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待ち合わせ
久しぶりに待ち合わせをした。
階段の向こうから来る人々の中から見覚えのある顔を探す。
見つけたと思ったら、よく似た人に見えた全然似てない人だったりする。
探すのを諦めて、暇つぶしにツイッターの画面をスクロールした頃に、画面の奥に見慣れたFILAのスニーカーが見えた。
顔を上げると待っていた相手がいた。
階段を登りながら、今晩は何鍋にするか話した。
調理器具がフライパン一つしかないので、駅前のドンキでカセットコンロと土鍋も買うことが決まった。
もう全然これでいいな。
これ以上何を望もうか。
二人で同じ家に帰り、一つの鍋を囲み、隣で眠る。
こんなが日々がずっと続いてほしいと言うと、彼は明日死んでもいいと言った。
正反対だけど、鏡のように重なる言葉だった。
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