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【米国株_テンバガーの原石:2】NIU(ニウ)は、中国発のEV二輪車メーカー【 $NIU 】前編


銘柄分析、3回目執筆です。

本分析まとめnoteは、最後まで無料でお読みいただけます。
(購入していただいた方に何もないのは申し訳ないので、雑記を有料ゾーンに載せることはあるかもしれませんが、無価値です。)

今後も、同様の銘柄発掘・分析まとめを予定しております。
もし良ければ、投げ銭やnote購入等などしてくださると幸いです。

$INMD 分析が読みにくかった反省を生かす。

・蛇足を減→文字数カット
・前/後編に分け(目安:1万文字ずつ)


サマリー目次

前編
✓Niuとは?

 ・バイクとCEOのこと

✓製品の特長
 
・洗練されたデザイン
 ・幅広いラインナップ
 ・スマートな機能
 ・全モデルでデータ収集

✓ざっくり業績 
しっかり右肩上がり
・廉価モデル好調により利益率↓

✓過去決算 
直近2度、コンセンサス外し(ネガティブ)

✓株価/財務 諸表 
・割高とも割安とも言えない?
・バランスシートは順調に育っている様子
・19Fy、黒字に転じた


✓年32%育つEV二輪の世界市場
 ・一番育つ国は?
 ・着目すべき点は?

✓注目市場ピックアップ分析
 ①中国
  ・年80%育つ!
  ・実はEV車よりEV二輪が普及すべき理由
  ・所得問題、追い風とリスク
 ②インド
  ・世界最大の二輪マーケット
 ③欧州
  ・スクーターがよく売れる先進諸国
後編✓EV二輪:レポートから見る世界的プレイヤー
✓競合他社動向
  ①Yadea ②Hero ③GenZe ④Gogoro ⑤Vmoto

 ✓Niu vs Yadea 個人的比較
✓強み弱み分析~Niuの「潜在価値」に迫る~
  ①スクーターの性能を超えた価値
  ②データ収集と国際展開
  ③自動運転にも参入!?
  ④デザイン、ブランディング、スマートさ、に注力する戦略の意図を思考
  ⑤弱みは販売台数の規模が小さいことか

 ✓雑記:自分の妄想が描くNiuの未来





0. はじめに


免責事項

本noteは、投資判断においてあくまで参考となり得る情報提供のみを目的とし、作成しました。
投資の最終決定は、投資家ご自身の判断と責任の元で行ってください。
本資料に基づき損害を被ったとしても、当方及び情報発信元は、一切その責任を負いません。
各種引用物の著作権は、引用元の著者に帰属します。
本noteおよびnote内の文章は、著作権によって保護されており、
無断転用、複製、または販売等の転用行為は禁止です。


では本編。



今回の銘柄は、 Niu(ニウ) 

時価総額:3.30B

現時点株価:$44.19
(2020.02.22)

PER:158
(TTM-EPS: $0.28 (※TTM=直近4Q合計)に基づく)

PSR:9.2
(TTM売上:$0.357B (※TTM=直近4Q合計)に基づく)
【主要情報】
社名:Niu Technologies
Ticker:NIU
上場:NasdaqGM
設立:2014
株数:74.75m
公式HP: https://www.niu.com

引用: https://simplywall.st


1. ざっくり結論(前/後編併せて)


時価総額が3.3Bと中型株ながら、
直近売上YoY +40%と、業績は堅調。
PSRは10程度と、
過熱感はなく好感触。

しかし強力な競合もひしめく業界にあり、
単なるEV二輪メーカーで終わるならば、
伸びしろは限定的な可能性もあるかなと。
(とはいえ順調に成長すれば、
マルチバガーの可能性は高い印象。)

私は、現出していない「潜在価値」(将来性?)
を高く買っており、
ここにテンバガーを実現する余地を感じている。


個人的ショートサマリー
EV二輪市場が高成長
 →土壌は良いが、競争激しい

Niuの強み
1.デザイン性、ブランディング戦略
2.全車スマート機能搭載(爆安エントリーモデルですら)
3.国際マーケット展開戦略×ブランディングのシナジー
4.都市に注力する戦略と、他戦略の相性の良さ

キーワード
「シェアを奪えるか?」
「独自の強みを育てられるか?」

ぶっちゃけ…
EV二輪「だけ」のバリュエーション評価では、競合のYadeaにも分があるように思えた。

加えて、
市場の競争の激しさ、
直近の利率低下

を見ると、
ハイエンドモデル路線だけではやっていけない、
とも個人的には感じた。


しかし私は「潜在価値」を高く評価し、
Strong buyしている。


総じて
私は Niuに強気、数年かけた長期保有を志向
(自身の描いたシナリオを下回らない限り)







