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日記 2024.7.3(水) 余白を残す。

6時に自然と目が覚める。昨日は21時前にはもう電気を消して横になった。よく眠れた。朝のこの時間はまだまだ涼しくて嬉しくなる。

身支度を整えながら涼しい朝をゆっくり楽しむ。玄米と朝ごはん用のお味噌汁は先に温めておこう。ガスを使い始めたら一気に暑くなってきた。台所に向かって扇風機を回す。クマたちみんなにあいさつをしたらマットレスを壁に立てかけていく。模様替えをして窓際に置いていた作業台を部屋の中心に移動したのだがなんだかスッキリしたように感じる。夏場は窓際は暑くなるし何にもない方がいいかもしれない。

お弁当を作る。いんげんをごま油で焼いてみた。わずかに残っていた塩をふりかける。もう本当に塩がない。近ごろ保存食を作るので塩がたくさん必要となる。なるべく塩は美味しいものを使ってみたいと思う。一年後、数年後の自分のために投資をするような気持ちで。
ごま油の香ばしい香りが一気に台所に広がった。続けてフライパンで卵焼きを作る。高温になったフライパンにニラ入りの卵をジュッと入れたら今日はうまく作ることができた。お弁当には卵焼きがあるとやっぱり嬉しいからまた卵を買ってきてこよう。ニラがある間はニラ入りの卵焼きをたっぷり楽しみたい。

今日はアイスコーヒーなど買ってみたいなと思いながらお弁当とお茶とナルゲンのタンブラーもカバンに入れる。時々飲むコーヒーが美味しくて楽しみになっている。嗜好品はなんでも時々しっかりと楽しむ。今日も暑くなるようだけれどきっと教室は寒いと思いながらシャツとニットもカバンに入れて出発する。

七夕が近い。無機質なビルの中の学校にもいつからか本物の笹の七夕飾りが登場した。今日は立ち止まって願い事の書かれた短冊をひとつずつ見てみる。アイドルになりたい、ギャンブルで勝ちたい、就職したい、〇〇と結婚したい、様々な願いごとが書かれている。ひとつずつ見ているとすごく面白いのだが、ひとつ気になる短冊があった。その短冊には黒のペンでしっかりと丁寧に「弟に会いたい」とだけ書かれていた。どんな状況なのだろう、想像する。たくさんの短冊の中でこのことばはわたしの心を惹きつけ、いつまでも心に残ってしまった。

今日は帰り道、宣言通りスタバに寄ってアイスコーヒーを買った。夕方、歩きながら飲むアイスコーヒーにこんなに喜びを感じられるのが嬉しい。コーヒーもお酒も時々楽しむ。

大型の本屋さんで探している本を探す。検索機でみてみるとあっさりと在庫なしを突きつけられた。本屋さんで本を探す楽しみを放棄するとこういうことがある。自分で本棚をひとつずつ探してやっぱりないかぁと思うのとは違うさみしさがある。

本屋を出て100円ショップでゴミ袋を買い、お気に入りの八百屋さんへ寄る。入り口にマクワウリらしきものが売っていて目に入った。チャモエメロンと書いてあった。380円で躊躇しそうになったがきれいな縞模様に惹かれて買ってみる。調べてみるとチャメとかチャーメとも呼ばれるらしくやはりマクワウリのことらしい。種まで食べられると書いてある。わたしはマクワウリというものがメロンよりも断然好きだ。甘ったるくなく、さっぱりとしながらも芳醇な香りのマクワウリ。しゃくしゃくの食感も好きだ。久しぶりにお目にかかることができてすごくすごく嬉しい。

無事に天日と平釜製法のお塩、海の精も買うことができて帰宅する。玄関を開けるともわっと暑い。迷わずエアコンの冷房ボタンを押して扇風機を足でつけた。ばあちゃんには怒られそうだけれどわたしは昔から足をうまく使うことができるのが自慢だ。
買ってきたものたちをそれぞれのストック場所へ戻したら紫蘇ジュースの時間である。氷を入れたグラスに紫蘇ジュースを注ぎ入れ炭酸で割る。一日のご褒美のような美しい色の紫蘇ジュース、シュワシュワの見た目からもう暑さがひいてくる。美味しい、思わず声が出たりする。

夕飯は焼き米をお茶漬けにして食べた。お味噌と酒かす、わかめにお茶を温めて入れて10分待つ。そうだ、豆腐も食べようと取り出して実ざんしょうのしょうゆ漬けをかける。しっかりとしょうゆに浸かった実山椒はやわらかくてすごくすごく美味しい。しょうゆの味もマイルドになっている。これもこれから毎年定番になるであろう季節の味。

夕飯の後はひと仕事。ザワークラウトと紅しょうがを仕込んでいく。次々作ってずっとずっと楽しみたい。実家からもらったキャベツで明日ももう一度ザワークラウトを仕込もう。おやつとしても最高であっという間になくなってしまうから。
ザクザク切ったキャベツを2%の塩で揉んでいく。今回は芯の部分も少し入ったりおっきく切りすぎたりと今までで一番豪快に作ってみる。何回も作っているからわかる、絶対にその方がわたし好みになるはずだ。
続けて紅しょうが。こちらは3%の塩で揉んで絞ってから赤梅酢に漬ける、というのは前回やった。今回は赤梅酢ではなくて、白梅酢と黒酢を1:1で入れて赤紫蘇も少し入れてやってみる。漬けたそばからすでに美味しそうでひとつつまんでみると、なんともさわやか新鮮な新生姜の辛みと風味が口の中いっぱいに広がった。赤梅酢だけよりも甘酢漬けみたいでわたしには食べやすいかもしれない。新生姜の実験も無事に満足した。

今日はなんだか気分が特別いいみたいで勢いがある。こんな時は無理してしまいがちなので注意が必要だがもう少しだけ。完成間近のワンピースの見返しを縫っていく。坂口さんと寺尾さんのライブには間に合わなかったけれど、明日予約した美容室へは着ていきたいと思ったのだ。
ちくちくと手縫いはどんな時でも楽しい。細かな作業がわたしはとりわけ大好きだ。ひと針ずつ縫っていく時間が愛おしい。あと何針縫えば完成だと出来上がりを想像する。全部完成させてもよかったのだがもったいなくて明日学校で休憩中に仕上げることにした。

明日の楽しみを残しておく。余白を残す。デザインでも文章でもなんでも、わたしは余白のあるものが好きだ。七夕飾りの短冊の余白を思い出しながら今日も静かに目を閉じる。

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