連合が小池百合子を支援するらしい~立憲民主党の立ち回りに暗雲~

久しぶりにニュース調べたら、連合は都知事選で小池百合子を支援する方針らしい。
よほど共産党と一緒に占拠するのが嫌なんだろうね。
気持ちはわかるよ。都知事選で蓮舫が勝ったら立憲民主党と日本共産党の選挙協力が間違いなく進んでしまう。連合にとってはそれが1番嫌なわけだ。民主党の時から支援してきた自分たちより、連合の敵の日本共産党に肩入れする。考えたらそりゃあ嫌だよなってなる。だから今回蓮舫がいるのにあえて小池支援を選んだわけだ。非常に人間的な選択だと思う。好き嫌いって政治では最も重要なことだからね(嫌いな奴を応援したい奴なんていないのだ)。
そもそも、いま立憲民主党と日本共産党の間には想像以上に距離があると思っている。それは支持者同士が対立しているとかではなく、もっと根本的な問題だ。
ちょっと前はどちらかというと、日本共産党が立憲民主党に恩を売って、立憲民主党が日本共産党を頼りにする傾向が強かった。それが連合には不満だったわけだ。
2021年10月の総選挙で立憲と共産の候補がマスコミの事前予想を裏切り、僅差で負けたのは連合のなかの反共感情が原因だと思っている(民主党と投票する人間の異様な多さ)。
それで共産党に近い枝野が降りて、代表選挙で国民民主党(小池の党)寄りの泉が代表に選ばれた。それはまあ問題ない。泉になってからは共産党と距離を置くように(少なくとも形式上)は変化した。
そして、日本共産党の問題。除名問題とか、パワハラとか、いろいろ出てきた。でも、立憲民主党と日本共産党の関係が変わった本当の原因はそれじゃない。
問題はむしろ立憲民主党の支持が少しだが伸びているということだ。立憲民主党結党時で戻ったデータもあった気がする。
要するに、立憲民主党の中には自信が戻ってきており、日本共産党の支援なくても、日本共産党が候補をおろしてくれれば戦えるという小賢しい考えが浮かんでいる。だが、実際のデータを見ると補選で立憲民主が勝てたのは日本共産党が候補をおろしたことの影響もかなりある。
立憲民主党としては、なんとかして日本共産党が候補をおろし、立憲民主党を2017年の時のように自主的に支援してくれて、かつ政権に入らないでいてくれるのが最も望ましい展開となる。
だが、そうはいかないだろう。立憲民主党としては、相変わらず連合に支援してもらいつつ、日本共産党が候補をおろし、自主支援してくれることを期待したいわけだが、いいところどりは許されない。
立憲の考える都合のいい選挙態勢はおそらく実現しない。連合の小池百合子支援は立憲民主党の連合、共産党両取り戦略が破綻せざるを得ない未来を暗示しているように見える。
その壁を立憲民主党が乗り越えることはできないだろう。2017年の分裂のしこりは当分消えそうにない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?