今一度、『同窓生』を聴いてください

こちらはハロプロアドベントカレンダー2023の22日目の記事です。



※2023年6月14日に発売された、アンジュルムのシングル『アイノケダモノ/同窓生』の同窓生についての話です。




初夏の天気雨。

または狐の嫁入り(若い人は知らない?)。

シンセのキラキラが雨粒。そして巻き起こる嵐。遠くから響く、力強いドラムは遠雷。

それはそのままに、明るいのに切ないメロディーラインは、青空の隙間や虹。



2023年6月2日、同窓生のMVが公開され、アンジュルムのキラキラで楽しいパレードと、竹内朱莉さんの卒業が迫っていることに、感情がかなりかき乱されました。

曲自体というより、その背景に、その状況に涙してしまい、ちゃんと曲を聴けなかったのでした。

そして2023年6月21日。
最愛の推し、竹内朱莉さんが卒業されました。

『同窓生』は卒業ソングというような聴かれ方をしているのか、YouTubeのMV再生数はあまり伸びていません。

同時発売の「アイノケダモノ」が現在216万回再生。
1ヶ月前にMV公開された新曲「RED LINE」は118万回再生。


「同窓生」
…45万回再生。

少な!!!

少ないから、と言うわけではないのですが
推しの卒業から早半年が経ち、フラットな気持ちでこの曲を聴いてみたところ、この曲の素晴らしさに気づいたので
この機会に(アドベントカレンダー)この曲を全力で紹介していきたいと思います。

魅力その①時代に流されない曲

その時代に流行っているものをキャッチした音楽も素晴らしいですが、どの時代にも自分色の曲を出して、その都度新鮮だと思わせるアーティストやバンドって本当にすごいと思うんですよ。

つんく♂さんと、アレンジの平田祥一郎さんもそういう人たちだと思っています。

先日公開されたアンジュルムの新曲RED LINEの MVのコメントで興味深いものがありました。

アンジュルムRED LINE 公式 MVコメント欄より


間奏ギターソロ、時代遅れなんですか?!
若い人の流行が私には分からんのです…。

間奏のギターソロ本当に好きで、キラキラシンセで、メジャーコードマイナーコードが行き来する切なさ溢れるメロディーが続く中
ゴリゴリのギターソロで間奏入ってくるの本当にかっこよくないですか?
例え流行ってなかったとしても、良いものはいいのです。

何年経っても色褪せない曲ってそういう曲でしょう?


魅力その②曲そのもの

つんく♂さんの曲で好きなのは、アンジュルムの「帰りたくないな。」のような、スマイレージ「スキちゃん」のような
明るいのに涙が出てくる曲。

何の文脈もないのに。

文脈ありで好きなアンジュルムの曲はそれこそたくさんあります(交差点、友よなど)。

文脈がなくて、切なくて泣ける曲って、言い換えれば普遍的な魅力があるということではないでしょうか。

スマイレージ時代には、そういう曲が数多く存在していました。
前述した「スキちゃん」、「自転車チリリン」など…

それらが好きな私としては、竹内朱莉さんアンジュルム最後のシングルがつんく♂さん曲と知った時
こういう系統の曲がきますようにと願ったのでした。

実際にラジオで少し音源を聴いた時は
、それほどインパクトがなくて不安を覚えたものの、その後聴けば聴くほどいいところしか出てこなくて
何度も何度も聴く大好きな曲となりました。

魅力その③上國料萌衣さんの涙

このMVで印象的なのは、かみここと上國料萌衣さんの涙じゃないでしょうか。
かみこって、ものすごく心が綺麗でまっすぐなんですよ。
私は、常々上國料萌衣さんのようになりたいと思っています。

スマイレージメンバーであった竹内朱莉リーダーから、純粋な『アンジュルム育ち』リーダーへとバトンが渡される時、
アンジュルムの名の通り『天使の涙』を流す上國料萌衣さん。

ファクションにしてはちょっと出来すぎてますよ!アンジュルムさん。

アンジュルムとつんく♂さん

ここからは曲自体の話からは少し離れます。

アンジュルムのヲタクはつんく♂さんに複雑な思いがある人が多いように思います。

アンジュヲタは、新曲が出ると必ず歌詞を考察したり、話し合ったりする学級会をやりがちです。
アンジュルムのメンバーに『歌わせる曲』としてどうか、と真剣に考える人が多いのだろうと思います。

「あの子もそう、きっと誰も私より優れているように見える。」
「遊ぶ時はそんな気持ち見せぬけど。」
「信じたら裏切りに怯えちゃってたけれど。」
「疑ったりしてごめんなさい。」

『同窓生』の歌詞より

私も最初この歌詞をきいて、アンジュルムのイメージ合ってないような気がして、ピンときませんでした。

しかしつんく♂さんが、アンジュルムに
(竹内朱莉さんに)当て書きしたわけではないと知り
また、アンジュルムのメンバーはアンジュルムである前に1人の人間であるので、もしかしたら歌詞のように思う瞬間も無くはないのだろうと思ってからは
一歩離れたところから書いた普遍的な歌詞であると思えるようになりました。

竹内朱莉ソロ曲『行かなくちゃ』が堂島孝平さんによる当て書きで(注・公式には当て書きではありませんが、どう考えても…)
つんく♂さんの『同窓生』が当て書きじゃない。

この距離感が今のアンジュルムとアンジュルムヲタクには割としっくりきていてるように思います。

そして、『同窓生』のこの距離感が、この曲は特定のメンバーの卒業曲ではなく、普遍的であると感じられるのではないでしょうか。

結局はご縁、そしてご恩


アンジュルムはOGを含め、誰かのプロデュースにはおさまらないほど大きく自由に羽ばたいています。

もはやつんくさんの力を借りる必要は、ないのかもしれません。

ただ、同窓生を好きになって、つんくさんの曲がまたアンジュルムに貰えたらいいなと思ってしまったので
唯一つんくさんから直接指導を受けた竹内朱莉さんが
自らつんくさんに曲をお願いしてくれたお陰で、バトンは確実に渡されたと感じます。

結局はさすたけ(さすが竹内朱莉)、ご縁とご恩を大切にされてきたからこそ、なんですよね。

2023年12月21日 22:00

アンジュルム佐々木莉佳子さんの卒業が発表されました。

改めて、今、『同窓生』を聴いてみるといろんな時代、いろんな場面の莉佳子が思い浮かんできました。
莉佳子は、他のアンジュルムのメンバーの例に漏れず、思っていることが顔や行動に出る人です。
こんなに感情が(負の感情でさえも)素直に表に出る人がいるのかと、最初驚いたことを新鮮に覚えています。

まだ22歳。
これから確実に着実に大人になっていくんだね。

佐々木莉佳子さんという、太陽のように大きくあたたかく、ひまわりのように繊細でやさしい存在が、アンジュルムからいなくなってしまうのが辛すぎるのですが、諸々の思いは一旦飲み込んで、莉佳子の未来を応援したいと思います。

佐々木莉佳子さんはスターで、宇宙一のアイドルでそして広い世界へ出るべき存在なので。

完全にスマイレージ(アンジュルムの前身)が途絶えてしまうという声がありましたが、曲がある限り、メンバーが歌い継ぐ限り、スマイレージは続いていきます。
そういう意味でも、つんくさんとアンジュルムを、繋いでもらえて本当によかったと思います。

これからもアンジュルムは続いていきます。
何があろうと、ファンも含めたみんなで作っていくものです。

ではまた。
ばいばいるか


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