日記 2023.9.30(土)

昨日の銭湯から今朝もまだカラダが熱い。試しに体温をはかってみたら36.3度。わたしにしては高い。すぐに冷える足先も靴下を履いているようにあたたかい。背中にもみ返しのような痛みが少しある。ジェットバスのやりすぎのようだ。肩と首はとても調子が良い。

鉄瓶で淹れる安いドリップコーヒー。今朝は少しゆっくりと丁寧に、時間をかけて淹れてみた。お湯を注いだ瞬間に狭いドリップの中からふわっとコーヒーの香りがたちこめてきた。絶対今日のコーヒーは美味しい、そう思った。

わたしのずぼらさ、雑さは、「忙しさ」を理由にしたものだったのかもしれない。ばたばたとしながら瞬間的に判断して進めていくのが好きだと思っていたが、今はゆっくりじっくりと、暇の中で考えて動くことが好きだと思うようになった。

無職になって暇ができると、家の中にできること、やってみたいことを探すようになる。
週に1度、まとめてやっていた洗濯を分けてみたり、シーツやブランケットをこまめに洗ったり、アイロンをかけてみたり。洗濯だけとってみてもできることはたくさんある。しかもそれらは今の状況を少しだけよくするためのものであるからやってみたくなるし結果として快適になり満足する。
仕事の「忙しさ」を理由にぎゅっと固めて簡単に済ましていたことをひとつひとつ解いていく。

台所のパントリーの中でずっと場所をとっていたホームベーカリー。昔恋人から誕生日プレゼントでもらって1、2度だけ使ってそのまま納めていたものだ。その頃パン屋を巡るのが好きで休日にはよくパン屋へ出かけていた。朝ごはんに焼きたてのパンを自分で焼けたらいいだろうと買ってくれたようなのだが、わたしは朝早くからやっているパン屋で朝1番に買うパンが好きだった。プレゼントはやっぱり難しい、その時思った。

それから8年くらい放置されていたホームベーカリーをメルカリでやっと売った。ほとんど使っていないし付属品もそろっていたからかすぐに売れた。台所のパントリーに広いスペースができてすっきりとした。なぜもっと早くに売らなかったのだろうと思った。ホームベーカリーが無くなったことで調理器具を見直したいという思いが加速している。調理器具も使わないもの、代用できるものは結構あるのではないか。そういうことを考えだすとまた家の中にやってみたいことができていく。退屈だと思う時は手が止まっている時。何かひとつ行動を起こすと次々とアイデアは浮かんでくる。

夕方、自転車置き場で猫に会った。おそらく大家さんのおうちの猫で時々会う猫だった。ひと懐っこくて呼んだらきてくれる。鼻が少しズビズビしているがとても元気な猫。勝手に『ズビズビ』と呼んでいる。今日はひときわ大きな声でわたしに叫んでくれて近づいてきてくれた。少しの間、蚊に刺されながら猫を撫でた。泣きそうになった。優しい猫なのだと思った。

人と話すこと、触れることが極端に減った今、わずかな時間でも気持ちを通わせられる存在に感謝したい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?