【静かなブーム】可愛くて多機能なマルチレトロラジオをレビューするよ
静かなブーム(静かなブームって何?)になっているマルチレトロラジオを買ったのでレビューします。
結論からいうと、細かい減点要素はあるものの総合力は優秀で、買って損はしない製品です。
マルチレトロラジオの概要
マルチレトロラジオは、RELAXという中国のブランドが生産している小型の多機能ラジオだ。今のところ、大体どこでも税込8,580円で売られている。
ただの小型ラジオで8,580円だと高めな印象だが、マルチレトロラジオという商品名の通り、レトロな見た目かつ多機能なのが特徴だ。
まずはその特徴について細かく見ていこう。
このラジオの特徴について
このラジオの特徴と、私の使った感触を書いていこう。
見た目
最大の魅力が見た目だ。レトロ家電っぽい丸みを帯びたボディをしており、電源をつけると周波数の部分がぼんやりと光ってかわいらしい。
ただ、レトロっぽくは見えるもののこのラジオはお世辞にも高級感があるとはいえない。
Bluetoothに繋いで音を出した時に液晶パネルの両サイドがカラフルに光るダサかわいさや、そこはかとなくただようおもちゃ感やチープ感をかわいいものとして捉えられるかどうかがポイントになってくると思うが、少なくとも私はかわいいと感じた。
普通の安いラジオと違っておきっぱなしにしておいてもオブジェとして部屋にとけこむのが魅力だ。
全体的な性能
細かい機能を見ていく前に、ざっくりとしたスペックを見ていこう。
まずはサイズから。片手に乗る395グラムのボディにこれでもかと機能を備えており、携帯性はとても優秀だ。小さくて見た目もいいので、普段からそこらにおきっぱなしでも邪魔にならない。
次は充電方法。基本的にはUSB充電がメインで、3〜4時間で満充電になる。背後にハンドルがついているので手回し発電が可能で、上部のソーラーパネルでも少しずつ充電してくれている。
1分のハンドル手回しでラジオ換算で5分、ライト換算で30分の発電ができる。非常時のことを考えるととても頼もしいし、ハンドルの回し心地も重くなくて快適だ。
ソーラーパネルのみだと満充電まで70時間かかるとのことなので、ソーラーパネルはあくまで補助用と割り切ろう。
稼働時間としては、Bluetooth接続で3.5時間、ラジオで20時間、ライトで6時間持つ。常夜灯にはできないもののキャンプのお供に連れていくラジオ兼懐中電灯としては問題ないレベルだし、もし切れてもハンドルを回して充電できる。
日常から非常時まで使える優秀な性能になっているが、防水ではないことと、乾電池は使えないことには注意しよう。
続けて、マルチレトロラジオのマルチな機能を説明しよう。
ラジオ機能
見た目はおもちゃっぽく見えるが、これはラジオである。周波数のつまみを回すことで、きちんとラジオを聞くことができる。
ただ、他の方のレビューを探してみると分かると思うがラジオとしての性能はそこまで高くはない。電波が入りやすい場所では他のラジオと遜色ないが、ちょっと入りが悪いところだと露骨にノイズが乗りやすい印象だ。
恐らく持ち手がアンテナの役割を兼ねているようだがそれだと不足していることが原因のようで、取っ手を持つと人自身がアンテナになるのかちょっと聞こえやすくなることがある。また、アンテナに自分で電線をつけて窓際に伸ばしてやったりと工夫している方もいた。とはいえ、自宅(町中)で使う分には十分なレベルだ。
これより安くて電波の入りがいいラジオはいくらでもあると思うので、見た目や多機能さに興味がなくて本当にただラジオを聞きたいだけの方であれば、普通のラジオを買った方がいいかもしれない。
ライト機能
このラジオの側面にはライトがついている。
光量を上手く例えることは難しいが、少なくともスマートフォンのライトよりははるかに強く、安物の小さな懐中電灯程度はある。
夜の山みたいな極端な真っ暗闇を歩いていくには不足だが、夜のキャンプ中に足元やテント内を照らすくらいなら問題ない。
ラジオについているということを踏まえれば十分だ。
アラーム(SOS)機能
警報が鳴ってライトが点滅する機能で、音と光で周囲に助けを求められる。使う場面がこないのが一番だが、いざという時に体力を消耗せずに助けを求められる。もし切れてもハンドルで再度充電できるのでとても頼もしい。