2. Niuとは


EV二輪(バイク、スクーター)を手掛ける、
中国のメーカー

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引用:Niu HP


創業者とCEO

画像2

引用:Niu HP


創業者は天才に間違いない。
現CEOは情報少ない。


正直この銘柄は、素敵なnoteやblogがたくさんある。


フェレッカさんの

や、ポメっちゃまさんの

や、TALBOTさんの

など。
(Niuは、$INMDとは視聴率が全然違う…)




3. Niuの製品群

✓洗練されたデザイン、ブランディング戦略
✓幅広いラインナップ
✓スマートな機能



洗練されたデザイン、ブランディング戦略
社のHP、インスタなど、オシャレな仕上がり。

画像3

引用:Niu HP Instagram


国際展開も積極的。
21Fyは後述の注目市場、インドへ進出。

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そして、Instagramは主にショップを有する各国にあり、
国に調和した仕上がり。

適当にピックアップしてみた。

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画像6

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もちろん、他の国もある。
宣伝のデザインに特色があり、見比べてみると面白い。




幅広いラインナップ
スペック等の詳細は割愛。
(一部機種は、競合分析にて記載)

画像8

引用:Niu HP Instagram

2021 model ※参考価格
NQi…¥398,000~
MQi…¥258,000~
UQi…¥188,000~
G0(GOVA)…¥38,000~ ←安っ

新製品
TQi, EQi, EWB-01は価格未定

2020 model
M+…¥199,800~
U…¥158,800~

画像9

引用: https://www.xeam.jp/





スマートな機能

まとめてみた。

画像10

引用: https://www.xeam.jp/ および EV smartブログ

バッテリー
6.5kgと軽量
家庭用コンセント(AC100V)で充電可
※フル充電には6hほどかかる

高機能アプリ
✓走行距離/履歴
✓バッテリー残量
✓車体の状態(メンテ要否)
✓バイクのON/OFF
✓盗難防止アラート機能
など。

+α機能
✓キーレスエントリー
✓USB充電ポート
✓エコモード走行
✓クルーズコントロール
など。

回生ブレーキ
高効率、省電力駆動システムに寄与
航続70km実現
(電力転化率:92.6%)




爆安エントリーモデルでもスマート機能搭載

画像11

画像12

エントリーモデルで爆安な
GOVA G0シリーズ
ですら、走行データ収集と盗難防止など、
スマート機能を搭載。

ここが、
競合他社からシェアを奪うカギの一つになる
と思う次第。
※詳細は後編で考察


pironさんのnoteも参考になります。





4. Niuのパッと見の業績

【業績ショートサマリー】 
※TTM=直近4四半期ベース
※YoY=前年比(Year over Year)

総売上高成長(YoY):40%
ROE(19FY):27.9%
予測ROE(20FY):21.2%
粗利益率(19FY):23.4%
粗利益率(TTM):23.4%

引用:マネックスの米国株スカウターなど

端的に…
売上伸びが良い

ROEも、悪くない水準かなと。




下記、Niuのスライドは綺麗。


売上高。
着実に、各年売上を伸ばしている。
直近は前年比40%成長。

画像13



2016年も添えてみた。

画像14



スクーター1台あたりの価値。
年々高まりつつある。

画像15

引用:Niu HP



以下はマネックスから。
各Quarter ver.

画像16




売上内訳。

86%がスクーター。
アクセサリー、スペアパーツは12%ほど。

画像17

引用:マネックスの米国株スカウター




4-1. 直近の販売台数

パッとわかる範囲の情報。

20Fy通期
600,892台 (YoY +42.6%)
→中国:572,154台( YoY +45.7%)
→他国:28,738台 (YoY -0.5%)
20Fy 1Q
40,160台(YoY -39.4%)
→中国:28,553台(YoY ?)
→他国:11,606台(YoY ?)
20Fy 2Q
160,138台(YoY +61.2%)
→中国:154,959台(YoY +81.0%)
→他国:5,179台(YoY -62.3%)
20Fy 3Q
250,889台(YoY +68%)
20Fy 4Q
149,754台(YoY +40.8%)
→中国:137,586台(YoY +35.0%)
→他国:12,119台(YoY +179.5%)

20年春は壊滅的。
以降は伸びている。

特に4Qは他国伸びが強い
という結果に。
(※20Fy通期では前年と同数程度)





※利益率は悪化している

先の売上急速伸びは、
20年春の新作、「G0」の躍進が大きい。

20Fy 3Q売上の27.6%
そして
20Fy 4Q中国売上の21.3%が、G0によると。

利益率の低下
先に述べたが、G0は「圧倒的」に安い。
しかし同時に粗利益も低い。

ゆえに、売上に占めるG0の割合が増すほど、
利益率が悪化する
ジレンマ。


考えうるメリット
✓Niuを知ってもらえる、導入してもらえる。
✓e-スクーターシェアリングに採用してもらえる。
(爆安だが走行データ収集も可能だし、ここを狙っている?)




