【FFヒーター取付編20】ダクトはやっぱり金属のメタルで
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前回までの作業で何度もダクトを熱で溶かしてから2週間。
その間何をしていたかと言うと、熱に負けないダクトの調達です。
何しろFFヒーターの温風はと言うと、
ガンダムをも焼こうかと言う物凄い大気との摩擦熱、外壁温度が高くて空気がプラズマ化、電波が届きませんわ(大気圏再突入時の速度は時速30,000km/hで表面温度は摂氏3,000度、周辺温度は摂氏1万度超になるのでプラズマ化するのは本当)。
実際は30年近く前から何度も宇宙を往還したスペースシャトルでも、そして現代のATVやHTVなどは当然上方についたKuバンドアンテナでTDRS通信出来てますけどね。
と、どんどん話は明後日に向かっていますが、ヒーターの温風が実は熱風なのは事実。
やはり帰結点としてヒーターのダクトは金属のメタルで、洒落たテレビはプラグを抜いてありますが(なんだかわからない人は井上陽水さんの「リバーサイドホテル」の歌詞をチェック。チェックしても意味ありませんが)。
結局こんなポンチ絵を描いて…
それを元に…
こうなりますよね、結局は…
本当は通販で一般に売られている部材を調達、それで駄目ならホームセンターで調達して仕上げたかったんですが、どうにも良い物が見つから無くて仕方なくこのありさまです。
こんな大人気ない事はしたく無いのですが背に腹は代えられませんでした。
ちょっとアレがアレなので、この部品については声高に話すと迷惑のかかってしまう可能性があります。故に出自や素材についてはここで多くを語れませんが、例えば板厚1mmなのでネジ穴はちゃんと
バーリング加工したりとか、バッチリの出来です。
とりあえず
霧煙る中マリーナに向かい、
キャビンに持ち込みました。
既製品を使えなかった事で敗北感いっぱいになりながら、このダクトの壁に接する部分に
5mm厚のシリコンスポンジ(耐熱温度摂氏200度)のリボンを…
適当な長さに切って2本にして…
シリコンのリボンにシリコンのシーリング剤をつけて…
貼ってやります。
これで熱くなったダクトが直接壁に触れる事はありません。
シリコンによる熱部品隔離作戦、通称「シッカリ作戦(=シリコンによるねつぶひんかくりさくせん)」です。
今作った通称ですが、無理矢理過ぎるので二度と使わない気もします。
そして、これ4回目の作業ですが
ヒーターと接続するアルミダクトをはめてホースバンドでしっかり留めて…
次に、
耐熱連続温度摂氏240度、不燃性のPTFE(つまりナフロン)製のワッシャーを、
2枚程スクリューに入れてやります(良い子は1本のスクリューにワッシャーを2枚入れてはいけませんよ)。
そして多分、工業的には駄目なんですが金属のワッシャーは入れません(良い子は絶対入れてね!)。
このスクリューでダクトを…
壁に固定。
5mm厚のシリコンスポンジがクッションになり、ソフトな感じで固定されていい具合。
アルミダクトをFFヒーターに接続し、こちらもホースバンドで固定します。
壁に開けた穴とダクトの穴はぴったり。
自分で測って数字出してるんだから、逆にズレてたら問題か。
ダクトカバーを固定するのに開けた穴のうち1つが不要になってしまいましたが、覆水盆に返らず。
これは正式な吹き出し口(今日は暫定)を付けた後で「高温注意」的なシールを貼って誤魔化すしかありません。
そして今書いたように吹き出し口は暫定、前に失敗した部品が転がっていたので今回だけ再利用。
適当に突っ込んで、余ったシリコンスポンジで気密を取ってやって…
何度目かの
テスト用燃料タンクを接続し、一酸化炭素検知器(後ろにある白いやつ)を置いて運転テスト開始!
最初の1時間は他の作業をせずに注意深く観察、各部の温度を測ってみます。
金属ダクトの表面温度は…
ざっくり摂氏70度。
吹き出し口からダクトの中の表面温度を測ると…
うむむ、ほぼ100度ですよ…
お湯沸かせるんじゃないの?
その横の、ダクトに突き刺さっているスクリューの温度は…
約45度。
ふー、これなら大丈夫か。
奥のスクリューはヒーターに近いのでもっと温度が高いかも…
3度しか違いません。
これなら(多分)木材に影響はないはず。
木材や塗料(多分メーカーが使ってるのはシッケンズのセトールマリン)の耐熱や変成温度の知識がゼロなのでイメージですが(どうせ打つ手も少ないので調べない)。
吹き出し口のシリコンの温度は62度。
木よ、大丈夫なのか?
ダメなら何か起きる前に手を上げて欲しい…
しかしこれ
缶コーヒーが保温出来るのでは?
おにぎりを温めるとかいうレベルじゃ無いよ、絶対袋が溶ける。
このダクトにも「高温注意」シールいるかも。
そして連続運転3時間強、燃料も
減って来ましたが、各部に異常無し。
しかし今日の外気温は19度、キャビンの温度計は31度。
汗ばむなんて生易しいレベルではなく普通に額の汗が垂れてきます。
ちょっと外に出て
マリーナの海を見たり(今日は潮が澄んでますね)。
カモメをからかったりしましてからヨットに戻りました。
ヒーターの連続運転3時間半、焦げや溶融もありません。
ようやく溶けないダクトになったか…
よし!本日は燃料系を外して撤収!
そして燃料ホースを外していると
ジュッ
排気パイプに触れて一瞬で手の甲にやけどが…
早くこっちも内装の仕上げをしないといかん!と思わせる締めくくりでした。
FFヒーターの作業、次回は吹き出し口の設置を終えたら内装か燃料タンクからの配管をする予定。
もう春ですけどね…
FFヒーター取付編21へ続く