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バリ島ウブドを歩く㉖【虫とヤモリ】

虫の苦手な人はこの記事は避けた方が無難かもしれない。虫は怖いけど、ちょっと見てみたいという人には是非読んでもらいたい。きっと楽しんでいただけるはず。

1,ハエ

国、地域が変われば虫も違っている。私の感覚では、日本のハエとニュージーランドのハエはほとんど区別がつかない。

しかし、バリのハエは違いがはっきりしている。まず、頭が赤い。そして足に黒い靴下をはいている。さらに、羽が縞模様で、体にも白い線が入っている。
私は黒バエ、銀バエ、あとはコバエくらいしか見たことがなかったので、この南国の雰囲気が漂うハエを見た時には、改めてここがバリなんだと深い感慨にふけった。

この黒い靴下は、いかにも壁にぴったり張り付いていると思わせる。そのためかどうかわからないけれども、とても動きの鈍いハエだった。

部屋にいた赤頭のハエ

こちら⤵のハエは、おなじみだ。しかし、くちばしが大きく長いように見えるのは気のせいだろうか。食堂で注文した食事を待つという、最も時間を持て余している時には、いつになく私の観察眼が鋭くなるようである。


2,蜘蛛

ギョッとした。でかい、あまりにも。しかし、控えめなこのオオグモはトイレのタンクの裏に隠れたつもりになっている。

私は急いで大家に行き、そこにいた若嫁さんに事情を話した。じゃ、夫を呼んでくるわね、と言った。バリも日本も、多分ニュージーランドもそういう役回りは夫なのかもしれない。

まもなく、夫は部屋にやってきた。ヤシのホウキを持って。


ヤシのホウキ

ここでは、ありふれた蜘蛛らしい。夫は、このヤシホウキでこの巨大蜘蛛をひっかけて取った。そして、ホウキの先に引っかかって死んでいる蜘蛛を私に誇らしげに見せてくれた。

私は蜘蛛の退治方法を学ぶことができたので、今度は私の夫に伝授したいと思う。

3,ヤモリ

バリと言えばヤモリ。お家を守る神様なのだから毛嫌いしてはいけない。私はヤモリについては不案内だが、トカゲならよく知っている。ニュージーランドのワイルドな我が家のガーデンには小さなトカゲがたくさんいて、家の猫ちゃんはいつもトカゲをとってくる。しっぽや頭がちぎれていたり、大掃除をすると干からびてぺったんこになったトカゲが出てくる。

だから、トカゲに慣れている私はヤモリにはあまり驚かない。部屋の白い壁に黒い影を見た瞬間は、ひぇっとするけれども、すぐに落ち着きを取り戻す。放っておこう。

部屋に現れたヤモリ

数日後、夜ベランダに出ると、いた。実は、こんなにいたのだ。

ベランダのヤモリ
ヤモリ、アップ。

バリに来て、ヤモリで大騒ぎしてはいけない。蠅が飛んで、アリが這い、ヤモリがいるのは当たり前のことなのだ、バリでは。


4,アリ

最後にこの小さな強敵、アリ。
私はバリ島のウブドに3週間滞在したが、その間に最も悩まされたのがこのアリだった。

前回の記事でアリがお菓子に無数にたかったという話を書いたが、そういうことではない。もっと実質的な被害があった。
それはアリによる睡眠不足である。

何故アリの出現によって睡眠不足になるのか、その関連性がつかめない人もいるかもしれない。このアリは噛むのだ。

一般的にみられる黒いアリは人間の体そのものには興味を示さない。人体に這い上ってくることがないわけではないし、噛むこともたまにあるかもしれない。しかし、この赤いアリは、スキがあれば人の体に上り、チクッと噛む。

私はアリが出たからといって、いちいち苦情を言うのも大人気ないと思ったので、しばらく様子を見ていた。

持ってきたティ―トリーオイルを体に吹き付けたりしたが、あまり効果はなかった。確かに数時間は効果があったのかもしれないが、深く眠りについたころにはチクッとくる。もう、これは拷問だった。眠ると、チクッ。
噛まれたところは、赤く腫れることはなく出血することも無い。

壁を這うアリ

我慢できなくなり、ゲストハウスのご主人に相談した。このアリは害はないらしい。強力スプレーを貸してくれて、これ、強いから気を付けて使ってね、と。

化学物質に弱い私は、そう言われると使うのを躊躇してしまう。
どうしたらいいかと考えていて、ふと自分が蚊よけ対策として持ってきたスプレーを使ってみることにした。それは、ヒバ油とハッカ油をミックスしたもの。

これが、効いた!アリは寄ってこなかった。シーツやカバーにに吹き付けて、私は安眠を得ることができた。ああ、もっと早く気づけば良かったのに。

5,おまけ

ゴア・ガシャで見たトンボ。緑の多いところでよく見かける。糸トンボに近い種類かもしれない。

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