5. 過去決算と株価/財務諸表

時価総額:3.30B

現時点株価:$44.19
(2020.02.22)

PER:158
(TTM-EPS: $0.28 (※TTM=直近4Q合計)に基づく)

PSR:9.2
(TTM売上:$0.357B (※TTM=直近4Q合計)に基づく)


株価指標は…PERで見ると全然安くない。


まあ、新興メーカーなのでPSRで見ても良いと思う。
直近YoY +40に対し、PSR10前後なので、
個人的には過熱感はさほど感じない。


(EVメーカーとしては、安く見えるか?)



過去決算。
決算は…直近2度外している。

※下記単位:CHYに注意

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続いて財務諸表。

まずバランスシートをみる。
濃い青の資産が、着々と増大する傍らで、
負債は横ばい。

年々、健全なバランスシートに仕上がってきているという印象。

画像19



フリーキャッシュフローは、まちまち。

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続いてオペレーティングインカム。

営業利益(operating income)
売上総利益(gross margin)から、
営業費用(operating expenses)を差し引いた金額

画像21


ネットインカム(当期純利益)。
19Fyで初めてプラスに転じた。

画像22


ゆえに19Fyから、
NiuはEPSを算出できるようになった。

(1株あたり当期純利益=EPSなので、
赤字では算出不可)

画像23

ここからEPSが拡大・成長するか着目。
(成長のために、まだ赤字でも良いのでは?という声も多い気が)



ほか、参考として、やまえつさんのnoteなど。






6. EV二輪の市場成長(世界)


長期的に、かなり成長する。

世界のEVスクーター/バイク数

2020年で 86.1万台 見込み。
2027年で 594.8万台 見込み。

年平均:32%での成長 見込み。


定格電圧(ボルト:V)別の見通し
最も巨大…48Vセグメント
成長率が高い…72Vセグメント。

引用:RESEARCH AND MARKET

高電圧のほうが、
パワフルで、バッテリーのコストパフォーマンスも良く、
今後は高電圧のバッテリー需要が拡大見込み。




※伸びるのはリチウムイオンバッテリー

中国のEV二輪のマーケット予測。(少し古いデータ)

画像24

引用https://www.psmarketresearch.com/market-analysis/china-electric-scooters-and-motorcycles-market

✓鉛蓄電池(緑ほぼ横ばい
✓リチウムイオン電池(青)が激伸び

特徴
鉛蓄電池
は、圧倒的に安価、サイズは大きく、そして重い
リチウムイオン電池高価、サイズは小さく、そして軽い

Li+バッテリーへの追い風

中国のバイクの重量規制(2019.04~)
→中国はEV二輪の巨大マーケット、影響大

✓Li+バッテリーはまだイノベーション著しい分野
→廉価化や高性能化がグングン進む?

ちなみにNiuのEV二輪はリチウムイオンバッテリー。





7. 国別のEV二輪マーケット

世界→国に視点を移す。

インドと中国が圧倒的に大きい市場(データは2018年)。
というか、東南アジア率がとても高い

画像25

引用:日経ビジネス



これらの国々は、二輪の普及率がものすごく高い。
ゆえにマーケットが大きい。


アジア諸国の車両普及率

画像26

引用:株式会社FOURIN著_インド自動車産業 2030年予測と電動化トレンド



株式会社i-AUTOインフォメーションによる
電動二輪の地域別台数予測。

画像27

引用: https://iauto.co.jp/2019/12/24/emotorcycle/

視覚的に、アジアのマーケットが巨大。

しかしヨーロッパ伸び率がすごい

そして、どちらもまだまだ伸びる。


アジアとヨーロッパを制する者が、
EV二輪の覇者となりそう。

→先の店舗数マップから、
国際的に手掛けるNiuに好感。





注目市場①:中国

ショートサマリー

年81.9%の驚異の成長見込み

✓乗用車EV化を推進しているが、
 実はEV二輪のほうがCO2削減効果が超高い試算
今後、EV二輪推進が本格化?

