7sProMaxという強すぎるキーボードについて
本日のブログは、サリチル酸さん(@Salicylic_acid3)が開発中の新しいキーボード、7sProMax(試作機)の紹介記事です。
先日の ErgoArrowsPro Proto2 と一緒にこちらも試用する機会をいただいたので、実際に数日間使ってみた感想を書いてみたいと思います。
ご購入を検討している皆様の参考になれば幸いです。
要約
とてもかっこいい!
完成度もめちゃめちゃ高い!
とにかくすごいつよつよなキーボード!
7sProMaxとは
7sProMax は アルミ削り出しケースを採用した左右分割型のキーボード。HHKB こと Happy Hacking KeyBoard に準じるキー配列を持っているのが特徴です。
もともとは7sKBというロープロファイルスイッチ(Chocスイッチ)に対応した自作キーボードキットがあり、それをベースにMX互換スイッチ専用設計にしてソケット化したのが、今なお高い人気を誇る7sPro。
そして今回の7sProMaxは、その7sProの上位版として開発されたものとのこと。
7sProMaxの詳しい特徴については、Daihuku Keyboardさんの動画で詳しく紹介されていますので、ぜひご覧になってください。
7sPro Maxの特徴
HHKB風の配列で左右分割型
自作キーボードに興味を持ったきっかけを聞かれて、肩や手首への負担を軽減するために左右分割型のキーボードが欲しかったから、と答える人は少なくないと思います(私もそれでした)。中でも特に根強い人気を誇っているのがHHKB風の左右分割型キーボード。
ソフトウェアエンジニアの方々に愛用者が多い(印象がある)US配列のHHKBですが、7sProMaxは、それとほぼ同様のキー配列を持っています。
7sProMaxは左右を結合させて一体型のキーボードとしても使えるので、HHKBを使い慣れている方であればまったく違和感なく移行できますし、慣れてくるに従って左右を離して好きな姿勢で使用することができます。
またスペースキーが分割されているので、英数・かなキーを割り当てて日本語入力の利便性を上げたり、親指Enterキーに割り当てたり、キーマップの切り替えに使ったりと、HHKBの設計理念を損なうことなく、より効率的な使い方が可能です。
特にホームポジションに手を置いたままスペースキーでレイヤーを切り替えられるという特徴は、独立した矢印キーを持たない7sProMaxでは、非常に恩恵が大きいと個人的には感じています。
アルミ削り出しケース採用
7sProMaxは専用のアルミ筐体を採用することで、見た目の高級感と優れた打鍵感を両立させています。
ケースの質感も良好で、適度な重量感が打鍵時の安定性を高めてくれます。
一体型に比べて軽量なぶん、位置がズレやすい分割型のキーボードにとって、このずっしりとしたアルミケースとの相性は抜群です。
またケース内部に埋めこまれたフォームやアクリル板のおかげで、キースイッチの反響音も抑えられ、高級カスタムキーボードにも劣らない打鍵音を実現しています。
この挟みこまれたアクリル層がまたかっこいいんだわ。
ケースの上部に取り付けられたパーツは、見た目のアクセントであるとともに、それぞれが独立したエクストラスイッチになっており、様々な機能を割り当てることが可能です。
こちらは色違いのバリエーションも計画されているとのこと。
こういう隠し機能はたまらんな! こういうのはたまらん!
ワクワクします!
無線接続対応
本家のHHKBもBluetoothによる無線接続が可能ですが、7sProMaxも組み立て時にBLE Micro Proを選択することで、無線接続に対応しています。
ケーブル類の取り回しが煩雑になりやすい左右分割型キーボードにとって、無線化のメリットは大きいのではないでしょうか。
無線接続用の電源は、キーボード本体にボタン電池を収納することができるほか、オプションの専用パームレスト内部に取り付けた単4電池の使用も可能とのこと。
HHKBの電池ケースは正直見た目がちょっとアレなので、この点は7sProMaxのデザイン上の大きなアドバンテージだと思います。
魅惑の一体型パームレスト
7sProMax には専用のパームレストが用意されており、本体に直接取り付けて使います。
分割型のキーボードの場合、パームレストも左右にそれぞれ分かれた小型のものを使うことが多いのですが、やはり軽量なぶん取っ散らかってしまいやすく、地味にストレス源になっていました。ですが7sProMaxの場合はその心配はありません。
また、パームレストはチルト機構も兼ねており、取り付けるパームレストの種類によってキーボードの傾斜角度を3段階に変化させられるとのこと。
パームレストは3Dプリント用のデータが公開されるので、好きな角度のものを自分でプリントして使用する形になるそうです。
そしてパームレストの天板は、別に用意したプレートを埋めこむ形になっており、異なる材質やデザインのプレートに交換することでキーボード全体の雰囲気をがらりと変えることができます。
この機能を利用すれば推しの写真やイラストを挟みこんだ「痛キーボード」も簡単に作れるということで、いろんな意味で魅惑的な機能ではないでしょうか。
総括
HHKBライクな左右分割型キーボードとしては、すでに独自の工夫を凝らした多くのキットが存在しますが、ここにきて製品としての純粋なクオリティでも本家のHHKBを圧倒する凄まじいキーボードが登場した、というのが、7sProMaxを触ってみた正直な感想です。
もちろん本家のHHKBには静電容量無接点方式という最大の特徴が残っていますが、膨大な選択肢の中から自分のスタイルに合わせたキースイッチやキーキャップが選べる自作キーボードの魅力はそれに劣るものではありません。
分割型HHKBを求めているユーザーに限らず、US配列のロウスタッガードで左右分割型のキーボードが欲しいという方は、まず真っ先にこれを検討する価値があるのではないかと。それくらい欠点の少ない、完成度の非常に高いキーボードです。
US配列の分割HHKBを求めているユーザーには、ぜひ7sPro Maxを一度体験していただきたいです。必ずや皆様の所有欲を満たし、最高の満足感と使用感を与えてくれる製品になると思いますので。
最後になりましたが、こんないいものを(しかも貴重な試作品を)快く試用させてくださったサリチル酸さんにあらためてお礼を申し上げます。
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