日記 2023.9.6 ②

こんなに書きたい日も珍しいのでこのまま書いてみたいと思う。

今日は夕方から食材を買いに中野の自然食品の店へ自転車で出かけた。出かける時にはもう空はくらーい雲になってきていて、いつ雨が降ってもおかしくないのでは?という雰囲気だった。天気予報を見るとあと1時間半くらいは降らないとのことだったので思いっきりペダルをこいで出発した。

絵を入れるビニールを買って、本屋に寄って曽我部さんのエッセイを買って、それから自然食品の店へ。無職の今、楽しみ、驚き、日々の変化のほとんどは食事に詰まっている気がする。一人だとなおさら。食材はしっかりと選びたい。
このお気に入りの中野の店は自家製のポテトチップスとぬか漬けが美味しい。そのふたつと野菜を少し、それからキムチを買った。お気に入りが揃うと嬉しくなる。帰る前に公園でエッセイを少し読んで帰ろうと公園についたところで雨がパラパラ降りはじめた。

無職になって本当に雨が好きになった。待ち遠しいくらいになった。以前は、雨の日は外へ出られない、一つ選択肢が減ったような感じが好きだったけれど、今はそうじゃなくて雨が降れば何かが変わるような、緊張が解けてはりついていたものが流れるような感じがする。シャワーが好きなように、雨を浴びたかった。雨が気持ち良くてゆっくり濡れながら遠回りして帰っていたらいよいよ本格的に降り出してしまって途中小さな鳥居の側の大きな木で一休みさせてもらった。傘を持っていたのを思い出してさしながら自転車を押して歩いて帰った。エコバッグはびしょっと濡れて、買ったばかりのエッセイも少し濡れてふやけてしまった。

帰ってすぐに解凍してあったご飯を蒸して温めていたらお母さんから電話がかかってきた。しばらく話してそれぞれご飯をつくるということで電話を切った。なんでもない会話だったけれど、ちょうど電話しようかと思っていたので声を聞いて安心した。

ご飯を食べながらまいちゃんに今日買った嬉しい食材の写真を送ってLINEでおしゃべり。そうしてたら久しぶりに瑛子からもLINEが入る。山梨に住むひでちゃんに10年ぶりに会ったそうで、近々会おうということに。わたしはほぼ無職だからいつでも大丈夫と伝えた。
ふと、学生のときもわたしは暇だからいつでも大丈夫といつも言っていたことを思い出した。大学生の頃、わたしはとてもとても暇だった。今日はいつも静かなわたしの携帯が思いがけず賑やかだった。

今日買ったぬか漬けは本当に美味しかった。ぬか漬けが本当に食べたかった嬉しさもある。単純には言い表せないあの味わいはほかの何にも変え難い。きゅうりが一本、縦半分に割って漬けたナスが2つ、小さなにんじんがひとつ入って200円。

レジにぬか漬けを持って行ったとき、わたしの前にお会計をされた女性が、「ぬか漬けのいい匂い。」と思わず言った。「ほんとですね。」とわたし。
今日も良い1日だった。

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