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【21-04】暑い東京湾で南極の海を見た

今日はお隣のヨット、MS30のオーナーさんをゲストに迎えてのセイリングですよー。

日の出前には家を出まして、アクアラインで昇る朝日に照らされつつマリーナへ向かいます。

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今日も暑くなりますが、それでも早朝の今は、まだ28度。
昇りきった太陽に灼(や)かれる前に…と、早々に準備を済ませまして、

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いつでも一瞬でセイリングできる状態に。

ゲスト用のチェア(と言う名の板)も取り付け、準備は万全。
確か初めてだな、ゲスト用のチェアを使うのは。
灼熱下のセイリングですから、クーラーボックスの中は氷と飲み物が満載ですわ。
搭乗予定のゲストさんは、お隣(奥のやつ)のヨットの中でまだ睡眠中ですが、

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これからどんどん潮が低くなります。
50cmを切ると、スロープからヨットをランチするのは困難ですので、とりあえずゲストさんが起きる前にヨットを海に浮かべて、隣の漁港に係留する事に。

今日も普段通りの出航、
係留しますので、珍しくフェンダーを下ろしています。
黄色いのは汗拭きタオルね。
ライフラインにかけて洗濯バサミで留めておくと、いつでも結構サラサラな状態で使えるじゃん!と言う事を最近になって発見しました。

↑そして大海原を600m弱、大航海の末に、漁港へ。
普段、桟橋代わりに使用している台船には2隻の漁船が舫っていましたので、その先の狭いスペースに、バウスラスターとスターンスラスターを使って着岸しました。
いや、ちょっと盛りました。バウスラスターもスターンスラスターも付いてませんので、普通に何度も切り返して、狭いスペースに突っ込んだだけですわ…

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小さいヨットは漁船に囲まれて圧迫感が。

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ここはもうスロープの手前、船を5mも出せばラダーが底に激突するギリギリの場所なので…

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↑こう、台船を舫っているロープをラダーで押す感じで無理矢理係留しました。
これが後で災厄を招く事に。

待つ事しばし、ゲストさんも現れ出航です。
舫を解いて、スターンを外に流し、リバースを入れると…

ブスン、 ピーー!

エンジンが止まりました。
あぁ、ロープをプロペラに絡めましたね…
7年ぶり2度目かな? うーん…

ライフジャケットを脱ぎ、ポケットの中の携帯等を取り出し、海に入りましたよ。
ほんの一瞬で、複雑に4〜5巻きくらいしておりまして、普段海に浸かっているロープですので牡蠣的な物が数多く付着しております。
潮がそろそろ干潮の時間、ラダーと海底の隙間は30cmも無い状態だったので、もう一回上がって軍手を… みたいな時間も勿体ないオバケ(最近聞かないですよね)な感じでダッシュで外しました。

素手でダッシュで外しましたので、

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左右の手のひらが傷だらけになってました(セキュリティの関係で指紋はぼかし加工しました)。

うーむ…

気を取り直して、セイリング開始。

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新しくなったメインシートやピークハリヤードが快調にセイルを動かしてくれましたよ。

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チーバくんの描かれた、東京湾フェリー「しらはま丸」を見てほっこりしつつ、妙にたくさんの巡視艇が浦賀水道に入り、北上して行きます。
オリパラの警戒で全国から来ているんでしょうなぁ。
我が家から晴海埠頭(選手村)が見えるのですが、北は北海道から南は九州まで、全国の巡視艇が集う、一大巡視艇祭状態ですので、おそらくその交代要艇とかなんでしょう。

平日なので商船も多く浦賀水道を出入りする中で、

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向こうの方には東海汽船のジェット船、「セブンアイランド大漁」が迫ってるなーと思いながら見ていると、

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ウチのヨットの10倍ちょっとの速さ、いつもの如くあっという間に海水を吐きながら走り去っていきました。

4〜7mくらいの風、積極的にセイルトリムを楽しむようなコンディションでもなく、ゆるゆるとまったり東京湾を漂っておりますが、

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おっと、あのもっさりとしたシルエットにオレンジ色の船体のあの船は…

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南極観測船「しらせ」ですな。
来週から北海道に訓練航行の予定ですから、その前の何かテスト的な航海なんでしょう(←テキトー)。
気温は30度超ですが、あのしらせは-30度以下の南極に行くわけですから、60度以上の温度差を体験するわけだ…

などと思っていると、風も2mを下回るように。
風向きも風力もセイリング向きではなく、諦めてセイルを畳み、機走でマリーナに帰ります。

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再びチーバくん… じゃなくてしらはま丸と邂逅。
逆に「かなや丸」(もう一隻の東京湾フェリーでチーバくんが描かれてない方。この2隻が往復してくれています。)を今日は見ないなー。

機走でオートパイロット、何もする事がありません…

スタックパック、ジブシートの固縛、ブーム固定治具のセット等も機走中に全てを終えて、最後は水洗いしてカーテンを閉めるくらいの作業が残っているくらい。
そういえば、この日光で服もすっかり乾いて忘れていましたが、海水にどっぷり浸かったんだった… 船体やエンジンと一緒に自分も洗わないといけませんな。

↑無事自分の船台の上に戻りました(3倍速)。

船体を洗い、エンジンをフラッシングし、自分も頭から水をじゃばじゃばかけて綺麗になりました。
時間は昼過ぎ、アジフライでも食べるか… とマリーナのレストランに行きますと…

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あぁ、そうなんだ… 全然知らなかった…
空腹のまま帰路に。

本日は約16.5マイル、3時間21分のセイリングでした。

↑黄色いトラックが今回のものです。