✓所得格差でクルマを買えない人多数

都市部のバイク規制がリスク
→今後の動向に注視

中国は注目市場の1つ。
Niuの販売台数の大多数も、中国での売上である。



中国は世界人口が(現段階では)最大。
2035年にはガソリン車を排除


まずは市場成長の見通し。
StrainerによるNiu上場時の記事から引用。

中国のEV二輪市場は、
2018~2022年で年間81.9%の成長見通し
強い。

画像28

引用: https://strainer.jp/notes/4378




中国、EV車よりEV二輪が来るのでは?


中国国内では、
EV車よりもEV二輪のほうが、
圧倒的に高いCO2排出削減効果

が試算されている。

画像29

引用: The Wall Street journal (japan記事)


先に述べたデータから、
中国における二輪の普及台数は、
4輪乗用車のほぼ倍


これを中国政府が見逃すとは考えにくい
(個人的所感)。

→自動車のEV化推進を強く進める傍らで、 
 二輪のEV化を、より強く推進するのでは?
(個人的所感)。



月収1.5万円が6億人...中国の所得格差

中国はGDPの成長が著しい。
今となっては世界の中でもお金が集まる国。
だが、貧富の差は大。

東洋経済の記事によると、

全土平均が年収45万円。
それに対し、
6億人の中低所得者は年間12万円。
※中規模都市の家賃を払えない水準

引用:東洋経済

EV車なんて夢のまた夢。

貧しい農村部では
「低速EV」
なる電動車が存在するとのこと。

画像30

下記引用。

中国の低速EV:明確な定義なし。
グレーゾーンの車両。
ゴルフ場の電動カートに自動車っぽい胴体を載せたようなもの。
アクセルを踏めば走り、ブレーキを踏めば止まるシンプルな構造。

最高時速:30~70km。
鉛蓄バッテリー(安いから)
家庭用のコンセント(220V)で充電、
70~150km/回。

30~80万円ぐらいで買える。

引用: Wisdom NEC

そういうわけで、
EV自動車なんて買ってる余裕がない方が、
中国には大勢いることがわかる。



中国株に明るいアキさんのツイートからも、
車体の価格面から

EVスクーター > EV車

という需要発生の可能性が見い出せる。




リスク:中国都市部はバイク禁止


中国においては、都市部はバイク禁止とのこと。
下記引用。

エンジンバイクが禁止になっているのは、
中規模都市のほぼ全部。

その上、北京、上海、広州、杭州などの都会は
電動バイクも段階的に規制する方向で動いている。

引用:CITIC PRESS JAPAN


今のところは、北京で見かけるとのこと。
現地の方の貴重な声。




追い風:大型バイクの規制強化


中国のバイク重量規制(2019.04~)

に関して。


高出力のEVバイクや、
バイク総重量のルールが改定される。

主に、大型を制限して小型化させる?という所感。

スクーターが主力のNiuには、
追い風なのかもしれない。


あるseeking alphaの記事も、
中国の規制改定がe-スクーターにポジティブ!
だという見解。

(ただしNiuのバリュエーションは高いという見解)



総じて、中国の今後の動向には注視すべき。





注目市場②:インド

ショートサマリー

世界最大の二輪マーケット
悪路多数、EV充電インフラ普及に障壁
 で自動車が普及しにくい

年58.9%の成長見込み
特にスクーターに伸び代

Niuは2021から参入
他社から、いかにシェアを奪えるかがカギか?

インドは、二輪の保有台数がべらぼうに多い。

二輪とその他では5~10倍近く差がある
(少しデータは古い)。

画像31

引用:株式会社FOURIN著_インド自動車産業 2030年予測と電動化トレンド


そしてインドは、ナレンドラ・モディ首相の政権下で、急速なEV化が志向されている国でもある。

背景:深刻な大気汚染

世界で最も大気汚染が進む15都市中、
14都市がインド。

(2018年:WHO発表) 
政策と難点
ナレンドラ・モディ政権はEV乗り物類の売上アップを志向。

~2030年に総売上費30%まで引き上げる目標。

難点①:国内メーカー向けのEVシフト施策無
    +リチウム電池の生産が困難
難点②:充電インフラが不足
急拡大するインドEV二輪市場
2018時点で、インド全世帯の80%以上が年間所得20万INR未満の低所得世帯。
(インド国立応用経済研究所調べ、20万INR=約30万円)
→EV自転車の販売台数は伸び悩み。


一方でEV二輪の販売台数は2年で2倍に。急拡大中。
2030年には販売台数200万台の見込み。

所得格差
都市部の渋滞
全土の悪路の多さ
から、今後も二輪がインドの主要交通手段となる見込み。

引用: https://www.digima-news.com/20190123_42845
引用: https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2072


