見出し画像

【19-01】油壺からホームポートへ15マイルの回航

*旅行記みたいになってますが、ヨットの回航記事です。 ハンチング帽を被った若主人のいる古民家カフェ(食べ物はだいたい不味い)や、旅先で出会った老婆と話したちょっといい話の類は一切ありません。 ひたすらヨットを移動する(ために自分も移動する)話です。

かねてよりハルの塗装を油壷京急マリーナで行っていた愛艇、その間梅雨の長雨や台風で遅々として作業が進まず1ヶ月半、ようやく塗装作業が完了。 その後台風15号が関東地方を襲いホームポートも停電でウインチが使えず、電気が通るのを待つ事になりまして、先日ようやくヨットをホームポートへ回航しました。

回航の何が敵かと言うと海況や天候の前に、まずは交通手段。

どこかのマリーナやハーバーに行ってヨットに乗り別のマリーナに持っていく。その後自分の家に帰って熱いシャワーを浴びてビールを飲む(←ここで終了)。そのためには行きと帰りの交通手段を確保しておかないと、ヨットはこっち、車はあっち、家はそっちと言う身動きの取れない状況に陥ってしまいます。

今回は塗装作業場所の油壺京急マリーナ(神奈川三浦市)からホームポートの竹岡マリーナ(千葉県富津市)までヨットを持ってきて、自宅(東京都内)に帰るわけで、色々と思案し・・・

自宅(車)→竹岡マリーナ(徒歩)→竹岡駅(電車)→浜金谷駅(徒歩)→金谷港(東京湾フェリー)→久里浜港(バス)→久里浜駅(電車)→三崎口駅(タクシー)→油壺京急マリーナ(ヨット)→竹岡マリーナ(車)→自宅
こんな感じの、公共交通機関フル活プランを立てました。

まずは早朝、家を出てアクアラインを渡ってマリーナへ、そこで車を置いて駅に行きまして…

画像6

夜明けの始発列車を竹岡駅で待って。

画像7

ガラガラの内房線に乗り。

画像8

2週間前に襲った台風15号の爪痕の残る浜金谷駅に到着。

画像9

爪痕どころか、ざっくりと抉られた街を歩き、

画像10

金谷港に着くと自衛隊の入浴設備等があり、台風被害を否が応でも感じます。自衛隊員の方々本当にご苦労様です。
港では入港し、狭い中を回って接岸するところを見て

この日の始発(停電のためダイヤが違う)の千葉犬(正式名称:チーバくん)の描かれた東京湾フェリーに乗りまして…

画像11

船内はお客さんもまばら…

画像12

40分間の自分で舵を握らない船旅を楽しんで(寝てた)、その後バス、電車、タクシーを乗り継ぎ、油壺京急マリーナに着きました。 ここで朝の9時過ぎ。

マリーナに着くと私のヨットは出航の準備がされ、塗装業者さんがデッキなどの水洗いをしてくれていました。 ありがたいです。

画像2

画像1

マイナスフォークリフト(ダウンフォークリフト)に載せられて岸壁に移動。
ピッカピカだな、船体が。

画像3

では!お世話になりました!(いきなり?)
ハーバーマスターや塗装業者さん、フォークリフトのオペレーターやマリーナのスタッフが出航をじっと見守っているので、色々準備したかったのにプレッシャーに弱い私は雰囲気的に出発せざるを得ません…  

タンタンタンタン・・・  ヤンマーの2YM15の音も軽やかに諸磯崎を回り南下、あとはもう舵をオートヘルムに任せて粛々と海を進みます。 帆走したいところですが生憎セイルは新調するためにセイル業者さんに渡しており、機走オンリー。
エンジンをだいたい3,400回転くらいにしても約4ノット半と、ノロノロ走りです。

画像4

最初は整理整頓されたデッキも…

画像5

1時間もすると飲み物食べ物釣り道具なんかが散らかって、サンダルも脱いで裸足になり、完全にだらけモードです。

画像13

一応iPadでナビゲーションアプリなんぞ走らせて旅感を演出したり(目的地見えるけどね)。

画像14

城ヶ島大橋くぐったり

画像15

浦賀水道で本船を何隻かやり過ごしたり

画像16

おとなしい海で暇があったのでリグの確認をしたり(ガフリグ艇なのでブームの上にガフスパーがあります、ブームが2本あるわけじゃありません)してるうちに…

画像17

竹岡マリーナ横の萩生(はぎお)漁港に到着しました。

竹岡マリーナは一旦萩生漁港の桟橋代わりのこのバージ(的な船)に係留し、上架する人は船台を準備してもらいます。 ビジターさんならここに係留しマリーナのレストハウスで係留料を支払って下さいませ。

以上!

航跡は下のGoogle Mapsで。 速度とかはその下のWalkmeterで。

↓本船を待つ時間が結構あったので、平均速度が3.58ノットになってますね。


画像18

このスロープに船台を沈め、そこに船を載せて上架します。
対岸はヴェラシスなんかがある浦賀、少し左の煙突がある所が久里浜。