モバイルバッテリー機能
このラジオはモバイルバッテリーとしても機能する。
容量はわずか2000mAhなので、スマートフォンを満充電する用途ではなく、緊急時に電話やメールをするために使うことを想定しているのだろう。
容量自体は頼りないが、緊急時にスマートフォンが使えるようになるということと、ハンドルを回して再度充電できるということを考えると頼もしい機能だ。
スピーカー機能、MP3音楽再生機能
Bluetooth接続か、USBやマイクロSDを差すことで音楽を再生できる。また、早送りや巻き戻し、一時停止もラジオ側から行える。
Bluetooth接続は、私の環境の問題なのか毎回PCでデバイスの削除・追加をやり直さないといけないが、問題なく使える。
あと私は古い人間なので、USB内の音楽を再生してくれる機能は地味にうれしい。細かい点だが、USBで再生している状態で電源を入れ直しても前回の続きから再生してくれるのがいい。そして、例えUSBを抜いてもきちんとどこまで再生したか記憶してくれている。
特定の曲を聞くためではなく環境音的にいつも同じBGMをループしておくためだけに使うのであれば、MP3ファイルをまとめてUSBに突っこんで差しておくのが、Bluetooth接続の手間もいらないし一番楽だと感じた。
なお説明書に記載がないが、付属のケーブルを使ってスマートフォンや携帯ゲーム機などと繋ぐことにより、単なるスピーカーとしての運用もできる。
当然大きなスピーカーのようなクリア感や迫力はなく、小さなスピーカーらしいこもっている感やシャカシャカ感はあるが、このサイズを踏まえるとまったく文句はない。デスクやキャンプ中のテント内で使う分には、下手な小さいスピーカーよりも十分臨場感がある。
全体的にちょっと足りない感じの性能であるマルチレトロラジオだが、音楽再生周りは十分優秀に感じた。
時計機能
ディスプレイに時間を表示する機能。電源を切ると表示が消えるのでおまけ程度に考えよう。また、万が一バッテリが切れると再調整が必要なのが欠点だ。
ちなみにアラーム機能もあるので、枕元において寝る前に聞くラジオ兼目覚まし時計にするという運用もできなくはない。
ちょっと愚痴
続いて、個人的に愚痴りたいことを書いていこう。
説明書ではUSB充電すると充電ランプが点灯すると書いてあったが、点灯しなかった。ハンドルを回すと充電ランプが光ったので、ランプがつかなくなっているというわけではない。
初めは不良品だから充電できないのかなと思ったが、本当に充電していないのか試すためにバッテリを空にしてからUSB充電したところ、充電ランプはつかないものの無事充電することができていた。
ちなみに、充電ランプとは別にサイドの目立たないところにUSB充電ランプというものがあり、USB充電中はUSB充電ランプが光っていた。
USB充電をするとUSB充電ランプが光り、ハンドルで発電すると充電ランプが光るということなのかもしれないが、説明書ではUSB充電ランプの説明がないことと、「USB充電すると充電ランプがつきます」といった説明しかないため分かりづらいし、未だにこのラジオが不良品なのか正常品なのか分からずに使っている。
マルチレトロラジオで検索すると検索候補に「充電できない」が出てくる辺り、みんな私と同じようなことで悩んでいるのかもしれない。
総合的には悪くない
見た目のおもちゃっぽさと、中国製で妙に多機能でそこそこ安いことと、複数のメディアでめちゃくちゃほめられていたり、Instagramでやたらと持ちあげられていたり、Amazonの評価がとても高いというところからちょっと怪しさを感じるかもしれないが、少なくとも8,580円なりの実力はあるので過度な期待をしなければ悪い製品ではない。
何でもこなせる万能選手というよりは、何でもできるけど何をやっても中の下の器用貧乏といった感じの製品だ。
ただ、多機能で日常でも非常時でも役に立ち、すぐ手の届くところにおきっぱなしにしても邪魔にならないサイズと見た目をしているという明確な強みを持っており、そのマルチでレトロな面にひかれた方は買って損はしないだろう。
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