「うちが ぶつかると すぐにほねがおれちゃうもの」

「そうそう オレがぶつかっても たいへんだった ほねもおれるし はもだめになっちゃったかも」
おとがい兄さんもつづきます
「ひざこぞうくんとひじこむすめちゃんのおかげで たっくんもごはんはおいしくたべられるんじゃないかな」
「いつもほんとうにありがとう」

はなのさき姉さんとおとがい兄さんにありがとうといわれ ひじこぞうくんとひじこむすめちゃんは ほほをあからめました
「ぼくたちだってほねがおれることもあるですよ」
「そうよ、おふろはけがにしみるじゃない」
と てれかくしをいいながら

すると てっぺんから声がします
「ほんに ほんに おまいらのおかげで たっくんは まいにち たのしくあそべるでな」
おでこししょうのおはなしです
「わしをぶつけるとな なんにもたのしくなくなるそうな もうあそべなくなることだってあるそうな」

ふたりは こんなふうにほめられたのは はじめてです
きょうの このケガも ほこらしくおもえてきました

「どんなに つらくてもなあ よわねひとつこぼさないやつも おるでなあ」
と おでこししょう
「なあ あしのうら」
と こえをかけると

「おす!」
と したから あしのうらせんぱいのおおきな たくましいこえがきこえてきました そのあと あしのうらせんぱいは なにもいいません

ゆうきをもらった ひざこぞうくんとひじこむすめちゃん
とても いいかおで 
たっくんと おうちにかえっていきました


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