以上、政策により大きく伸びているのはEV二輪っぽい。


実際、インドEV二輪市場の成長もすごい予測。

インドのEVスクーター/バイク数
2019年で 15.2万台 見込み。
2025年で 108.1万台 見込み。

年平均:58%での成長 見込み。

画像32

引用: https://www.psmarketresearch.com/market-analysis/india-electric-scooter-and-motorcycle-market


さらに、バイクとスクーターの比率を知りたい。

下図によると、

インドではバイク:スクーター=2:1

くらいの見込みか。

画像33

引用:Nikkei Asia

ゆえにスクーターのほうが、
成長が著しいと予測される。


Niuは、
2021年頃からインドにてEVスクーターを販売する予定。

さて、ここで私が主張したいキーワードは、
「シェアを奪えるか。」である。

後編で、
インド国内topプレーヤーの台数をリサーチする。



注目市場③:欧州

ショートサマリー

スクーターが超売れる
→ラストマイル需要

年26.2%の成長見込み
→特にスクーターがけん引


欧州もEV二輪、とりわけEVスクーターの成長市場。

EV二輪は年平均26.2%成長予測。

画像34

引用: https://www.openpr.com/news/1926918/europe-electric-scooters-and-motorcycles-market-size-share

欧州においては、
EV二輪の中でもスクーターが、
とりわけ大きな存在感。


別データも示す。
下記の予測値に基づくと、
~2022の成長予測は年平均で18.6%。

画像35

引用:https://strainer.jp/notes/5387




やはりここでも、私が主張したいキーワードは、
「シェアを奪えるか。」である。

ちなみに下記記事では、ヨーロッパで人気の電動バイクとして
Niu」と「Vmoto」の名前が挙がっていた。


Vmoto は、
オーストラリアの電動バイクメーカー。

画像36


※詳細は後編





※EV乗用車の方が伸び代は多大


Bloombergの記事より引用。

EV二輪は、
EV乗用車に先駆けて普及が進んでしまっている、
との指摘アリ。

画像37



ゆえに、現時点からの売上伸び予測で見ると、
圧倒的にEV乗用車が伸びると予測されている。


このデータだけに基づくと、

「市場自体の伸び代期待で投資する」なら、
EV車のほうが割が良いのではないか?

と考える。

私の考えとしては、下記のように、
「ケースバイケース」
としか言いようがないように思う。

私の考え

EV自動車

今は高価で普及が遅い。
ターゲットは主に、所得中間層~高所得者層
良コスパ路線高級路線など幅広いニーズが考えられる。マーケットでは拡大余地が多分にある。


EV二輪
現状、EV乗り物類では再安価路線。
現時点での普及率が高い。
ターゲットは主に、低所得層~所得中間層
既に普及が進んでいるため、乗用車ほどマーケットは膨らまない。


今回は、Niuの分析記事なので、
EV二輪に思いを馳せる。
(もちろん、投資妙味を感じているから)


EV二輪への投資を考える際、今後重要になるのは、

マーケットにおけるシェアが高まっているか?
コモデティー化しない価値を提供するか?

という点にあると考える。


先に述べたように、
他の分野に比べればEV二輪の成長は著しい
と予想されている。

しかしEV自動車と比較すると、
既に市場がある程度膨らんでいる、
という見方も可能かと。

よって、単に台数伸びを期待するならば、
EV自動車メーカーに投資するのが良いのでは?
というスタンス。

(※ただし、EV二輪メーカーとEV自動車メーカーは、現時点で株価取引のバリュエーションが違うことをご留意ください)


EV二輪に投資する場合は、

地域別シェアの推移や、
競合の技術動向
に着目してみてはいかがでしょうか。
(という観点も込みで後編に記載)


つまり、市場の伸び全体に賭けるのではなく、

地域別シェア拡大や、独自の強み弱み

にウェイトを置いたアンテナの張り方、
投資指針の見出しが良いように思って、
そうしている(個人的には)。





7. アナリスト目標株価


現在、目標株価は平均で$39ほど。
レンジは$25〜46。

画像38




6社がウォッチしており、いずれも買い判断。

画像39



前編は以上となります。


参考になりましたら、note購入や投げ銭していただけると、大変うれしく思います。
今後のリサーチ記事公開の、モチベーションアップにつながります。


後編は下記↓




おまけ:その他参考資料のご紹介


最後に、参考となると思った資料を置きます。

Niu, EVなど



中国関係

小林 哲也:中国における新エネルギー車市場の拡大に関する考察

三菱UFJモルガンスタンレー:中国経済の現状ー保護主義、「中国製造2025」、イノベーション@中国、などー

張車偉ら:中国の所得分配の現状と格差縮小に関する考え方



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