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【FFヒーター取付編04】場所の妄想ダ・カーポ

FFヒーター取付編03はこちら。

前回、ヒーター本体をヨットに持って行ったら考えていた設置場所にはギリ入らない事が判明。 色々余分な加工をしたりとか、多少の無理をすれば入らない事は無いのですが、興を削がれると言うか何と言うか、無理にそこである必要とはんぞや? コーギトー・エルゴー・スムみたいな哲学の話になっちゃいそうなのでやめました。
そのため作戦の練り直し、もう一度FFヒーターをどこに設置するか考える事にします。 考えるポイントは…

・燃料タンクから楽に燃料ラインが引っ張れるか。

・バッテリーから楽に電源のラインが引っ張れるか。

・(φ75と言う太いダクトで)温風をキャビンの良い場所へ送り込めるか。

・(おそらく)摂氏100度超になる排気パイプをちゃんと断熱してどこにも負担をかけずに上手に取り回し出来るか。

・高音の排気ガスをキャビンやコクピットデッキの人に害なす事なく排出できるか(ハルも痛めない)。

・コントロールパネル(液晶表示部)を操作しやすい場所に設置するのに無理なく配線出来る場所。

・収納スペース等を大幅に食わないか、キャビンの動線の邪魔にならないか。

・なるべく簡単にヒーター本体を固定出来るか。

と、結構考える要素があります。
これらを勘案して妄想した結果、設置場所候補は…

■ 第一候補 トイレの中

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トイレの中は候補が2ヶ所。 入ってあまり邪魔にならない天井の辺りか、壁際の奥まった辺り。
ここのメリットは燃料タンクから近く、当初予定していたポートサイドの椅子(ベンチ)の下よりも燃料ラインの引き込みがはるかに楽な事ですね。
設置位置も燃料タンクの油面より高い位置になるので、何らかの原因で燃料ラインが破損/破断した時、サイフォン効果の燃料漏出防止でシャットオフバルブとかを途中で設置しなくて良いと言うのも魅力です。 電源ラインもトイレや水深計で色々線を引っ張ってるので、それらを利用できます。
排気パイプも短く済むので、排気パイプの延長の為の部材や断熱材の類を買い増さなくても、今手元にある分だけでいけそうです。
温風の吹き出しも…

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トイレのこの辺り(緑色のところ)から出せるから、足下とはいかないまでもまぁいいかなと。 そして配管を工夫したら…

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ここからでも出せそうな気がします。
デメリットは、内装を上手にやらないとトイレの中で違和感ありありな物体が置かれてる事になるのと、排気はキャビンの側面になるので、コクピットにいたらどうなんかな?と言う心配はあります。 

■第二候補 ポートサイドのガンネル付近

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ここはねぇ、30ft以上くらいの中型ヨットの多くが取り付けている位置ですね。
おそらく排気の処理が楽だからここにしてるんでしょう、かく言う私もそうです。ただウチの今のヨットはクォーターバースがあるような中型ヨットではありません。 

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この赤い部分なんですけど、ここには手動のビルジポンプ、排気系、バッテリー2個に舫ロープ各種、普段収納しているバウスプリットラダー等でギッチリです。 バウスプリットラダーをバウスプリットに取り付けたままにするか家に持って帰ればスペースができるので、そのスペースに取り付ければなんとか… と言う感じでしょうか?
しかしここのメリットはまず排気パイプと排気の処理が楽! ガンネルに排気ポートの穴を開ければ、おそらくなんの苦労も無く厄介な排気の処理は終わります。
しかし楽あれば苦あり、デメリットも多いです。
最大デメリットは温風のキャビンへの引き込み。 温風のダクトはφ75と結構な太さです。 その太さのダクトをコクピットロッカーの中を延々(と言う程でもないけど)這わせてキャビンに引き込むと、どれだけのスペースを殺すんだ?と言うのと、キャビンポートサイドの後方には電装関係が集中していて、それらを避けながらダクトを持ってくる苦労を考えると身の毛がよだちます。 他にもスターボードサイドにある燃料タンクからの燃料の引き込みやコントロールパネル(液晶表示部)をキャビンまで持ってくる為の配線の延長、ヒーター本体から伸びる燃料ポンプへの配線の延長等を考えると、かなりの時間を要しそうです。

■第三候補 キャビンロッカー内

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これは探したんですがロッカーの中の写真が無かったです。このバングラディッシュ国旗みたいなマークの中です(吹き出し口は下の椅子(ベンチ)の下まで持ってくる)。 この中は普段、法定のライフジャケットや自分用以外のハーネスや予備のジャックラインが入れてある程度で重要度が低い物ばかりですし、それらは椅子やバウロッカーの下などに入れてもいいのでいつでも空けられます。 ただ、この場所をスライド式のクーラーボックスや冷蔵庫にしようと言う気運が(自分の中だけで)高まっていて、これから春→夏と季節が進むにつれて更に高まりそうなんですが… 
まぁそれでも背に腹は代えられません、まずメリットはほぼ全部。 燃料の引き込みは難しくない、電源も電装系の真下で非常に楽、取り付けもやりやすそう、温風ダクトのキャビンへの引き込みも大きな支障は無さそうです。
ロッカースペースも一部を潰すくらいなので、収納スペースが大きく損なわれる事も無さそうですし、コントロールパネル(液晶表示部)との接続も難はありません。
デメリットで最大の物は何と言っても排気。 ヒーター本体の上から横にかけて電装系があり、排気を横に出すのはちょっと難しそうです。 そしてその後ろはロッカースペースで中にはバッテリーが。 そのバッテリーを山を越えてガンネルまで断熱させた排気パイプを引っ張るのは、排気パイプが何度くらいになるのか?そして断熱材がどの程度断熱してくれるのか?のデータが無い今はちょっと手間がわかりません。 一度ヒーターを数時間動かして排気パイプの温度をロギングする必要がありそうです。 

まぁ、こんな感じで設置場所候補のメリットとデメリットをつらつらと書いてみて、なんとなく自分でイメージ出来ていない来ました。 また次回ヨットに行った時に現物を合わせて色々考えて方針を決定したいと思います。

FFヒーター接続編05に続く